線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 いよいよ間近に迫ったワンダーフェスティバル2014[冬]。言わずと知れた国内最大級の造型の祭典。ワタクシ線香亭も伺う予定にしていますが、身近な出展予定の方々より沢山の悲鳴が届いております(笑)。ディラーの方々はホントに大変だとは思いますけれどもあと少しですからね。なんとか皆さん頑張ってくださいね。ワタシは取材に伺うだけなんでお気楽で申し訳ないんですけどね。その分模型を作るほうを頑張ります。
さて、この「やたら模型制作室」、今回からは新ネタ。早速張り切ってまいりましょう!

 今回からのお題はこれ!
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 バンダイHGUC「MS-06R-2ジョニー・ライデン専用ザク」です。
 言わずと知れたMSV(=モビルスーツバリエーション)を代表するこのMS。黒い三連星やシン・マツナガ機に続いてリリースされた06R系の機体ですね。最近よく「ガンプラは作らないんですか?」なんてご質問を頂くもんで、それなら久々に作ってみようということで、このキットに決めました。

 さて、本題に入る前にちょこっと解説など。

 このMSVシリーズ、1980年代初頭の「機動戦士ガンダム」の大ヒットに伴い、TVシリーズに登場しないMSを創作しようという書籍メディアに登場したのが最初です。最初は確か講談社の低年齢層向けの書籍に掲載されていたような記憶があるんですが、ちょっと定かでない……。その後、様々な書籍メディアに大河原邦男氏自ら書き起こしたザクのバリエーションなどが掲載されたりして、ユーザーとしては「ああそうか、TVには出ていないけど、いろんなMSがあってもいいんだ」と認識するきっかけとなりました。

 模型的にエポックとなったのは、やはりホビージャパン誌に掲載された作例の数々。小田雅弘氏、高橋昌也氏、川口克己氏(バンダイの川口名人ね。確か当時はまだ大学生だったと記憶しています)等の模型サークル「ストリームベース」によって次々と立体化されるMSVの機体に胸をときめかせたものでした。それらの作例を中心に構成されたのがガンプラMOOKの原点ともいえる「HOW TO BUILD GUNDAM 2」。当時のガンプラ少年たち(大人もだいぶん混じってたけど)のバイブルとなりました。

 その後バンダイからもMSVシリーズとしてキット化され、多くの模型ファンを喜ばせました。実はこれもエポックメイキングな出来事で、当時のキャラクター・モデル事情を考えると、画面に登場しないものを販売するなんて考えられない状況だったんですね。このバンダイMSVシリーズの前にリアルタイプ・シリーズやアッグやゾゴックの発売などがあったことを考えると、MSVシリーズへの試金石だったんだろうなぁなんて思います。

 そして黒い三連星、シン・マツナガの06Rに続いてリリースされたこのHGUCの06R-2。ようやく、というか待ち望んだというか、やっと発売されたMSVシリーズのリニューアルキット。現在の技術でどう再現されているのかじっくり取り組んでみたいと思います。

 ということで早速恒例のランナーチェック!
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 まずはAランナー。関節部や手首などが収まっています。06R系のキットではAランナーが多色整形ではないんですね。
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 続いてBランナー。こちらは多色整形。黄色いスパイクへのランナーの取り回しが面白い。
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 Cランナーはボディや頭部などの赤いパーツ。バリエーションキットなのでランナーの全形が不思議な感じになっています。
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 Dランナーは軟質樹脂製のパイプ類。このあたりは成形色の違いだけで、これまでの06Rのキットと同じですね。
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 Eランナーは関節やスラスターと武器類が納まった枠。「アレがないぞ……」と思った方、ご安心下さい。あとで出てきますからね。
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 Fランナーは脚部や手首のカバー(?)。脚部はライデンザクの最も特徴的な部分。フェアリングとその中身の後面のパーツが見えますね。前腕部上面とサイドのスパイクが付いているパーツは使用しません。ボーナスパーツだと思って他のキットの改造に使いましょう。
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 Gランナーはライデンザクの専用パーツ。前腕部上面の形状の違いをしっかりと再現しています。
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 そしてお待たせのジャイアント・バズ。ライデンザクには欠かせない武装ですからね。しっかり付属しててヨカッタ。
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 後はポリパーツとシール類に組立説明書。ポリパーツは「PC-001」、シールはホイールシールと透明のマーキングシールが付属します。あ、今気がついたけど「高機動型」って書いてないんだな。「ジョニー・ライデン専用ザク」なんですね。

