線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 ワタクシ線香亭、東京は23区内から東京都下に引越して早一年半ほど。最近またぞろ“引っ越したい熱”に浮かされております。長いこと都内で暮らしてきたせいか、どうも体質的にあわないんですよね。それにどこに行くにも遠い! 幕張なんかにいった日にゃぁ東京横断ウルトラクイズですよ。このあいだ静岡のメーカーの方とそんな話をしてたら、ウチから幕張メッセまでにかかる時間よりも静岡からの方が早かったという衝撃の事実が判明したりして。まあでも、悪いことばかりでもありません。この時期、早朝日が昇りきる前と夕方陽が傾いてからは蜩の合唱を聞くことができます。好きなんだよなぁ蜩。どこか23区内の交通の便の良いところで、蜩が鳴くところはないかなぁ。
 ということで引越し資金を調達するためお仕事絶賛募集中。連載だったらもっと歓迎。皆様こぞってご用命を! なんていう連載私物化営業はそこそこにして、今回も張り切ってまいりましょう!!

 さて、今回からは新ネタ。「早く作例やってくれ!」という多くのリクエストをいただいた模型を取り上げます。では早速、張り切ってまいりましょう!!

 今回からのお題はこちら!
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 はい、バンダイ 1/1000「ガミラス艦セット 2」。6月末発売のニューキットです。
 「ガミラス艦セット 2」は、先に発売された「ガミラス艦セット 1」のデストリア級ケルカピア級に続いてガイデロール級航宙戦艦クリピテラ級航宙駆逐艦2隻がセットになったものです。

 このガイデロール級、『宇宙戦艦ヤマト2199』劇中ではヴァルケ・シュルツが艦長を務める「シュバリエル」、通称“シュルツ艦”として人気です。もっとも、一部ではシュルツの娘「ヒルデ」の方が話題になっていたりもしますが(笑)。
 地球側では超弩級戦艦に分類される大型艦で、設定上の大きさは全長350m、全幅42m、全高70mとなっており、ヤマトより大きい艦艇です。多数の魚雷発射管と砲塔、近接戦闘用の機銃を備えており、劇中には迷彩塗装が施された艦艇「ゲルがメッシュ」も登場します。ファンの中には「この艦の発売を待っていた!」なんて方も多いんじゃないでしょうか。
 一方、クリピテラ級は全長160m、全幅37m、全高37mの小型艦。デストリア級をそのまま小さくしたような雰囲気は、まさしく“ガミラス艦艇”のイメージそのまま。劇中にも多く登場し、「メ号作戦」では高い機動力を発揮して地球軍を苦しめました。小型の艦型と機動力を活かした雷激を主任務としているらしく、劇中でワラワラと敵艦に群がる姿が活写されていましたね。

 いやぁ、ホントに多いんですよ。この「ガミラス艦セット 2」を取り上げてほしいっていうリクエストが。発売からはちょっとおくれちゃいましたけど、リクエストにお答えして満を持して制作に取り掛かります。まあ、“ヤマトを作る人”としちゃぁリクエストがなくても作るんですけどね(笑)。で、今回もバンダイさんよりキットをご提供いただきました。いつもありがとうございます。

 さて、それじゃあ早速、恒例のランナーチェーック! の前にちょっとビックリした箱の大きさ比較。
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 厚さはないんですけど大分大きい。ガミラス艦セット1と同様、大きい方のMGと同じ大きさになってます。では改めてランナーチェックとまいりましょう。
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 ますはAランナー。ガイデロール級の上面のパーツがおさまります。Aランナーが多色成形じゃないのはこの2199シリーズではもうお馴染み。
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 Bランナーは2枚。ガイデロール級のディテールパーツに加えて、今回のオマケ「サルバーS-V型 重戦車」のパーツが入ってます。2枚あるのは複数必要な同形のパーツがあるためですね。
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 C枠はガイデロール級の黄色い部分。艦首や艦尾、インテークの入り口あたりのパーツですね。想像とちょっと違ってずいぶん明度が高い黄色で成型されています。
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 Dランナーはスタンド。「ガミラス艦セット 1」と同じものが付属します。
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 E枠はガイデロール級の下面のパーツです。大型で複雑な形状のパーツが多いんですが、比較的ヒケも少なく、ディテールも良好です。
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 F枠はE枠と同じくガイデロール級の下面に使うパーツ。こちらは小さめのパーツが収まる小さなランナーです。
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 Gランナーはクリピテラ級の船体パーツが納まります。クリピテラ級は1キットに2隻入っているので、当然2枚。
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 H枠はクリピテラ級の細かいパーツ。結構ねパーツ数が多いんですよ。小型なわりに。それだけしっかり作られてるってことですね。
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 Iランナーはガイデロール級のインテークの中身や「サルバーS-V型 重戦車」に使う履帯が収まります。写真左下の大きいパーツはクリピテラ級を2隻同時にディスプレイするために使うスタンドパーツ。D枠のスタンドに刺して使用します。
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 J枠はクリアーイエローの目ん玉のパーツ。例によってちょっと曇ったクリアーイエローで成型されています。ガイデロール級だけでなくケルカピア級の目玉もクリアーパーツで付属します。
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 あとは付属のデカール類と組立説明書。デカールは水転写式のものとスタンドに貼る艦級のシールが付属。このシリーズ共通のブックレット式の説明書の表紙は巡航時の黄緑の目ん玉の艦艇があしらわれています。
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 そして忘れちゃならない説明書中面の解説ページ。またしてもじっくり読んでしまった(笑)。

