線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 いやあ、終わらないね。今回の作例。やってもやっても作業が減らない。これ、大きな原因は作業をしながら新たな作業を増やし続けてるせいなんですけどね。端的に言うと完全なる自業自得。この連載を見てくれている模型仲間からも「今回は完全に趣味でやってるだろ」なんていわれたりして。ええ、そうですとも。たとえ仕事でもボトムズ関連は趣味が入っちゃうんですよ。たまにはやらせておくれよ、趣味全開の作例をさっ!! なんて、開き直った所で模型は出来上がりません。さっさと作業を進めましょう。

 ということで『WAVE 1/24 ボトムズプラキットで「ISS仕様ターボカスタム」を作る』その7回目にしてようやく完成編、張り切ってまいりましょう!!

 さて、前回までの出来栄えはこんな感じ。
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 まあ全体的にはおおよそ仕上がってますが、まだまだ追加工作が残ってました。
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 まずは可動指で再現したペールゼンファイルズ劇中版の右手の反対側。そうです、左手の工作が丸々残っていました。いやぁ、これが結構カロリー高かった。まるまる半日以上、じっくり取り組むハメとなりました(笑)。
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 可動部の工作が済んだらほんのちょっと付いている手の甲のアールを再現するためポリパテを盛りました。ここでまた気が付いちゃった。あれ、今回は装甲裏の加工何にもしてないや。
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 ということでこちらにもポリパテ。この装甲の裏についてはいろんな解釈があると思うんですけが、個人的には真平らでもいいんじゃないかと思っています。ペールゼンファイルズ劇中のCGでは少なくとも手の甲の部分の装甲の裏側は平たく描かれているのが確認できます。
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 で、パテが硬化したら成型。各部にちょっと見えているプラバンやプラ棒などはヒンジ部にパテが流れないように接着したものです。
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 続いて左手の講も成型。これでやっと両手が揃った!

 さあ、そうなったら塗装だ! ということで仮組みしていた本体を分解します。
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 今回のISS仕様ターボカスタムは全身がブラック。しかし、CGならではの細かいテクスチャーが施されています。さて、これをどうやって再現しようかと考えて最初に用意したのがこの色。
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 ガイアノーツのブルーイッシュブラック。ほとんど黒のように見えてしっかり青の発色が見て取れるという、顔料の質の良いガイアノーツならではといってもいい塗料。現在のところ直営インラインでは販売されていないようなので店頭で見たら手に入れておくといいかもしれません。これを下地に今回のターボカスタムを仕上げてみようと思います。
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 まずは表も裏も関係なく、ほとんど全てのパーツをブルーイッシュブラックで塗りました。ホントに下地って感じ。
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 で、乾燥待ちの間にシートを仕上げてしまおう。用意したのはメンズフレッシュセットの3、4番。これ、肌色以外にも色々使える便利なセットです。
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 シート自体はメンズフレッシュセットの3、4番で塗装し、他のグレー部分はニュートラルグレーⅣをベースに黒を足したり若干赤を加えてみたりして変化をつけました。
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 コンソールの計器版にはハセガワのフィニッシュシリーズを2枚重ねて使いました。ミラーフィニッシュの上にクリアーレッド、クリアーブルー、クリアーグリーンを張り重ねたものを切り取って貼り付けるだけ。手参らずで美しく仕上がる方法のひとつです。
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 続いてはバラバラにしてしまったコクピット部を先に組上げるために内部を塗装。ここも基本的にはニュートラルグレーⅣを基本に明度や彩度に若干の細工をして仕上げています。塗装が乾いた早速組上げます。
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 こんな按配。ヘッドレスト左右ににょろりと出ているのは今回新造したコクピットハッチのヒンジ。
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 こんな感じにハッチが付きます。車の開きドアのように「バタン」と閉まるんじゃなくて、1回パタンと閉じて最後に「フシュッ」と密閉される雰囲気。1回やってみたかったんだ、これ(笑)。
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 よっしゃ、無事に閉じた。ということで工作類はこれで終了。本格的に塗装に入ります。
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 まず、これが1色目の塗装を終えた状態。ほとんどブルーイッシュブラックなんですが、
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 ウデとヒザの関節部にはガイアノーツのパープルグレーを使ってみました。いや、本編で確認してもこの部分の色が判別しにくかったもんで、それならいっそ、せっかく出ているボトムズカラーを使ってみようかと。
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 塗料自体はこんな色。結構な紫なんですね。
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 ただフラッシュを焚いて撮影してみるとグレーに見えたりする。この配色、どっかで見たなぁ? と考えたら、黒くて三人いるあの人たちの機体色に近いですね。
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 調子に乗って足裏のローラーにも使ってみました。こちらは若干白を加えて塗装してあります。

 色以外に塗る部分は前記でほぼ終了。後は黒をどう仕上げていくか、ということで作ったのがこんな色。
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 基本はニュートラルグレーⅤ。そこにミッドナイトブルーとEx-ホワイトを足しました。これをブルーイッシュブラックの上に重ねて複雑な機体色を再現しようという試み。
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 で、とりあえず片足だけ塗ってみました。手前がブルーイッシュブラック、奥が2色目を吹き重ねた状態。2色目の塗装は単なるグラデーションというより模様を描くように細吹きで重ねています。これでCGのテクスチャーの感じを出そうという魂胆です。
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 どうでしょう? ちょっとは効果が出てますでしょうか。

