線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆様ご機嫌いかがですか。
前回、知り合いの方から、今回のお題について電話でプレッシャーをかけられたという話を書いたら、な、なんと、一昨日その方と秋葉原の模型店でばったり出会ってしまいました。ああ、これも運命なのね……、とは思いませんでしたが、またしても「いや~実は期待してるんですよ、今度の250GTO!」とプレッシャーをかけられ、お茶でもしましょうという私の誘いをきっぱりと断って帰って行かれました。何だこの展開。こうなったら今回の作例はそのY氏に捧げましょう。

そんなバカ話ばっかり書いてないで、早速作例にまいりましょうね。いや、ホントにびっくりしたもんで。

さて、前回はエンジンやらエクステリアやらを組み立てました。それらをチャチャッと組上げたのがこちら。

前回は登場しなかったパーツが色々と追加されてます。

目立つところではサイドシートの消火器ですね。下地に白を塗った上にガイアカラーのブライトレッドにほんの1~2滴ナチュラルブラウンを足した赤を塗りました。サスペション部分の赤も同じ色です。消火器の固定ベルトとキャップ部分にはメタリックシートを貼りこみました。組み立ててからも意外と目に付く部分なので、ちと派手めの仕上げをしておこうかという魂胆です。

アップだとこんなふう。パネル周りもいい感じで仕上がってます。


エンジン周りはパイピングの取り回しを調整。これも中々いい感じです。特にラジエターの雰囲気はエッチングパーツならではですな。


反対側から見るとこんな感じ。オイルフィルターはオレンジに塗ってあるものが多いんですが、たまたま手元にあった古い資料を見たら、アルミっぽい色のものが付いてたんで、磨きのアルミのように塗ってみました。

問題のシートは検討の結果、こんな色になりました。ガイアカラーのウルトラブルーミッドナイトブルーを少々を足したものです。資料を見ると結構スンゴイ明るい青なんですが、ちょっと落着きが欲しいかな、ということでこんな感じに。まあ、ディフォルメだと思ってください。


はい、そのシートを取り付けた状態。接着にはアクアリンカーを使いました。おまけに部分的にスミイレをしてみました。といってもエンジン周りと足回りくらいですが。
カーモデル専門の人の中にはスミイレ作業をしない人も多いんですが、意外と効果が高いので部分的スミイレはオススメです。例えば足回りとか。

左がショックアブぞーバーのスミイレ前、右がスミイレ後です。結構立体感が出てるでしょ。ちなみに後輪側もしっかりとスミイレしています。

上と同じく左がスミイレ前、右がスミイレ後。ちなみにブレーキディスクやキャリパーもスミイレをしています。エンジンまわりも結構効果が高いですよ。


よっしゃ、こんなもんで内装、シャシー周りは終わり、と思ったら忘れてました。ハンドル部分のエンブレム。フジミ製のエッチングパーツにはしっかりとキャバリーノ・ランパンテが浮き彫りになっているパーツが付いているので、しっかり塗装して取り付けてやりましょう。最初に凹部分を黄色で塗ってから極細の筆で黒い部分を塗ります。塗装が乾いたらエアブラシでクリアーを2回ほど塗り重ね、完全に乾燥したら表面張力を利用して筆でクリアー塗料を盛り上げます。ついでにホイールのセンターマークも同じように塗装します。

おお、米粒に字が書るようになりそうな作業。老眼にはつらいっす……。


乾燥したらアクアリンカーで貼り付け。アクアリンカーの良いところは、はみ出したらエナメル系の溶剤で拭き取れるところです。乾燥時間が長いので位置決めもしやすいしね。


そしてもうひとつ米粒系の作業。エッチングパーツに付属していたボーナスパーツ「キーホルダー」を取り付けてみました。なんかこういうの、妙に盛り上がるなぁ。


はい、こんな所でシャシー&エクステリアはいったん終わり。そろそろボディの作業を始めないとタイミングが悪い事になります。カーモデルは最終的にボディの塗装が命! というところがありますから、十分な乾燥時間をとって仕上げたいので、完全にシャシー周りを完成させてしまうとボディの乾燥中はずーっと待ち時間になってしまいます。実は今回紹介した作業の間にもボディの塗装は進めてたんです。まあ、そういう計画の立て方が手順と制作時間短縮のコツなんですけどね。

