線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 今年も全日本模型ホビーショーが迫ってまいりまして、ワタシの所にも色々と作り物のご依頼を頂く時期となってまいりました。って書いてて「あれ? 今年はなんだか早くないか??」と気がつきました。そうです、今年の全日本模型ホビーショーは前年より約一ヶ月早い9月27、28日に行われるんですね。そう考えると入っている仕事が少ないなぁ、と思っていたら徐々にその量を増やしつつある素敵なお仕事。ご依頼があるのは大変ありがたいことなんで、基本的には断らないワタクシ線香亭。ただこの仕事の入り方のパターンは開催日間際にどっと特急で依頼が入るパターンだなぁ、などと恐怖と期待に打ち震えながら、今回もしっかり模型を作りましょう!



さて、それでは本題。今回お題はMGとHGCCのターンエーガンダムを両方作っちゃおうという企画です。前回の最後でもお伝えしたとおり、色々いじくってみて、MGの方はもうほとんどいじる所がないほどの完成度だということがわかりました。修正点があるとすれば個人的なコダワリで「こういう感じのほうが好み」っていうような作業になると思います。
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 これが前回の写真。そうなるとMGを最初に作っておいて、HGCCの方をそれにあわせて改修するというのが良さそうです。HGCCのターンエーも良く出来てるんですが、そこはやはりスケールやコストの都合などで省略されている部分や形状が追いついていないところ、ギミックの省略などが見られます。そんなところを修正してやればグッと見栄えが良くなるはず。

 ということで、まずはMGターンエーの制作から始めましょう。
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 ターンエックスじゃないけどお兄さんっぽく写ってるのがMGターンエー。まずはこれをばらすところから始めます。
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 はい、バラバラ。まずは眺めていて一番気になった部分、脚から手をつけましょう。
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 ターンエーの脚のデザインで特徴的なのは脚の後ろ側がフィンになっているところですね。キットはその辺良く考えられていて、フィンの可動とプロポーションを両立させるため、中々凝った作りとなっています。
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 まずセンターとなる白いフレーム部分。白いとはいえ若干グレーがかったABS樹脂で成型されています。ここはパーティングラインの処理をして塗装すれば、そのままで大丈夫そうです。
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 フィンのパーツはヒケが多めにみられたので仮組みの際に表面を均しています。
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 これがそのまま組み立てた状態の脚の後ろ側。このフィンがもうちょっとシャープで繊細な感じになると装甲部分とメリハリが付いて格好良いんじゃない?
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 ということでシャクシャクとフィンをシャープに削ります。
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 結果的にこれくらいの厚さまで削ってみました。いや、写真で見るとあっという間ですが、この手の作業は時間を取られますなぁ。
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 フトモモ裏のフィンも同じくシャープに加工。全体も若干薄くなっているんですが、終端に向かって薄く削っていくという感じで作業しました。可動部ですんで、あんまりやっちゃうと可動に差支えが出ちゃいますからね。
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 組み立ててみました。これだけだとわかりにくいんですが、
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 未加工のものと並べてみるとその差がわかります。ううむ、わかるかな(笑)?。
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 アップで見るとわかりますね。写真左が加工したもの。未加工のものと比較しながら組んではバラして削るという作業を繰り返します。
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 フトモモ裏はこんな感じ。同じく左が加工途中のもの。角度が違っちゃってるんでわかりにくいんですが、こっちの方が効果は大きくでますね。逆にヤリスギに注意という感じ。
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 片方が終わったらもう片方も同じように作業します。ただそこは人間のやることなんで、一発で全く同じ厚さというわけには行きません。何度も仮組みを繰り返して左右が同じイメージになるように調整しながら作業します。
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 で、ちょっと先出しになっちゃうんですが、これが塗装して組み立てた状態。いやぁ、地味に大変な作業でした。
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 続いては外装部分。まずは表面のヒケを無くすため全体にヤスリをかけるんですが、細いスジボリなども多いので、先に無くなってしまいそうなディテールを彫りなおしてから作業すると、後々困らなくて済みます。
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 一箇所、チョイと問題なのだヒザアーマーの分割。ちょうど真横に分割線が入っちゃうんですが、これは消したいなぁ。色々考えてみたんですが、やっぱり脚部の完成後に接着成型するしかなさそうです。
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 脚部の外装は基本工作のみで手を加えていないんですが、一箇所だけ小細工した所があります。
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 それがフトモモ後に来る三角の穴の下側。ここだけ“装甲”というよりは補強か、あるいはデザインみたいな感じなので裏から薄く削っておきました。外装部分との厚さの差でメリハリが付くのではないかと。
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 さて、これで脚部分の下ごしらえは終了。なかなかスマートでよろしいですな。

