線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 だいぶん前から不調が続いていた愛用のWAVE 317タンク付きコンプレッサー。いよいよ限界が来て修理をお願いしたんですが、戻ってきたら調子が良いこと! 実に快調に塗装作業が行えます。こんなことなら、もっと早く修理をお願いするんだった。環境がしっかり整うと人間やる気も出るもんで、塗装がしたくてしょうがない(笑)。まあ実をいうと今回の作例の塗装時にはまだ修理から戻ってなかったんで、職業モデラーとは思えない貧弱なコンプレッサーで塗装をしてたんですけどね。それでも塗れることは塗れます。まあ悲しいのは「弘法筆を選ばず」じゃなくて、劣悪な環境に強いというだけだというところなんですけど(笑)。
 てなワケで今回はバンダイHGUC MS-06R-2「ジョニー・ライデン専用ザク」いよいよ完成編。張りきって参りましょう!!

 さて、前回では基本工作も済んで、サフを塗った状態でした。
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 一部塗装も終えてたりして、いよいよ本体の塗装というところで終わってましたね。じゃあまずは塗装の準備。

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 一度仮組みして確認したサフ吹きが済んだパーツを1回バラして、持ち手をつけます。

 そういえば先日、塗装前の表面仕上げについて「ガンプラ系の模型の完全マット仕上げの時の推奨処理する処理の仕方を教えてください」なんてメールをいただいたんでお答えしておくと、ワタシの場合、フラットで仕上げるならサンドペーパーで言うと600~800番程度で本塗装に入ります。ただ絶対にそれと決めているわけではなく、「フラット仕上げ」といってもちょっと曇った状態から完全にツヤのない状態まで色々とフィニッシュを変えますから、それによって表面処理も変えているというのが本当のところです。ご質問いただいた方は「400→600→800→サフ→1000修正」という手順を踏んでらっしゃるとのことですが、そんなところもちょっと考慮して、いろいろ試してみられると面白いんじゃないかと思います。

 さて、塗装に戻りましょう。
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 最初に用意したのはこんな色。ガイアノーツのブライトレッドにEx-ホワイト、サンシャインイエローを混色したもの。
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 早速塗ってみました。「あれ、赤じゃないの?」なんて思った方、忘れてますね。今回のフィニッシュはこれを目指すんですよ。
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 はいこれ、今は無きPCfanという雑誌で連載していた時に作ったMGのライデンザク。このドットマトリクス塗装を再現するために1色目は明るい色を塗ったというわけです。
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 面白いんで組み立てて写真を撮ってみました。なんだか通常のR型より、さらに3倍早く移動しそう(笑)。
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 これは胸の両側や足の甲などの茶色い部分の1色目。これも予めパーツをこの色で塗りつぶしておきます。

 1色目の塗装を終えたらいよいよマスキング。
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 今回マスキングに使用したのはHiQpartsの「ドット迷彩用マスキングテープ」。写真は我家に在庫してあった古いタイプのもの。今はパッケージが異なっているようです。1/100用と1/144用の2サイズのシートが1枚ずつ入っています。
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 これはいったいどんなものかというと、シート状のマスキングシートに、予め迷彩の柄がカッティングされているというもの。これを剥がして模型に貼り付けていくことで比較的簡単に面倒なドットマトリクスのマスキングができるという代物です。
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 マスキングは自分が過去に作ったMGの写真を見ながら行いました。ただですねぇ……、これ、1/144の方のワンドットがちょっと小さいんですよ。したがって本体とのバランスはMGと一緒にはなりませんでした。まあ、気分で大体に多様な雰囲気を再現しようというアバウトな感じで進めていきましょう。
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 工夫が必要なのが模型の曲面や角をどう繋げるか。そのあたりを上手く収めるために、1色目を塗り終えたパーツをある程度組み立ててからマスキングします。ポイントは各面に対して垂直水平を意識してマスキングすること。そのためにはマスキングシートを切断したり、重ね貼りして延長したりします。
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 マスキングが終わった動態部分です。結構時間がかかります。ただ、このマスキングを成功させる最も重要なコツは“根気”なので、慌てず騒がず、コツコツと作業を進めます。
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 手の甲などは差換えた時に模様が変わっちゃうとイヤなので、付属する手首に合わせて同じに見えるようにマスキングしておきます。
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 こんな作業をひたすら続けて、やっと出来上がったマスキング。いやぁ一苦労だった(笑)。
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 ちなみに、脚部のドット模様は側面に出るように貼り付けています。ドットマトリクス迷彩って、敵機の光学的な認識を混乱させるためにあるものだと思うので、見えにくい内側にはしなくてもいいんじゃない? という判断です。

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 マスキングが済んだら2色目の塗装。写真は赤部分の2色目、ブライトレッドと極少量のナチュラルブラウンを混ぜたもの。
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 混色が済んだらどーんと塗っちゃおう。こうなると、いきなりライデンザクっぽい雰囲気になってきます。
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 塗料がしっかり乾くのを待ってマスキング剥がし。塗装面を傷つけないよう慎重に行います。なかなか上手くいっとるな。
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 とは言うものの、さすがにこれだけマスキング部分があると、失敗している所もあります。こういう場合は筆でリタッチするのが一番簡単にリカバーする方法です。そのためにも混色した塗料はとっておくのが得策です。
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 茶色い部分はこんな感じ。この部分は2色目の上塗り用にナチュラルブラウン、Ex-ブラック、ブライトレッドを混ぜた色を先に作っておいて、それにホワイトを足した色を1色目としています。
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 こんな作業を繰り返してようやく塗装完了。ここまでで通常の仕上げの3倍は手間がかかってます(笑)。

