線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 この記事が公開された翌日、10月12日、13日にいよいよ開催されるのが「第53回全日本模型ホビーショー」。今回は各社さん随分力が入っているよう様子で、イベントなども盛りだくさん。どんな展示があるのか、どんな発表があるのか非常に楽しみです。ワタクシ線香亭も取材にうかがう予定なんですが、ちょっとドキドキなのが自分が関わらせていただいた模型が展示されること。職業モデラーのワタクシ、実は幾つか展示用の完成品を制作させていただいておりまして、一体どんなふうに展示されているのか? それを見たお客さんの反応はどうか? なんていうのが密かに気になったりします。この連載の読者の方で会場にいらっしゃる方は「どれが線香亭の作ったヤツだ?」なんて見ていただくのも楽しいかもしれません。いや、そんなに楽しくないか(笑)。
 とにかくホビーショー直前でテンション高めな現在。このテンションを維持したままバッチリ模型をつくりましょう!

 さて、今回は『WAVE 1/24 ボトムズプラキットで「ISS仕様ターボカスタム」を作る』その3回目。大好きなボトムズネタですからさらにテンションアップ! 今回も張り切ってまいりましょう!!

 さて前回は上半身を色々いじくりまわしたり、腰アーマーの取付け部分を新造したりしたところで終わってました。
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 なんだかやけに凝っちゃって、予定よりも大分作業が遅れてます(笑)。今回はまず前回やり残した腹部ハッチのアトハメ加工から。
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 はいこれ。普通に組むと挟み込みで接着するところ。今回は腹部を切断したのでアトハメが可能。
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 パーツの内側、写真の丸の部分、左右に溝を彫っておいて、
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 こんなふうにはめ込めば……、
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 はい出来上がり。意外と簡単にできます。腰部分を切放して余計な手間を増やした分、こういった加工やこの後の塗装が楽になります。溝彫りは太目のスジボリツールか、リューターで小径の丸ビットを使って彫ると簡単です。ワタシの場合はリューターを使いました。

 細かいディテールなどの作業は後回しにして、お次は腕部。
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 パーツで見るとこんなパーツ構成になっています。結構多いんですよね、このキットの腕周りのパーツ。
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 まず手を付けたのが肩部分のパーツ。関節パーツを挟み込んで接着したら、上腕部にハメコミむ円部分を切放し、センターに3mmの穴を開けて3mmパラ棒を接着します。これはハメコミをポリキャップ止めに改修するため。まあ、WAVE1/24スコープドッグでは定番ともいえる改造です。
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 続いてはヒジ関節の改修。この部分、そのまま組むと関節上部のポリパーツが見え気味になってしまうので、二の腕との組み込みを深くして1mmばかり短縮します。
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 といっても作業はそれほど難しくありません。まずは関節内部のポリキャップの受けパーツにポリキャップの幅の切込みを入れます。
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 続いて円柱部分の下側に切れ込みを入れればあら不思議、簡単に段付き加工ができます。これで関節部の1mm短縮は完了。
お次は肩と上腕の接続のためのポリキャップを仕込む加工。
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 まずは上腕部の上側に5mmの穴を開けます。内蔵するのはWAVEのPC-03のAパーツ。それから必要なのはタミヤの5mmプラパイプに3mmプラ棒。
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 組み込みのイメージとしてはこんな感じ。新たに組み込むポリキャップはヒジのポリパーツと干渉しないよう一部を切り取って高さを調整しています。
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 このポリキャップをキットパーツの左右に開けた5mm穴からプラパイプで押さえて接着、成型します。
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 ただそのままだと真ん中に穴が空いたままになってしまうので3mmプラ棒を差し込んで接着。面位置で切断したらヤスリなどで成型します。
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 ハイ、成型終り。こんな加工の場合、この方法が一番簡単にポリキャップが仕込めます。ただ外側に穴を空けるので、その後の成型は慎重に。場合によってはパテを使ってきれいに処理しましょう。
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 さて、後は下碗部を成型して組上げれば碗部の加工は一旦終了。下碗部は大分スクェアな印象なのでヤスリスティックを使用してシャープな印象になるよう成型しています。写真左はキットのまま、右は加工後。
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 そしてもう一本の腕も同じように加工。これで碗部の加工は終了。後は全体が組みあがった状態でバランスを確認して、後の作業を決めることにしましょう。

 さて、お次は足、の前に下半身の追加加工。
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 股間ブロック部分にプラバンを貼って形を整えます。この部分、キットのままでは妙な段差ができるのでパテなんかで修正するのが定番加工。股間ブロックの側面後部に1mmプラバンを貼って面位置になるようにヤスリをかけます。今回はもう少し厚みが欲しかったのでその上から0.5mmをプラバン貼ってで修正することにしました。
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 これがおおまかに出来上がった状態。成型のためにディテールも削り落としてしまったので後で再生します。

 ここで一度仮組み。
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 上半身が大まかに出来上がった状態です。うむ、今のところ満足。各部のディテールは全身が組みあがった状態で入れていこうと思います。

