線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆様、年も押し詰まったどころか、もう今年も終わり。でも「やたら模型制作室」はしっかり更新しますよ。でもみんな掃除やら帰省やらで忙しくて見てないんだろうな……。いいです。手の空いた時にゆっくりご覧下さい。
ということで、今年最後の更新、バンダイHG 1/144「RX-93-ν2 Hi-νガンダムGPBカラー」完成編、張り切ってまいりましょう。


先週までで基本的な工作は終わってましたね。

はい、先週までの成果はこんな感じ。今週は塗装を中心にお送りします。

という所なんですが、その前に、読者の方から質問をいただいたので、ちょいとお答えしておきます。“ミノスケ”さんという方からのメールです。

「塗装をする時のことですが、1色塗り終わったのに塗り残しができたり、後からマスキングして塗るのに大変な所を残してしまったりします。よく計画を立ててから塗装すればいいというのはわかっているのですが、具体的にどんな順序で塗装をすればいいのか迷ってしまいます。何かいい方法があれば教えていただきたいのですが」

はい、こんなことよくあります。趣味で模型をやっておられる方は、「チッキショー!」と言いながら塗りなおしたり、苦労してマスキングしたりすれば済むんですが、締め切りに追われる職業モデラーにとっては死活問題です。そんな状況を作らないためにどうするかというと、ミノスケさんも書いておられるように、きちんと計画的に作業を進めることが大事です。自分の場合には最初に「こんな仕上がりが欲しいなぁ」という理想像に向けて、そこから逆算して作業を進めるようにしています。例えば、その模型の塗装には何色の色数を使うのか、具体的にどんな色を使うのか、ウォッシングやウエザリングはどうするのか、デカールは何をどのように使うかなどです。そうすると自ずと手順や手法が見えてきますから、、最も効率的に作業を進められる方法が見えてきます。これが曖昧だと、どこかで手順を間違えて、結果的に余計な作業をしていることが多いんですね。自分の場合は最初に使用する色を全色すべて混色してしまうのですが、この作業の間に全体の手順を考えていることが多いです。でもまあ、たまには塗り残しがあって「しまった!」という事もあるんですけどね。そういう時は「チッキショー!」と言いながら塗ります。
こんな感じでおわかりいただけましたでしょうか? まあ、具体的な塗装色の順番などは今回の記事を参考にしてください。

閑話休題。早速塗装に入りましょう。

今回のガンダム君。まずは白から塗り始めます。塗装手順の基本は薄い色から濃い色へ、というのが基本。まあ、ガンプラの場合、パーツ毎に色分けされている部分が多いので、あんまり関係ないっちゃあ関係ないんですけど、エアブラシの掃除がちと楽になったりします。黒っぽい塗料を塗った後に白を塗ると影響を受けやすいですが、ブラシの内部に白がほんのちょっと残っていても、次が黒っぽい色ならそれほどの影響は受けませんからね。で白の1色目を塗ったのがこちら。

今回は気持ちシェイド気味に塗ろうと思っているので、最初にガイアノーツニュートラルグレーⅠ90%にEx-ホワイトを10%、橙黄色(とうこうしょく) をほんの数滴混ぜた色を塗りました。

それでもって2色目の白を塗ったのがこちら。Ex-ホワイト60%にインテリアカラー(戦車車内色)10%、そこにフラットクリアーを30%くらい足したものです。これは先日のトレフェスでのイベントで「フィギュアのシェイドは大量のクリアーを混ぜた塗料を使う」という話を聞いてまねしてみたもの。写真が跳び気味になってるんでわかりにくいとは思うんですが、中々いい感じで仕上がりました。

アップだとこんな感じ。微妙なグラデーションがわかっていただけるでしょうか。

シールドは面積が広いので少し派手めのグラデ。

さて、こんな感じで白を塗り終わったら、白いパーツ上の色分け部分を塗っていきます。まず最初はマスキング。

はい、この作業写真で見るとあっという間ですが結構な時間がかかっています。ここで手を抜くと後で痛い目にあいますから、慎重にしっかりとマスキングをしておきます。具体的にはこんな感じになります。

これは前回ハイパーカットソーを使って作ったファンネルのフレームの肉抜き穴を埋めた後。

特にキットではシールで再現されている各部のスラスター類は黄色に塗り分けなければなりません。これが意外と厄介。細切りにしたマスキングテープなどを利用してマメにマスキングをしておきます。で、出来上がりガこんなふう。