 で、全部のパーツに2色目を吹いたあたりで考えなきゃならないのが、この機体の左肩にある「ISSマーク」。当然ながらデカールなんてないし、白でプリントできるプリンターも無い。そこで一計を案じてこんな手段をとりました。
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 はい、PCで作ったISSロゴを普通紙にプリントしたもの。元のデザインがいかにもステンシルっぽい雰囲気だったので、いっそのことステンシルで再現してみようかと。
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 データのつくり方は、手元の書籍資料をスキャンしてPCに取り込み、それをベースにイラストレーターというドローソフトでトレースするという手法。大きさが数種類あるのは実際に模型に当ててみて、ちょうど良い大きさを選ぶためです。今回はおおよそ12mm四方のものを使用しました。縦に複数印刷してあるのは失敗したと機の予備です。
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 で、実際に使用する大きさのプリント部分を切り出して、裏にペーパーセメント(貼り剥がしができるデザイン用のノリ)を塗り、マスキングテープの上に貼って文字部分を切り抜いていきます。この時はカッターの刃を新しいものに変えておくとスムーズに作業が進みます。
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 はい、綺麗に切り抜けました。この部分を切り取ってパーツに貼ったのが次の写真。
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 一度切り取ったマスキングテープを貼り付ける際にはくれぐれも慎重に。位置決めをしている間にちぎれちゃったりくしゃくしゃになっちゃったり、というのはよくある事故です。こんな作業を紹介していると「失敗しないんですか?」なんて聞かれる事がよくあるんですが、当然失敗することもあります。そういうときにはもう1回。あきらめないでできるまでやれば、大抵の作業は上手くいくもんです。
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 マスキング完了したら白を吹き付け。今回は普通の白ではなくインテリアカラーを吹いています。そのほうがちょっとニュアンスが出て良いかな、と。ポイントはしっかり全部に吹くのではなく、端っこを残し気味にするところ。いかにも「型紙を当てて塗りました」って感じが出ます。
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 で、マスキングを剥がして出来上がり。ちょっとちゃんと吹きすぎちゃったかな? まあ、それでも良しとしましょう。

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 で、2色目を吹き終えた本体はエナメルのフラットブラックでウォッシングした後、エッジ部分にエナメルのフラットホワイトの筆書きで汚しを入れていきます。これがもう、実に根気のいる作業。ひたすらチマチマと作業します。このあたりの手法はこのあたりの記事でご紹介しているので、興味のある方はご参考に。
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 アップでみるとこんな感じ。今回のような塗装色の場合、普段ならうんと明るいグレーなどでエッジを書くところなんですが、最初にエナメルのブラックでウォッシングしたのと、この後にラッカーでトップコートすることを考えて、あえて白を選択してみました。さて、吉と出るか凶と出るか?
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 さて、トップコートにEx-フラットクリアーを吹いて組み立ててみましたよ。フラッシュで撮ると肉眼で見たときより大分エッジが利いちゃってますが、肉眼で見たかぎりではこれでOKだと思います。そして、最後に残ったちょっとした工作。
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 はい、ココ。スコープドッグの命ともいえる3連ターレットレンズ。ココをやらないと文字通り「画竜点睛を欠く」という雰囲気になっちゃいますからね。
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 まず用意するのはWAVEのHアイズ。それぞれのレンズのサイズはメインレンズ部が5mm、赤外線レンズ(赤いレンズ)が2.5mm、一番小さいグリーンのレンズには1.5mm。で、メインのレンズの奥にもう1個2.5mmのレンズを仕込みます。
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 加工の仕方はこんなふう。まずはハセガワ フニッシュシリーズのミラーフィニッシュの上にそれぞれのレンズを瞬着で貼り付け。使う瞬着は低白化タイプのものが安心です。メインに使う5mmのものはレンズの筒のほうに貼り付けるのでこの加工は必要ありません。
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 で、この上に同じくフィニッシュシリーズのクリアーレッド、クリアーグリーン、クリアーブルーを貼り付け、エッジまでよく密着させておきます。で、これを切り抜いて貼り付ければ、
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 カラーのレンズの出来上がり。メインの5mmレンズはクリアーグリーンを貼り付けて、透明な接着剤を少量使って貼り付けておきます。
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 で、メインレンズをブルーのレンズの上に取り付けると角度によって見え方が変わるブルーグリーンのレンズが出来上がります。

 さぁて、このバイザーを取り付ければ、いよいよISS仕様のスコープドッグ ターボカスタムの出来上がり!
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 ううむ、エッジの白が目立つのはフラッシュのせいだとして、若干テクスチャー感が出きっていないか……。
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 とはいえ、労作、ペールゼンファイルズ版の左右の可動指もできたし。
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 前々から考えてたハッチのヒンジも作ったし。
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 ミッションパックのフルスクラッチに加えてミサイルランチャーも付くし。まあ、良しとしようか!

 いやぁ、好きなだけにつくり始めるとどうしても熱が入ってしまうボトムズ作例。いかがだったでしょうか? ホントはもうちょっと塗装してたかったんですが、まさにこの連載始まって以来の滑り込み原稿になっちゃったもんで、そこまでいけませんでした(ホントはマシンガンも作ってたんだけどね。さすがに間にあわなかった)。まあ、この後もコツコツ手を入れて、いつかは完全版のオレ的ISS仕様ターボカスタムに仕上げたいと思います。年末にはWAVEさんから1/35シリーズのリリースも始まるボトムス関連アイテム。今から非常に楽しみです。
 じゃあ最後に言わせていただきましょうか。ボトムズはやっぱり作品も模型も、ものすごく面白い!! 

 てなわけでとりあえず今回の作例も無事終了。
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 次は何をつくろうかな? ってことで、お後がよろしいようで。

(C)サンライズ


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