 さて、お次は足。いよいよ「ターボカスタム」部分に取り掛かります。
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 ノーマルのスコープドッグと比較して大分足長。
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 まず手を付けるのはフトモモ部分です。ここは接続をボールジョイントに変更してポージングの自由度を上げたいと思います。キットパーツの他に用意したのはWAVEのBJ-06のCとD。
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 まずはキットパーツの開口部を拡大。リューターやデザインナイフで穴を広げて可動域を確保します。あとはBJ-06のCパーツがそのままキットパーツに収まります。
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 次は股関節部分を作ります。ますは1mmプラバン3枚を重ねて接着。ボールジョイントを差込む3mm穴を空けたらディテールを入れて0.5mmプラバンでフチを作ります。写真左は加工後、右は加工前の1mmプラバン3枚重ねの部材。あ、ちなみに書いておくと、便宜上プラバンと書いていますが、今回使用しているのはほとんどWAVEの「プラ=プレート サンドイエロー」です。この方が改造箇所がわかりやすいので。
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 で、このパーツの裏側はキットパーツにある股間軸受けパーツにフィットするように削り取っておきます。こういった加工はやっぱりリューターが便利。リューターがない場合は彫刻刀の丸などを使うと同じように加工することができます。どちらにせよ現物合わせでキットパーツをすり合わせながら作業をおこないことに変わりはありませんけど。
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 股間軸は5mmプラパイプで補強したBJ-06のDパーツを使いました。本当ならWAVEさんのプラサポなんかを使うといいんですが、たまたま手元になかったもんで。これを股間のブロックにしっかりと接着すれば股関節新造は完了。このあたりの構造はWAVEさんのトランスキットなどを参考にしています。

 さて、ここまでの加工はノーマルのスコープドッグと大体同じ作業。ここからは作例初挑戦のターボカスタムな作業です。まずは足首から。
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 最初に手を付けるのはカカトにあるローラーのアトハメ加工。
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 写真右側のように取付け部分の突起を切り取って2mmの穴を空け、さらに内側に向かって溝を彫ります。このあたりもリューターがあると作業がはかどります。
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 ローラーの方には2mmプラ棒を差し込みます。これは無加工で取り付けが可能。
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 こうすると足裏パーツを最後に取付けることで塗装後にパーツを組み込むことができます。

 お次は足首部分。
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 まず用意するのはPJ-06のAとBJ-05プラサポの3、4。これを組み合わせて写真のようなパーツを作ります。
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 これを左右で接着成型した足首パーツの裏側から接着。接着に当たってはキットパーツの穴をほんの少し広げておけば、ほぼそのまま取付けできます。
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 反対側はこんな感じ。こっちのボールジョイントはBJ-05のモノを使用。足首はさすがに硬い方がいいので。さあ、次はスネ側の加工。
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 こちらはわりと簡単。まずは写真右側のようにキットパーツの足首の軸を短く切ります。
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 そこへ5mmプラパイプを接着し、真ん中にWAVE PC-03のAを挟み込めばOK。ポリキャップを上手くセンターに持ってくるにはプラパイプを長めに切り出して接着しておき、後から必要な長さに切り取ると比較的上手くいきます。
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 お次はターボユニット展開時に出てくる軸受け部分の改造。まずはキットパーツの取り付け穴を5mm角に広げます。
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 反対側は5mmプラバンで止めておき、
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 軸を切り取ったPC-03のBを接着すれば受け側は完成。接着にはスーパーXを使いました。
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 足首を取付けたところ。ボールジョイントの軸が長いままなのは、このままで多少の引出しが可能なため。
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 ターボユニットの方の取付け部分は元の軸を切り取って3mmの穴を空け、3mmプラ棒を接着。
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 この3mmプラ棒をちょうどいい長さに切って差し込めばターボユニットの装着完了です。

 続いてはヒザの丸いアーマーの改造。
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 キットのままでは中央の3枚のスリットのディテールが甘く、幅も若干狭い感じがしたのでキットパーツのディテールを削り取り、幅を広げてから1mmプラバンで作りなおしました。さあ、これで片足分は済んだかな。
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 ということで片足分とりあえず出来上がり。後部ターボユニットも絶賛大開放中。
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 ちゃんと閉じます。
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 モノのついでにやっておいたのが足首に付くアーマーの成型。この部分、リベットのディテールが一部だけ成型されていて、残りのリベットは別パーツで付属します。で、この大きさが若干違うので、写真右のように全部削り落として成型してしまいます。裏側は赤マルで囲んだ箇所のように面の方向を気を付けながらシャープに成型。まあ、この辺はあんまり目立たないんですけど(笑)。

 じゃあ、この辺で全身の仮組み。
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 さあ、いかがでしょう。コクピット幅は良いような。若干手が長いかなぁ……、って感じでしょうか。

 で、ここからは各部のディテール再現やらなんやら。で、ここでまた気が付いちゃった。ISS仕様のターボカスタムって、このキットと随分ディテールがチガウ……。まあ、そのあたりは追々修正するとして、一番厄介なISS仕様のミッションパック「ATU-MP-94」のフルスクラッチが控えております。むうううん、どうしよう。

 てな按配で今回はそろそろここまで。最後に今回までの成果をご覧いただきましょう。
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 またもや4回では終わらない雰囲気になってきた今回のボトムズ作例。とにかくどんどん進めていきましょう! という方法論しか思いつかない(笑)。

 それでは、今回はそろそろこの辺で。
 次回も、乞御期待!!

(C)サンライズ


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