線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 ええ~、職業モデラーのワタクシ、当然ながらいつも複数の模型を同時進行で作っているわけですが、最近スケジュールにかかわりなく、その時に机の上に広がっている模型を優先的に作っちゃうという症状に悩まされております。これは春のせい? それとも歳のせい? なんて、原因を探ってみた所、同時進行している模型の数が8個を超えると、この症状が起こるということを発見しました。どうやらワタシの脳味噌は同時進行7個までが限界で、それを超えると「制作する」以外の由無し事をすっ飛ばして手が動くみたいなんですね(笑)。なるほど、じゃあ、それを解決するにはどうしたらいいか、と考えたところ、結局どんどん模型を作って同時制作数を減らすしかない(笑)。ということで今日も馬車馬のように模型を作っております。
 てなわけで、今回はタミヤ MMシリーズ「イギリス陸軍 S.A.Sランドローバー ピンクパンサー」その3回目。早速張り切ってまいりましょう!!

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 前回はなんとなく全体が組み終わって、さてこれからどうしようか? という状態でした。
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 今回は組みあがった状態を眺め回していて気が付いた所や気になったところに手を入れつつ、塗装を進めていきたいと思います。
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 まず最初に気になったのはスモーク・ディスチャージャーの先っちょ。パーティングラインが中央の出っ張りをまたいで通っているので修正がしにくいのと、中央の出っ張り(発射筒のフタを鎖で止めておくための基部)の形状が不安定な感じがするんですね。
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 色々考えてみたんですが、一番簡単に済む方法として、一旦キットパーツのディテールを削り落としてWAVEの丸リベットに差し替えることにしました。
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 はい、こんな感じ。若干形状が異なるんですが、まあよしとしよう。
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 このあたりで一旦サフを吹きました。今回はあっちこっちいじくり回したので、改造箇所の馴染み具合や、見逃した引けやパーティングラインなどをチェックするためです。
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 で、サフを吹いてみるとやっぱり出てくる修正忘れ。左バックミラーの基部に大きなヒケを発見。
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 ここは溶剤系のパテ、いわゆるプラパテで修正。
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 こんな作業をしながら、ふとパッケージアートを見ていて気が付いたのがココ。
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 フロントシート両サイドに付く水用のジェリカンを乗せるキャリアなんですが、これ、パッケージのイラストを見るとどうやら折りたたみ式になっている模様です。気になって色々調べてみたらやっぱり折りたたみ式になっていて、ヒンジが付いている。
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 このヒンジはキットでは再現されていませんから、チョコッと手を加えて見たいと思います。
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 手を加えるって言ったって0.3mmプラバンを細切りにして形状を整えたものを貼り付けるだけ。本来なら0.1mm厚ちょっとの板を極小のリベットでつなげたりするとよりそれらしくなるんですが、今回は細かいディテールよりも全体の雰囲気を優先しようということで、簡易的に再現してみました。
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 上の写真でキャリアに乗っているジェリカンはキットのものではなく、タミヤMMシリーズのアクセサリーから流用したドイツ軍のもの。
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 こっちがキットのパーツ。若干こちらのほうが角ばっていますが、全体の印象としては大差ないだろう、ということで流用することに決定。
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 ちなみに流用元はMMシリーズのNo.186「ドイツ・ドラムカンセット」。今回の作例のために仕入れてきたもの。いやあ、この手のアクセサリーは妙に気分が盛り上がります。
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 盛り上がりすぎて使わないものまで作っちゃった(笑)。AFVの楽しみのひとつは、こういったアクセサリーとの組み合わせにもあります。ジオラマ作りたくなっちゃう(笑)。仕入れてきたのはドラムカンセットだけではありません。こんなものも仕入れて来ましたよ。
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 パッション・モデルズの「汎用チェーン エッチングパーツセット」。
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 アップで見るとこんなふう。極細のチェーンが沢山用意されています。
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 それからフラグシップの極細チェーン。これは装備品の一部として使います。
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 オマケにこんなものも仕入れてきちゃった。今回の作例、初回の原稿にも書いたMMシリーズの「イギリス・S.A.Sジープ」。今回の作例で取り上げたピンクパンサーは70年代のS.A.Sの専用車輌ですが、こちらは第二次大戦中S。A.Sに使用された車輌。もう装備品満載な感じがそそります。これはそのうち個人的に仕上げて、今回のピンクパンサーと並べて飾ろう。ということでこの箱は詰まれることとなりました。

