線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆様ご機嫌いかがですか? 第50回模型ホビーショーに伺って、作例で作りたいキットが山ほどできてしまった私。まずは目の前のティガーを完成させてしまおう、というわけで、早速参りましょう。


はい、前回までの状態がこちら。なんとなく迷彩模様ができあがった状態でした。そして、この怒涛のホビーショー週間の間もコツコツと作業をしておりましたよ。


はいこちら。ジャーマングレーの上に塗ったエナメルの白を、溶剤を含ませた筆や綿棒などで擦り、調子を付けてみました。昔の写真などを見ると、この白い塗料はあまり質のいいものではなく相当ハゲッハゲなので、それを再現してやろうという趣向です。

細部を見るとこんな感じです。サムネールなので拡大してみてみてくださいね。この手法のコツは、筆に多目の溶剤を含ませて拭き取ると若干白が残った濁りのある仕上がりに、綿棒を使うと割ときれいに拭き取れる、ということです。これを上手く使い分けて、全体の調子を整えていきます。

これが終わったらスミイレに入ります。ただ今回の上塗りの白はエナメル塗料。いつものようにエナメルのスミイレをすると塗料が剥がれて下地が出てきちゃう。そこで登場するのがこれ。

AFVなどをやる人にはおなじみかもしれませんが“リキテックス”という絵具です。

この“リキテックス”、元々はイラストなどを書くように作られた画材ですが、水溶性にもかかわらずプラスチックや塗装の上にも乗せる事ができるので大変便利です。いくつか種類がありまして、写真のものは普通の“リキテックス”。透明感があり、若干の盛り上げも可能です。他には“リキテックス・ガッシュ”というものもあり、こちらは不透明絵具。塗り重ねても下地が透けません。スミイレなどをするのには普通のリキテックスがオススメです。


これを調色皿に出して水で伸ばしながら塗装の上に乗せていきます。

ジャブジャブとウォッシングするというより、お絵かきに近い感覚で、水のタレ後などを“描いて”いきます。

いきなり完成形まで持っていこうとしないで、徐々に塗り重ねていくように仕上げていきます。今回のお題は冬季迷彩なので、「雪が降って、溶けて流れて、それが乾いて」という繰り返しで付いた汚れを再現すればいいわけですね。

だいぶん完成に近づいた状態。キットの箱絵にはわりとピカピカのティーガーが描かれていますが、今回はもっとヤレた感じ、お蔵入り間近な感じにしてみたいと思います。

特に“後付”のパーツは本体よりも耐久性がない場合が多いので、派手目にウェザリング。

さて、このあたりでキャタピラの加工をしておきましょう。

キット付属のキャタピタラは軟質PCV製なので、普通に組み付けると写真のように転輪から浮いてしまうことがあります。実車のキャタピラはとても重い部品ですから、こうはなりません。

そこで、転輪との接触面に瞬間接着剤を少量付けて固定してしまいましょう。写真のように転輪の隙間に棒状のものを指しておいて固めると、いい具合の弛み加減を出すことができます。仕上がりの感じは次の工程の後で。

さて、続いてはウェザリング加工その2。パステルを使ったウェザリングです。

パステルとはやはりイラストなどに使う画材で、クレヨンの油分のないものだと思ってください。写真はNOVEL社のパステル。画材店などで入手することができます。ウェザリングにパステルを使うと塗料では出せない粒状感を出せるのが魅力です。

使い方は、まず240~320番くらいのサンドペーパーに擦りつけ、細かい粉にします。単色ではなく数種類の色を混ぜておくと独特の調子が出ます。これをエナメルかアクリル溶剤をつけた部分に振りかけたり、擦り付けたりしていくんですが、ここでちょっと新兵器。

まあ、新兵器といっても昔から使っている道具ですが、直径8mmのアルミニュウムパイプの先端を斜めに切った道具。これをどう使うかというと、

粉にしたパステルをパイプの中に入れて、

こんなふうに人差し指で“トントン”しながら溶剤を塗ったパーツの上に振りかけていきます。これ、伝統工芸の蒔絵なんかで金粉を振り掛けるのと同じ手法です。ちょっとコツがいりますが、慣れると中々良い感じで作業できます。

はい、この写真は2回目に振りかけた後。1回目は少量のパステルを振りかけた後、溶剤を含ませた筆でざっと慣らしておきました。その溶剤が乾かないうちに2回目をかけたところです。

大まかに出来上がったところ。キャタピラのたわみ具合も参考にしてくださいね。

排気管もパステルでウェザリングしてみました。やはりこの粒状感はパステルならでは。錆などの表現には最適です。


そろそろ完成に近づいてきましたが、ここで最後の一押し。各部の微妙なツブツブ汚れを付けてみたいと思います。

使うのは「スポンジ」。写真に写っているのは使用済みのスポンジヤスリの裏側です。ここにたっぷり目に塗料を含ませておいて、紙などにスタンプして、丁度いい付き具合になったところで本体に“控えめ”に押し付けます。力加減はあくまで控えめに。ぎゅっとやるとただべちゃっと絵具が付くだけですからね。この作業はパステルで代用できなくもないんですが、欲しいところに欲しいだけ、しかも微妙なぼかし具合も再現できるので気に入っています。

そして最後はキャタピラ周辺に付いた泥汚れの再現。使うのはタミヤのウェザリングスティック。


ごく柔らかいクレヨンのような材質です。口紅のように本体をひねると中身が出てきますが、このまま塗るのではなくスパチュラなどにとってから塗りつけたほうがコントロールしやすい。


さて、それではこの辺で完成品を見ていただきましょうか。
ティーガーⅠ完成編、いかがだったでしょうか? いやー、やっぱり作りなれないものを作ると中々うまくいきませんな。ということで、次回はキャラクターものをやってみたいなぁ、などと考えております。
それでは今回はこの辺で。次回も乞御期待!!


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