今回使った黄色はサンシャインイエロー をベースに、橙黄色(とうこうしょく) を足したもの。“ドバッ”と入れずに微妙に足しながら調整していきました。なので混合比が微妙にわからない。黄色は混色の影響を受けやすい色なので、こんな方法がオススメです。

上のスネの黄色い部分は白を塗装後に塗ったものですが、リアスカートの黄色部分はあらかじめ黄色を塗ってからマスキングし、上から白を塗り重ねました。多分その方がうんと楽なので。グレー部分は、設定とは違いますが、ちょっとした遊び心という事で。ニュートラルグレーⅡにちょっとだけ白を足したものを塗りました。

股間のスラスターの中央はスターブライトアイアンで塗っておき、マスキングした上から黄色を塗装したもの。このあたりの先読みが効率良く塗装するコツです。

塗り分けといえばこのパーツにも触れておきましょう。ヒジとヒザに使ったハイキューパーツのツインサークルⅡですが、中身だけインテリアカラー(戦車車内色)で塗ってあります。これ、一体成型のパーツだと、いちいちマスキングするのが非常に面倒な部分なので、こんな塗装表現をするときには便利なパーツです。

さあ、白い部分の作業が終わったら青い部分の塗装です。最初にガイアノーツ限定色のウィリアムブルー14 60%+コバルトブルー20%+Ex-ホワイト15%+フラットベース5%くらいのブルーを塗っておいて、マスキング。その上から、やはり限定色のブルーイッシュブラック 70%+コバルトブルー 25%位。後はフラットベースを混ぜたものを塗ります。

マスキングがしてあるのはスプリッター塗装にするため。このハイニューガンダム君、シールドだけがスプリッターになってるんで、そこだけってことはないだろうと思ったので。いいんです。「好きなものを好きなように作るのがガンプラだ」ってガンプラビルダーズで言ってたし。

ファンネルにもスプリッター塗装。こういう面積の無い所で、うまいこと迷彩に見せるコツは、迷彩の単位を決めてしまうこと。例えばこの場合ならば4mmの幅に切ったマスキングテープの幅を基準にしています。こういうところに複雑なスプリッターをしようとしても、苦労の割りに迷彩に見えないことが多いのです。

さてひと段落。と思っていたらすっかり忘れてました。シールドの裏とかビームライフルとかバズーカとか。しっかり塗っておかなくちゃ。

まずはシールドの裏。ニュートラルグレーⅡに若干黒を足したものをベースに、白い部分はインテリアカラーそのまま。シャドウ部分にはクリアーイエロー40%+クリアー60%で調子をつけました。


プロペラント&スラスターはこんな感じに塗り分け。ここもシンプルな意匠なので派手めのグラデをかけてみました。金色部分はスターブライトゴールドに若干シルバーを混ぜたもの。

そして、今回の“やってもうた”がこれ。

何にも考えずにビームライフルとバズーカにスターブライトアイアンを塗っちゃった。よく考えたら白い所が多いんだった……。あ、ちなみにライフルのほうは銃身を2mm真鍮パイプに置き換え、フロントグリップ部分? をポリパテでボリュームアップしています。バズーカはキットのまま。

こうなりゃあついでだっ! てなもんで、クリアーブルーを重ねてみました。この後、クリアーブラックを塗り重ねれば、いわゆる“ガンブルー”的な仕上がりになります。でも結局白い所は白く塗っちゃった。ミノスケさん、これが塗装手順の失敗例です(泣)。

さてさて、こんな手順を踏んで塗りあがったハイニューガンダム。

アップで見るとこんな感じ。

この後はデカールを貼って、トップコート、スミイレと続いて完成! 完成した姿はギャラリーでお楽しみください。

いやいや、久々のガンプラ、やっぱり楽しいなぁ。何といっても、慣れてるせいもあって非常に組みやすい。しかも「ガンプラビルダーズ」って、自由度が高くって、作っていて楽しいジャンルかもしれないなぁ、などと感じました。皆さんもぜひ一度挑戦してみることをオススメします。

てなわけで「やたら模型制作室」2010年度も無事に終了。ご覧いただいた方々、ご協力いただいたメーカーの皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

さあ、来年もビシビシ模型作るぞっ! 来年は何を作ろうかな、って所で本年ははここまで。
2011年も、乞御期待!!!

(C)創通・サンライズ

※次週、2011年1月7日(金)の「線香亭無暗のやたら模型制作室」はお休みさせていただきます。2011年度の掲載は1月14日(金)よりとなりますのでご了承ください。

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