線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、今更ですが、新年明けましておめでとうございます。
 大分のご無沙汰になっちゃって大変申し訳ない。言い訳しちゃうと2014年ガンダムEXPOの準備から、年末の超鬼進行に加えて、その間に引越しまでするという超絶スケジュールをこなし、やっと仕事の環境が整ったと思ったら無理が祟って体調を崩すという、全くとんでもない年末年始を過ごしていたわけでございます。ここに来て漸く仕事もひと段落したので、めでたく連載再開の至りとなりました。長いことお待ちいただいていた方、大変申し訳ありませんでした。一部では最早再開の見込みはないのではないかと囁かれ始めていたこの「やたら模型制作室」。そんなことはありませんからね! 今回より気持ちも新たに張り切ってまいりますので、今後もどうぞ宜しくご愛顧のほどを!


 てなわけで、早速模型を作りましょ!

 それでもって今回はコトブキヤ 1/35「ロジコマ with 草薙素子&荒巻大輔」その2回目。考えてみたら前の記事が10月の末だったから2ヶ月以上間があいたことになります。ということで前の作業を思い出しながら進めてまいりましょう。

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 これが前の回までの状態。とりあえず全部仮組みしたところで終わってました。で、実はもうすっかり出来上がっちゃってます。
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 これ、年末に引越す前に仕上げておいたもの。引越しすると何がなんだかわからなくなっちゃうという「モデラーあるある」に陥らないため、あらかじめ仕上げておいて厳重に保管、引越ししてきたもの。では、ココに至るまでにどんな手順を踏んだのか振り返ってみましょう。

 キットの状態からまず手を付けたのがココ。
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胴体上部のドームは左右合わせになっているんで、接着して合せ目を消したいところ。ところがこの部分、白いボール状のセンサーを先に組み込んでおかないと、大変組み立てにくくなっちゃう。でもそうなると後の塗装が厄介なことに……、という、よくある“モデラーのジレンマ”、もしくは“モデラーグルグル”に陥ってしまいます。
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 そういう時は創意工夫でアトハメ加工。こんなふうにドームパーツの下面を大胆に削り取ってしまえば左右のパーツを接着した後でもセンサーを組み込むことができます。
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 アトハメついでに「ココもマスキングが面倒そうだなぁ」と思ったドーム後部のラッチ? も切り離し。塗装後に差込んで接着してしまいます。パーツの切断には最小の幅できれいに切断できるハイパーカットソーを使いました。
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 これで安心してドームパーツが接着できます。一部、隙間が大きめのところがあったのでパテも盛っちゃってます。
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 で、安心しすぎてセンサーガードのパーツを挟み込むのを忘れてしまった! 無理やりハメ込むとポキリとやってしまいそう。じゃあこれもアトハメできるように考えましょう。
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 ということで、おもむろにガードパーツの接合部に0.5mmのピンバイスで穴を空けました。これは下穴。この穴をベースに徐々に太いピンバイスで穴を広げていきます。
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 最終的に1.5mmまで穴を広げたら、ドームパーツに1.5mm真鍮線で取り付け。真鍮線の長さを調整して塗装してしまえば無事アトハメ完了というわけです。うむ、上手くやったな、オレ。


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 続いては脚。基本的には良くできてるんで手を入れる箇所も少ないんですが、それでも気になるところがあります。
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 それは足の付け根の球体の部分。球形じゃなく段差が付いています。これはヤスリガケで成型します。
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 わかりにくいのでもう一枚。写真左はキットのまま、右は加工後。赤いパーツとの接合部に段差があるのがわかりますね。まあ、組み立ててしまえばほとんど見えないところなので、そのままでも良いといえばいいんですが、やっぱり球形は球形として仕上げておきたいなぁ、と。
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 お次は足の平たいパーツ。劇中では防弾壁になったりする部分ですね。ココは目立つ場所なので、シンプルながらしっかりと面出ししておきます。
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 成型後のパーツを組み立ててみました。伸びたり縮んだり、良くできてます。
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 ちなみにタイヤ部分は左右合わせになっていますから、しっかりと合せ目を消しておきましょう。

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 胴体のドームの下側のパーツも基本的に改造はしていません。各部にヤスリを当てて面出しをしただけ。
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 各部の凸ディテールに真鍮線を使っているのは面だしする際にディテールを削り落としたため。小さな円形の凸ディテールなどの場合、こうして面を出しておいてから再生する方がきれいに平面が出せて、ディテールもシャープに仕上がったりします。今回は真鍮線を使っていますがプラ棒などでもかまいません。金属加工になれていない方はそっちの方が良いかもしれませんね。

