線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 なんだかこう、急に寒くなりまして体が対応し切れていない線香亭です。こういうのを“老化”って言うんでしょうね。寒いとどうも体の動きが鈍いような気がする。これでちょっとは運動でもすればいいんでしょうが、あいにく近くに目当ての運動施設がなかったりして、どうも調子がよろしくない。ところが、これが模型好きの方々とお話させていただいたりすると一気にテンションが上がるんですな。つい先日もそういう集まりに参加させていただきまして、すっかり楽しませていただきました。ただ会場から自宅まで1時間半ほどの帰り道の間にすっかりテンションが元通りになっちゃったんですけどね。もう引っ越すぞ! 絶対に引っ越す!!
 という決意も新たに、今回も張り切ってまいりましょう!!

 さて、案の定4回では終わらなかった線香亭のボトムズ作例。今回は『WAVE 1/24 ボトムズプラキットで「ISS仕様ターボカスタム」を作る』その5回目をお送りします。

 前回までで本体外装の大まかな部分は出来上がっていました。
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 今回はコクピットまわりやらミッションパックやらの作業に入りたいと思います。

 ではまずコクピットまわりから。
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 まず手を付けたのがシート。実はミッションパックのイメージとディテールを確認しようと思ってDVD「ペールゼンファイルズ」の6巻を見ていて「あ、シートの形が結構違う」なんてところに気が付いちゃったもんで、前回幅詰めしたシートのパーツにポリパテを盛り付けて再度削りこみ、こんな形にしてみました。こういう行きつ戻りつをやってるから作業がはかどらないんだな(笑)。
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 で、シートの形が整ったのでついでにやっちゃったのがフロントコンソールとハンドルスティックの可動。劇中では搭乗時、シートに座った後で手前に引き上げるとATに火が入る、というイメージで印象的な部分です。実はここ、昔から可動で再現してみたかったんですよね。
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 キットではコンソールと一体になった主柱を差込むことで取外しができるようになっていますが、この主柱部分を丸ごと切り取り、1mmプラバンの3枚重ねで作り直しました。可動軸は2mmプラ棒。コンソール部分は主柱とつながる部分を広げてあります。で、主柱を稼動させると当然やらなきゃいけないハンドルスティックの可動。今回はなるべく簡単に稼動させる方法を考えてみました。
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 まずは写真のようにスティックの前後に矢印の方向から切れ目を入れます。切断にはハイパーカットソーの0.1mmのものを使用しました。
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 次にスティックの真下に0.5mmの穴を突き通しで開けてから写真の矢印の方向から下側の切断面まで切れ込みを入れます。この時に0.5mmの真鍮線などを通して作業するとパーツがバラバラにならなくて切断しやすい。このあたりは切れ込みを入れすぎないよう慎重に、少しずつ確実に作業を進めましょう。
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 これは切断が終わったパーツを外した状態。ここまでの作業でこんなふうになっていれば作業はほぼ成功です。
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 もう一度取り付ける前に可動のクリアランスを作っておくためにハンドル部分の下側を写真のように削っておきます。写真の赤で示した部分が元のパーツの形状です。
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 これをもう一度真鍮線に通して一番上になるパーツの接合面にだけ少量の接着剤で接着すれば作業は完了。こういう部分の接着に使用するのは通常のプラ用接着剤か高粘度の瞬着が良いでしょう。低粘度の瞬着や流し込み用の接着剤などを使うと中のほうにまで接着剤がまわってしまって、せっかくの可動部を再接着してしまう、なんとことがよくありますからね。
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 で、仕上がりはこんな感じ。コクピットハッチとのクリアランスもギリギリでクリア。なかなか充実感が高いぞ。オレの。
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 ハンドルのついでに作ったのがこんなパーツ。3軸で可動するヒンジです。
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 パーツ構成はこんなふうになっています。基本は2mmの四角いプラ棒の組み合わせ。可動軸は0.5mm真鍮線を使っています。
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 こんな感じに可動します。折りたたむと厚さ4mmの長方形になるというところがポイント。
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 で、これをコクピット内部に取り付けると……、
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 コクピットハッチのヒンジになるというわけです。実はこの部分もスコープドッグを作るたびに気になっていた部分。設定画とは異なりますが、もし本当にスコープドッグがあったらこんなふうになってるんじゃないかなぁ? という機構を再現してみました。なんかもう、今回は妄想全開だなぁ(笑)。