 脚に続いては腕の工作。
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 ここもね、脚と同じくほとんどいじるところはありません。
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 外装は脚と同じようにスジボリを彫りなおしてから綿処理。あえて注意点を挙げるとすれば外装パーツのフチが、そのままラインの終端になって目立つ部分が多いので、そのあたりの面だしをシャープにしておくと見栄えが良くなると思います。

 いやぁ、このキット。ホントにやる事が少ない。ある意味職業モデラー泣かせのキットです(笑)。これくらい完成度の高いキットだと、基本工作さえしっかりすれば誰が作ってもある程度のレベルの仕上がりなっちゃいますからね。

 ということで、もう塗っちゃう!
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 といってもまずはフレームだけ。設定色とは少し変えてガイアノーツのブルーグレーをベースにEx-ホワイトEx-ブラックで調子を整えた塗料で塗装した上からEx-フラットクリアーを重ねています。あえてフレーム色を指定と変えたのは個人的なイメージに基づいたもの。本編を見ると、これまでのMSよりはるかにスムーズでリズミカルな動きをしているイメージを抱いているので、あまり暗いフレーム色でなく、ちょっと青が入った明るめのフレームにしようと考えました。
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 塗装が乾いたらこの時点で一度スミ入れしてしまいます。スミ入れに使ったのはタミヤ スミ入れ塗料のダークブラウン。普通ならブラックかジャーマングレーといったところでスミ入れするんですが、それだと仕上がりの調子が硬くなりすぎると思ったので、あえてブラウン系を選択しました。
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 ちなみに脚部の外装の窓部分から覗くブラック部分はジャーマングレーで塗り分けています。このへん色々と面倒だったりします。主に自分の頭の中が(笑)。

 ここまででフレームはあらかた出来ちゃった。じゃあ外装、ということになるんですが、本格的に外装にかかる前に気になっちゃったところの処理を考えたいと思います。
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 はい、頭。形としては大変良くできています。ただ、個人的な好みに照らしてみると、色々といじくり回したくなっちゃう。
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 まずはターンエーのアイデンティティー「髭」。こうして写真で撮ってみると、劇中CM前後に出てくるCGの頭にソックリ! シド・ミード氏のデザイン画でもこんな雰囲気に見えますね。ただ、本編の中で動いている状態だと、もっと頭に沿って回り込んでいるような感じがします。これはちょっと考えどころ。
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 そして、もうひとつ気になったのは奥目で目玉が見えにくい所。劇中のイメージではほとんどのシーンで目玉が見えてますからね。
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 そこで、手近にあったLEDを頭の中に入れて点灯させてみました。そうそう、コレコレ。こんな感じだよなぁ。実は、個人的にはMSの目玉は光らなくても良いだろうと思っているんですが、ターンエーの場合は光ってた方が良いなぁ。ただ頭の内部のスペースは限られていますからだいぶん工夫が必要です。
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 しかも頭部の分割戦は設定画にはありませんから、消してしまいたい。チップLEDと小さな電池を使用すれば、スイッチ、電源、LEDを頭の中に収めることはできそうなんですが、それだと電池交換が出来なくなっちゃう。ううむ、どうしよう。

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 しばし悩んだ後、頭部にはLEDだけを収めることにして、電源は胸部コンテナの片方を使って供給することにしました。ここなら結構何でも入るぞ。
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 そうなると問題なのが可動部である首部分の通電。しかもこのMGターンエー、首部分が2重関節構造になってるんですね。何とか上手く工夫して、ここに接点を作るほかありません。
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 まずは頭のほうにLEDを取り付けるための加工を行います。これは首のベース部分に止まる半球の表面に溝を彫ってLEDの脚を直接貼り付けることにしました。
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 はい、こんな感じに出来上がりました。電源を別にするならスペースに余裕があるので、通常の砲弾型LEDを使用しています。
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左胸のコンテナには電線を引き込むための穴を空けました。
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 で、これが首の上のほうのフレーム。まずは写真右のように1mmほどの溝を彫っておきます。
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 で、接点として用意したのは1mmに切った真鍮線にニクロム線を半田付けしたもの。これを溝部分に貼り付ければ接点として動作する。はず。
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 このパーツの裏側は配線が逃げられるように溝を彫っておきます。こうしないと首が回らなくなっちゃう。
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 で、これを組み立てれば見事に目玉が光るはず、が、全く動作が安定しない。点いたり点かなかったり、暗かったり明るかったり。もうどうなってんだよ、ということで調整すること約半日。いまだ完全動作にはいたってません。そんなこんな事をやっている間に今回はタイムアップ(泣)。

 むううん、悔しい。プランは完璧だったんだがなぁ。まあこんなふうに上手くいかないところを工夫するのもまた、模型制作の楽しさ。次回までにはしっかり解決して、外装の塗装も終えて、まずはMGターンエー完成! と行きたいもんだ。

 てなわけで今回はここまで。
 次回も、乞御期待!!

(C)SOTSU・SUNRISE

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