 というわけでランナーチェック終り。それじゃあ制作開始!!
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 はい、組立終了。ゆっくり組んで2時間くらいだったかな? 初めての方でも半日くらいで組めるんじゃないかと思います。
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 ぐるりと4面でプロポーションの確認。ちょっとボリュームに書ける感じもしますが、中々カッコイイ。好みもあると思いますが過不足ない出来です。さすが現代の技術。
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 武器類は豊富に付属します。さらにこの武器は……、
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 マウントラッチに全て収納可能。右肩のL字シールドに取り付けることができます。ちょっと重そう(笑)。
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 手首も5種類が付属します。左手用の完全な握拳も付属。形状もシン・マツナガ用ザクと同様ちょっと変更されていて、強化型っぽい雰囲気をかもし出しています。
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 各部の可動はさすが現代の設計。しっかり動きます。肩なんかはF2ザクと同様の構造ですね。
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 脚部は06Rの脚部に外装が付く形状を再現しています。

 続いては仮組みしてみて気になった部分。
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 まずは頭部。頭部アンテナはウスウス攻撃対象ですね。モノアイはちょっと上目遣いかな?
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 左肩のスパイクアーマーはきっちり尖らせておきたいところ。
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 それから気になるのが各部のフチの厚さ。スネの外装などは装甲なのかフェアリングなのかの解釈によって厚さが変わってくると思うんですが、それにしてもちょっと厚すぎる感じ。バックパックのベクターボードはもっと薄いほうがそれらしいと思います。問題なのは足首の所についてる板。これ、どういう機能を果たしているのかちょっとわからない。ううむ、後でよく考えよう。
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 後は足先の形状。靴底と上面の接合部にある段は無いほうがいいでしょう。足首の形状についてはちょっと考えます。

 と一通り全体を見回してみて、どんなふうに仕上げようか今回の制作プランを考えます。で、考え付いたのはコチラ!
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 はいこれ、ワタクシ線香亭が、今は無きPCfanという雑誌の「ガンプラ・クロニクル」という連載で制作したもの。MGのライデンザクをスプリッター迷彩に塗ったものです。スケールも違うんでそのままとは行かないとは思うんですが、たまにはこういうアプローチも面白いんじゃないか、ということで、こんな雰囲気で仕上げてみたいと思います。

 ということで実製作開始!
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 まずは脚部から。今回は足元から攻めてみたいと思います。まず気になったのは足の左右の開き。キットのままだと開きが少なすぎて、ちょっと迫力に欠けるポージングになりがちです。
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 そこでこんなふうに改造。
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 注目はフトモモパーツの中。写真左はキットのまま、右は加工後です。青丸の中の内部の接続ダボをリューターで削りました。
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 これだけで可動範囲がグッと広がります。リューターがない方はデザインナイフやヤスリで削ってもOKです。削りすぎてしまっても接着してしまえばいいし、簡単にできるのでオススメの改造です。
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 続いてはスネ部分のフェアリングをウスウス攻撃。ここは装甲というよりもフェアリングに近いものだと解釈することにしました。「むき出しじゃマズイでしょ」的に設計はしたものの装甲にはなりきっていないという雰囲気。ザクⅡの最終形態として極少数だけ生産された特殊な機体だと考えると、三連星とシン・マツナガ、このジョニー・ライデン機それぞれに細かいディテールが異なるのも納得できます。そういうことってありそうじゃありませんか? 手法としてはまずキットパーツのフチ部分をデザインナイフで削っておいて、リューターと紙ヤスリで仕上げるという方法をとりました。
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 スネ部分の外側も一通りヤスリを当てて整形。後でMGと見比べた時に差が出ないよう、しっかりとエッジを出しておきたい所です。
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 さて、先ほど用途に悩んだ足首にかかるベクターボード的なディテール。ここはベクターボードと同じような役目をする、あるいはその横の大きなスラスターの噴射から足首を守るボードとして解釈することにしました。そうなるとやはり厚さが問題。ということで片側だけウスウス攻撃してみました。
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 ううむ。なんか違うな。これ、たぶん用途がシンプルなのに形状が複雑すぎるんだな。
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 形状としては「ただの板」がいいんじゃないかということで、キットパーツをアッサリ切放しました。
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 そして0.5mmプラバンでそれらしいパーツを自作。
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 取り付け部分をデザインナイフなどで掘り込んで接着してみました。そうそう、こんな感じ(笑)。
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 組み立ててみましたよ。写真左が改修後、右がノーマルな状態。
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 ぐるりと見回してノーマルの脚部と比較。まだあんまり変わってませんね。この脚部はR型ザクのアイデンティティーといっても良い部分。まだまだ手を入れていきますよ。

 てなところで今回はここまで。次回も脚部の改修をしたいと思います。
 というわけで、次回も乞御期待!!

(C)創通・サンライズ

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