 さて、コクピットはこの辺にしておいて、お次は懸案のミッションパック。
ISS仕様のターボカスタムには「ATU-MP-94」という特殊なミッションパックが装備されています。
これまでガレージキットやスケール違いのトイなどでは立体化されてはいるんですが、このスケールで現在入手可能なものはありません。したがって、というか当然ながらこの部分はフルスクラッチということになります。
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 フルスクラッチといえばまたもや当然ながらプラバン細工が本道。特にミッションパックはなるべく軽く仕上げたいのでパテなどの使用は極力少なくなるように考えます。基本的な作業はPCで制作した図面にあわせてプラバンを切り出して組み立てていくという地道な作業。
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 ちょっと珍しい、というか、「いまどき誰もそんな事しねぇよ!」という作業がこれ。欲しい太さのプラパイプが無かったため、エバーグリーンの12mmプラパイプに0.3mmのプラバンを巻きつけて接着し欲しい太さ18mmにしているという図。調べてみるとあるんですけどね。そういう素材も。ちょっと入手に手間がかかりそうだったんでこんな手法を使ってみました。実はこの手法、その昔はそれほど素材が豊富じゃなかったんでよく使われていたもの。いわゆる爺の知恵的な手法ですな。まあ、「プラのバームクーヘンやぁ!」とでも言っておきましょうか。
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 基本的には箱組みが主体なのでプラバンの正確な切り出しに注意して組み立てていきます。で、箱が出来上がったらミッションパック下方に着くマガジンが入る穴の加工。キットのマガジンから採寸してアタリをとります。
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 アタリにあわせてハイパーカットソーなどで切込みを入れれば、はいこのとおり。この後、ミッションパックにこのマガジンを使うと腰アーマーに使う分がなくなるということに気が付いて、マガジンもプラバンで自作しました。
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 続いてはこの上に付くパーツの制作。まあ、この辺は実に地道な作業をコツコツと進めます。基本的には箱組みの組み合わせなので、思っているより作業は楽ちん。根気があれば何とかなるところです。
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 四角に飽きてきたら丸。先ほどのバームクーヘンの端っこに装備の取り付け基部を作る作業。1mmプラバンを2枚重ねて接着、直径18mmに切り出したらセンターに3mの穴を空け、8mmプラパイプに取り付けたポリキャップを接着します。使用したポリパーツはWAVEのPC-03から。8mmパイプにはリューターで両側に3mmの溝を彫っておいてそこに差込むと簡単に取り付けができてよろしい。
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 出来上がった取り付け基部はバームクーヘンの外側にしっかりと接着して成型します。その外側に張り付いているのは内円直径10mm、外円直径14mmのディテールパーツ。0.3mmプラバンを切り出して作りました。
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 で、手前に写っているマルイチパーツは取り付け基部のフタ(?)。これは市販のディテールアップパーツを加工して作りました。真ん中に3mmプラ棒を接着してサイズ、形状とも加工してあります。
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 基部ができたらそこに付く装備も作らないとね。ということで低重力下仕様のジャイロを制作。ここも基本的にバームクーヘンで制作。基部に付くT字型の部分(サンドイエローの細い部分)は8mmプラパイプを軸にしてあり、そこにかぶさる白い円柱はエバーグリーンの12mmパイプそのまま。その外側のサンドイエローの部分は0.3mmプラバンを巻きつけて作ったものです。
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 これが一番外側のワッカの元。もう、こうやってみると、まさにプラのバームクーヘン(笑)。

 さて、この後もあっちこっちのディテールをプラバンの箱組みしては取り付け、という作業を繰り返して、ようやく出来上がりました、ミッションパック。
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 ちょいとした思いつきでディテール追加しちゃおうかな。
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 ということで出てくるのがWAVEのRリベット角。今回の制作に当たってはいつもの如く本体、ミッションパックに関わらず、リベットディテールにはWAVE製のRリベットを使用しています。
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 はい、こんな按配。この部分には力がかかりそうな雰囲気だったのでリベットのディテールを加えておこうかと。1.2mmの角リベットを貼り付け乾燥してから頭の部分を削り取り六角ボルトのようにしてあります。

 じゃあ本体に取り付けてみようかな。
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 ハイこんな感じ。なかなか良いんじゃない?
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 で、このミッションパック、こんなふうに可動します。これは降着時に邪魔にならないよう可動するという設定らしいんですが、今回は降着しないのであんまり関係ない(笑)。それでも可動するって言われるとやりたくなるじゃないですか。
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 可動に関しては設定どおりの形状にすると可動域が確保できないので内側の穴を大きくして対応しています。取り付けは3mmプラ棒を通すだけでポリキャップなどは使っていませんが、クリアランスをギリギリに調整することできっちり止まるようになっています。
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 軸の取り付け部分は設定にもあるディテールをかぶせることで見えなくなる仕組み。こういうのが上手くいくと結構嬉しいんだよな。

 じゃあ完成状態で装着!
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 ううむ、よくぞここまでやった。余は満足じゃ。
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 印象的なジャイロは取外しも可能。
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 ディテールアップついでにアンテナ周りもちょっと手を加えておきました。基部はディテールが甘い感じがしたので表面を削って溝を切り取った0.3mmプラバンを貼り付けて成型。アンテナは洋白0.5mmを削り出したもの。アンテナの根元のグルグルはまだ付けていません。
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 ジャイロの反対側には12連装のミサイルランチャーも取り付けられます。ランチャーポッド自体はWAVEの1/24スコープドッグ バーコフ分隊仕様に付属していたもの。取り付け基部のシャフトを3mmプラ棒に交換して取り付けてあります。

 さぁて、ここまで来たら塗装だ! と思って眺めていたら、どうしても気になる所を発見しちゃった。
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 それは「手」。キットのパーツだとどうしても「ペールゼンファイルズ版」とは言いがたいような気がする。劇中に登場するスコープドッグの手はもっとそっけない感じ。しかもなんだか四角っぽい指が付いてます。むうううううん、どうするか……。
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 と悩んだら、やっぱりやるしかあるまい! ということで現在製作中。ああ、やっぱり5回じゃ終わらなかった……。
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 他にも武器なんかもバラバラに切断しちゃったままだし。

 ということで次回には何とか完成させたいと思います。もうこうなったら納得いくまでやりたいもんね!!

 てなわけで今回はここまで。
 次はいよいよ完成編ということで、
 次回も、乞御期待!!

(C)サンライズ


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