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 マニピュレーターは指部分をヤスリで薄く加工。今回はタチコマの時とは違ってキットパーツを活かすことにしました。根元の段差は上手く残してヤスるとそれっぽく仕上がります。
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 折りたたんだ状態のマニピュレーターは指の部分をプラバンで新造。ココもあまり目立たないところなので、気にならない方はそのままでも良いかと思います。
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 センターフレーム前後に付くパーツはガードパイプの付け根が四角くなっているので、足の付け根同様丸く加工。写真左はキットのまま、右が加工後です。


 さて、最後に残った加工がココ。
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 各部にあるライト。キットだと円形のディテールが付いているだけなので、ライトらしくディテールアップしたいと思います。
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 まずはライトのディテールの中央にリューターでくぼみを付けます。
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 そうしたらくぼみの中をシルバーで塗ってWAVEのH・アイズの2.4mmのモノを貼り付けます。まあこれは塗装後の作業になるんですけどね。

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 さて、これで工作は全て終了。塗装に取り掛かりましょう。

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 まずはサフを吹きます。使ったのはお馴染みガイアノーツのサーフェイサー エヴォのグレー。このキット、けっこう組みつけがシビアなので薄く吹けるサーフェイサー エヴォが重宝します。
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 サフが乾いたらまずはタイヤ。単純にフラットブラックで塗ってしまうのではなく、ちょっと色味を加えるとそれっぽく仕上がります。今回はEx-ブラックに少量の純色シアンEx-ホワイトを加え、フラットベースを加えてつや消しにしたもので塗装しました。
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 球形のセンサーはEx-ホワイトに少量のナチュラルブラウンを足したもので塗装。ガイアカラーだとインテリアカラー(戦車車内色)がイメージなんですが、インテリアカラーはつや消しなので似たような色を調色してグロスに仕上げました。

 さて、ココからはいよいよ本体の塗装。
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 グレー部分の基本となるのはニュートラルグレーのⅡ。イメージしたグレーになるよう明度を整えたら、若干の純色シアンを加えてちょっと青めのグレーとしました。
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 塗料の調色が終わったら早速塗装。まずは本体のグレー部分を塗ってしまいます。
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 塗料が乾いたらグレーを残す部分をマスキング。けっこう複雑な箇所もあるので、焦らず丁寧に進めます。各部の円形のマスキングは、ポンチで抜いたマスキングテープを使うと効率がよろしい。
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 グレー部分のマスキングが終了したら全体をサーフェイサー エヴォのホワイトで塗装。これは、これから塗る赤の下地とするため。赤はそれ自体発色の鈍い色なので、下地を白にしておくと見栄えよく仕上がります。
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 赤はこんな色にしてみました。基本はブライトレッド。それにサンシャインイエロースカーレット少量を足したものです。
 基本的には若干朱色系の赤なんですが、劇中では場面によって異なった印象の赤に見えるロジコマ。光の加減で違う印象に見えるのが赤の特徴ですから、「この場面のこのロジコマが再現したい!」なんて塗装も面白いと思います。今回は至ってノーマル、設定画のような最もナチュラルなロジコマの赤を目指しました。
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 赤を塗装してマスキングを剥がせば……、まだ完成ではありません。
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 実は脚稼動部の先端は接着成型が必要。ところが、きっちり組上げてから塗装仕上げとなるとマスキングが複雑になっちゃいます。そこで、あえて一度赤を塗ってから接着成型し、簡単なマスキングをしてから赤を再塗装という手順を踏みました。マスキングで悩んだらこんな方法もある、ということでご参考までに。
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 最後はEx-フラットクリアーでトップコート。エナメルのフラットブラックでスミ入れしたら本体の塗装は完了です。
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 おっと、この人たちも忘れちゃァいけません。フィギュアもちゃんと塗りますよ。
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 ううむ……、相変わらず1/35のフィギュアは目玉が上手く塗れない……。まだまだ修行が必要です。
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 気を取り直して窪みを空けたライト部分をシルバーで塗ってライトパーツを貼り付け。大分ライトらしくなりました。

 ということで、コトブキヤ 1/35 ロジコマ完成!
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 いやぁ、大分時間がかかっちゃいましたが無事完成しました。詳しくはギャラリーでお楽しみ下さい。
 このキット、コンパクトな仕上がりの中に小気味良いギミックとディテールを詰め込んだ、中々優秀なキットだと思います。同シリーズのタチコマと並べるともっと盛り上がるんじゃないかな?
 本編の方も新作映画の公開や、「攻殻機動隊ARISE」のTVシリーズも予定されるなど、まだまだ広がっていく攻殻機動隊の世界! これからも目が離せませんな!!
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 ということで、長期休暇明けの模型も無事完成。次回より定期更新に戻る(予定)ですんで、今後もよろしくご愛顧のほどを。

 次回は何を作ろうかな?
 ってところで、お後がよろしいようで。


(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会

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