 さて、ここまでで基本塗装は完了。お次はデカール。
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 今回は複数のデカールから使えそうなものをピックアップして使うことにしました。写真はガンダムデカールのザクVer.2.0用のもの。1/100用ですが、結構使えるものがあります。
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 そしてプレミアム・バンダイで販売されていた「ガンダムデカールDX」。
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 写真のものは第一弾として発売された1/144に適した大きさのマーキングを収録したもの。通常のガンダムデカールよりも高細密な印刷で美しい発色が特徴です。
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 これにしっかり収録されているのがジョニー・ライデンのパーソナルマーク。他にもシン・マツナガやフェンリル隊などのマークも収録されています。ジョニー・ライデンのマーキングは2セット収録されてるんですが、ワンセットは別のところで使っちゃったんで、残りのワンセットを使います。
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 今回はキット付属のマーキングシールの使用します。ここからは主にナンバー類を使いましょう。この外にも市販のデカール等も使用します。
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 デカールを貼る前に、ある程度組上げておきます。こうするとデカールを貼る位置のバランスが取りやすいんですね。

 ここでちょっと初心者サービス。デカールの貼りかたをおさらいしておきましょう。いや、どうも間違った方法で水転写式のデカールを貼っている方が多いようなんで。
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 まず最初に、写真のように目的のデカールをシートから切り出します。
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 切り出したデカールをぬるま湯につけたらすぐに取り出し、貼り付ける場所の上に置きます。物によっては「ぬるま湯につけて30秒ほど待ってから……」なんて書いてあるデカールもありますが、こうしてシートに残った水分を使ってシートのノリを軟化させた方が確実です。
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 デカールのノリが軟化してデカール自体が動くようになったら、ピンセットや面相筆などで押さえておいてシート部分をスライドして抜き取ります。これが別名「スライドマーク」なんて呼ばれる所以。
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 デカールは面相筆やピンセットなどで位置を調整し、綿棒などで水分を取り除きます。その時になるべく本体に密着するよう、空気を追い出しながら水分を取るのがしっかりと貼り付けるコツ。これで一箇所貼り終えました。たまにシートからピンセットでつまんで貼り付けようとする人がいますが、それだと大概“ぐちゃっ”となります。

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 さぁて、こうしてデカールも貼り終えました。
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 デカールがしっかりと乾燥したらトップコート。今回はしっかり目のフラット仕上げを目指してEx-クリアーに若干フラットベースを混ぜたものを塗装しました。
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 トップコートが終わったらスミイレ作業。今回使ったのはタミヤのエナメル塗料です。
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 スミイレも場所によってフラットブラックとハルレッドを使い分けています。
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 足の裏もしっかりスミイレ。意外とちゃんと塗り分けております(笑)。
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 手の甲のような小さなところも、スミイレの色を変えると充実感が出ます。基本的にはグレーの部分には黒、赤い部分にはハルレッドなんですが、赤い部分のスミイレでも角や接合部などはハルレッド。溝や穴などの部分には黒を使っています。
エナメル塗料が乾いたらエナメル溶剤で拭き取り。それが済んだらいよいよ最期の組み付けです。
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 動力パイプもしっかり組み付け。
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 今回はバンダイ ビルダーズパーツのMSパイプを使ったんですが、フクラハギ後部のパイプのみ、キットのものをそのまま使用しました。ここはカウリングが被って見えなくなるところですからね。
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 頭部は色々と細工をしたので組み付けもちょっとひと手間。自作のモノアイ基部パーツを接着したら、モノアイレールが付く芯の部分にハセガワのTFシート「ミラーフィニッシュ」を貼り込んでおきます。
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 モノアイレンズはWAVEのH・アイズから。表面にHiQpartsのオーロラシートを貼りました。これは下地や見る角度によって偏光する接着シート。レンズですからね。こんな処理が良いのじゃないかと。
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 レンズ部分にあわせて切り取って組み付けます。ミラーフィニッシュを張ったのはモノアイを回転させても反射するようにという魂胆。
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 前に作った透明なシールドも取り付けて、頭部の基本的な組み付けの出来上がり。
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 後は頭部の動力パイプの組みつけ。片側で曲線用のパイプ10個(MSパイプの小さい方ね)を使用しました。後は全てのパーツを組上げて……、
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 バンダイ 1/144 HGUC MS-06R-2「ジョニー・ライデン専用ザク」の完成です!

 今回は誰が作っても同じような色になりがちな専用機を、ちょっと大胆なアレンジで仕上げてみましたがいかがだったでしょうか? お後はギャラリーでお楽しみ下さい。

 それでは最期にライデンザクの前後写真でお別れ。
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 次回は何を作ろうかな? ってところで、
 お後がよろしいようで。

(C)創通・サンライズ

詳しくはバンダイ・ホビーサイトホームページへ
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