 じゃあ、せっかく仕入れてきたエッチングパーツ、早速使ってみましょうか。
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 パッションモデルズのエッチングパーツは非常に精度が高く、特に今回の汎用チェーンは極薄に仕上げられています。
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 切取った1本のアップ。これで0.5mmほどの太さ。このサイズはやっぱりエッチングに頼るしかありませんなぁ。
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 で、このチェーンをどこに使うのかというと、スモーク・ディスチャージャーのフタの脱落防止チェーンし使用します。実物ではこの筒から発煙弾を発射するわけですが、このフタがないとゴミや泥、砂などが詰まって動作不良を起します。かといって発射するたびにふたがどっかへ飛んで行っちゃうようだと、非常に不経済で不便。そこで、フタを再利用するためにチェーンで繋いでおくんですね。作業としてはスモーク・ディスチャージャー基部の下側中央に0.2mmの真鍮線を取付け、エッチングパーツのマルカン部分を差込んで瞬着で接着。フタ側は曲げたエッチングパーツの先を丁度いい長さに切ってから、少量の瞬着で止めています。これ、意外と根気のいる作業で、一揆3本、4機分、計12本のチェーンを取付けるのに3時間以上かかちゃった。老眼には辛い作業です(笑)。
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 懸案だった装備品のネットはキットパーツのディテールを彫りなおして使用することにしました。資料を見てみると、ボンネットの上にはネットだけでなく、シートやタイヤなど、色々な物が載せられていたようなので、そのあたりは工夫してみると面白いかもしれません。

 さて、ココまで来たらいよいよ塗装に入ります。まず最初に用意したのはこんな色。
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 ガイアノーツのニュートラルグレーⅣに若干の黒とナチュラルブラウンを足した色。全然ピンクじゃないじゃん! とお思いの方、ご安心下さい。これはシャドウ色として下地に使う色として調色したものです。
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 はい、塗ってみました。こうしてみるとなんだか自衛隊車輌みたいに見えますな。やっぱり現用車両なんだなぁ。
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 タイヤや装備品なども一旦同じ色で塗っておきます。こうしてシャドウ色を塗ることで、塗りあがったときのトーンが複雑になるという効果があります。
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 続いてはいよいよピンク。これは1色目としてEx-ホワイトにブライトレッドとシャインイエローを足した色。仕上げのピンクより大分白めに調色しています。
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 はい、塗りあがりました。想定どおり、大分白っぽい塗りあがり。この上からもう1色ピンクを重ねます。
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 これが2色目のピンク。これは下地に使ったピンクに赤を加えたもの。後戻りできない手順の塗装となっております(笑)。右側のフタについている塗料が1色目のピンク。こうしてみると違いがわかっていただけると思います。これを、若干のグラデを掛けながら重ねていきます。
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 重ねるのは1色目よりも暗い色ですから、へこんだ部分を中心に重ねていきます。グラデといってもキャラクターモデルに使うような派手なものではなく、あくまでも“気味”な雰囲気で。これ、写真に撮るとわかんなくなっちゃうんだよなぁ。
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 装備品にも2色目のピンクを塗装します。こちらは部分的に派手めなグラデを掛けておくと仕上がりでメリハリが付きます。
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 で、いよいよボディ。ハイライト部は1色目を残し、シャドウ部を中心に重ねていきました。大分ピンクパンサーになってきた。
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 こんなふうにグラデで仕上げるのは、砂漠の強い日差しに照らされてハイライトとシャドウの差が大きくなった状態を再現しようという作戦です。この後、全体を組上げながら様子を見て修正を加えていきます。あ、ウェザリングもありますから、その分も考慮しなくちゃなりませんね。
 で、残った作業は細かい部分の塗装と組上げ、ウェザリングなど。はてさて、どんな仕上がりになりますことやら。

 てなところで今回はここまで。
 それでは次回も、乞御期待!!

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