で、ボディの塗装のお話。
フェラーリといえば「赤」ですが、これが意外と厄介です。特にロードカーは年代によって色味が違う上、オールドカーだとリペイントされていたりすることが多いので、なかなか正確に「この色だ」というのが判明しにくいんです。最終的には資料や記憶の中から、自分のイメージに一番近い色を選択することになるんですが、今回は強い味方が登場です。

ガイアノーツの「跳ね馬スペシャルセット」。60年代のロードカーから2009年のフォーミュラーマシンまでカバーする全6色セット。ティフォジ(フェラーリファンの事ね)には感涙もののセットです。今回は60年代ロードカーですから1番を塗装することになるんですが、これがドンピシャな感じで良くできてます。プラバンに白、黄色、ピンクの下地を作って塗装前のテストをしたんですが、上塗り3回でピンクが最適と判断しました。さてさて、塗装が楽しみだ。


はい、全体にペーパーがけをしたボディです。今回はサンドペーパー800番程度で良しとしました。この上にサーフェイサーエヴォ ホワイトとブリリアントピンクを足して作ったピンクのサーフェイサーを吹きつけていきます。


はい、旧ブログからご覧の皆さんにはおなじみ、MPJのトップ画にも使っていただいているライデンの下地に使ったものの残りです。


カーモデルに限らず、複雑な形状のものに塗装する場合は塗料の入り込みにくい部分から塗装します。この250GTOだと、フロントのヘッドライト周り、各部のエアダクト、リアウイングの周りなどがそれにあたります。


はい、アップで。ついでに窓枠やボンネットの端っこ、凹ディテールなども塗っておきましょう。感じとしては最初のうちは噴圧を低くして、少しずつ「色を乗せていく」とでも言えばいいでしょうか。


それが済んだら、全体に塗料を吹き付けていきます。最初のうちは、やはり「色を乗せていく」感じ。全体に色が付いたら、ちょっと塗料を薄くして、全体が濡れるくらいに吹き付けて下地は完成です。

天気の良い日なら丸一日くらい、雨の時には2~3日乾燥させたら、本塗装に入ります。本当は湿度10%以下、温度が20~28度くらいの部屋に置いておくと半日くらいで完全乾燥するんですけどね。乾いたように見えても実は完全じゃない、なんてことも多いので注意が必要です。もし完全に乾いていないうちに塗料を重ねると、下地が溶けてしまい、失敗の原因になります。完全に乾燥したかを見分けるコツは、匂いを嗅いでみること。溶剤の匂いがしなくなったら完全乾燥した証拠です。あ、それじゃあ「見分ける」じゃなくて「嗅ぎ分ける」ですね。五感をフル活用です。

さてさて、下地が乾燥したら一回目の塗装に入ります。下地の時と同じように塗料の入り込みにくい部分から塗装していきます。希釈率は塗料1に対して溶剤1.2位です。


入り込みにくい部分の塗装が終わったら、もう少し塗料を薄くして全体に色を乗せていきます。このときに梨目になってもあまり気にしないで下さい。ここで厚吹きすると失敗の元です。


これで、一回目の塗装完了。若干軽い赤、朱色が強い感じですね。この後、完全乾燥を待って二回目の塗装に入ります。二回目の塗装は一回目よりさらに薄く希釈します。大体塗料1に対して1.5位の濃度です。


はい、二回目の塗装が完了した状態。部分的に梨目だったところもずいぶん直ってきました。塗装を重ねることで下の塗料を溶かしながら定着していくのを利用して、なるべく平滑な面を作るという手法です。


完全乾燥を待って三回目の塗装が終了。希釈率は二回目と同じですがリターダーを混ぜます。だいぶ光沢が出てきましたが、ところどころ若干梨目っぽい所があるので、細目のコンパウンドで磨いておきます。

さてさて、今回はずいぶん長くなっちゃいましたね。次回はいよいよ完成編。最終仕上げが待っています。ご質問などありましたらどしどしお寄せください。
それでは次回も、乞御期待!!

<前の記事へ ◆ 後の記事へ>


Leave a Reply

CAPTCHA


This blog is kept spam free by WP-SpamFree.