 さあ、それじゃあいよいよ組立に入りますか!
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 ホイ、素組みの出来上がり。一部接着が必要なパーツはまだ付けてません。で、この状態まで2時間ばかり。ワタシはこのシリーズのキットにすっかり慣れちゃってるんでそんなもんですが、初心者の方でも倍くらいの時間があれば組み立てられるんじゃないでしょうか。決して難しいキットではありません。じゃあ次はそれぞれの艦をじっくり見てみましょう。

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 まずはガイデロール級から。まずは“長い”です。設定上の全長は350mですから1/1000の模型は35cm。ヤマトよりも5cmほどデカイ。手にとってみると武装が非常に多いのがわかります。なんだか“全身武器”って感じの武装です。
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 それから、各部のディテールが非常に充実しています。写真の艦首部分なんか、模型を見て「へぇ~こうなってんだ」なんて感心したりして。こういうのが「立体物の説得力」っていうものなんですね。
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 ガミラス系の艦艇でお馴染みの目ん玉は船体の中央部に。ここはやっぱり発光させたいところだなぁ。
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 ちょっと気になるのが船体各部のフィン状のパーツ。若干厚みがありすぎるような気がするので、上手いこと処理したいところです。

 さて、お次はクリピテラ級。
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 ガイデロール級に比べて大分コンパクトなのがクリピテラ級。2隻並べてディスプレイできるがいいですね。大型模型も魅力ですが、こういった小型の艦艇のフォルムやディテールがしっかりしていると余計にうれしい感じがします。こういうのも“模型脳”的な喜びですな。
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 艦首の目ん玉はこちらもクリアーパーツ。グラデーションはデカールで再現するようになっています。
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 艦橋から上部魚雷発射管までの構造は非常に考えられていて、複数のパーツを組み合わせているのに合せ目が露出しません。ううむ、良くできてる。

 そして、続いては今回のオマケ。2199版メカコレクションともいえる「サルバーS-V型 重戦車」。
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 うう~ん、すごく良くできてる。これが模型で手に入るとは良い世の中になったもんです。
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 砲塔は回転。砲身は上下に稼動します。
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 ユニット式に組み立てるようになっている履帯は非常に細かいディテールが施されています。塗装で仕上げるのが楽しみ。

 これでキットに含まれる模型は全て。“全く素組派”の方はこれで大体完成、となるわけですが、この線香亭が作るからにはそれだけでは終わらせませんよ。

 それではガイデロール級から手を付けはじめましょうか。
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 このシリーズの制作で、まず気をつけておかなければならないのが各部の繊細なパーツの扱い。製作途中で「ポキッ」とやって困った、なんてことにならないように作業の前半では取り外しておいた方がいいでしょう。写真の艦首部分のパーツなんかは、もう「ポキッ予備軍」ですからね。あらかじめ取り外して作業にかかります。
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 ついでに似たような形状のパーツを外して保管しておきます。補完には小型のタッパーなどが便利。パーツの紛失率がグッと下がります。
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 ガミラス系の艦艇に付き物の小さな突起状のパーツはまだ取り付けません。これ、最初に接着しちゃうと作業中にポロリと取れてそのまま気が付かないでいて、塗装の時に「どこ行ったぁー!」なんて事になりかねません。これは工作作業の最後に接着することにします。その場合、写真のようにランナーごと切放して保存しておくと省スペースに保管できます。

 さてさて、それではガイデロール級の組立を解説しながら構造をご紹介しましょう。
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 まずは船体上部。2199シリーズの他のガミラス艦同様、いくつかのユニットを艦首の部分から順にはめ込んでいく方式となっています。
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 その上に甲板や艦橋などを取り付けていきます。構造上組み付ける順番があるので注意してください。まあ、説明書の通りに組み立てれば間違いはありませんが。
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 そこに艦艇のパーツを取り付けていくわけですね。これで基本的な船体は組み上がります。簡単でしょ?

 さて、そんなふうに弄繰り回しながら考えるのはやっぱり「電飾」のこと。だってやっぱり光らせたいじゃないですか。前に作例でやったガミラス艦セット 1の時もやったし。
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 このガイデロール級の場合、ちょっと問題なのが目ん玉部分の内側にクリアーパーツを押さえながら左右のパーツを固定するためのリブが入ること。どうするこれ? どこに何色のLEDを仕込むかが問題です。まあ、そのあたりは追々考えるとして、作業できる所はどんどん作業してしまいましょう。
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 このガイデロール級、非常に良く考えられたパーツ構成になっているんですが、どうしても合せ目が出ちゃうというところもあります。まず気になるのが艦首上面の合せ目。ここは目立ちますからね。しっかりと処理したいところです。
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 そこでしっかり接着した後に合せ目消し。若干段差が残ってしまったのでパテを使っています。艦首先端の三角形のディテールは成型の邪魔だったので一旦削り落として0.3mmプラバンで再生。先端のサンドイエローの部分です。
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 他にも合せ目消しが必要な部分があります。写真の艦橋なども“しっかり合せ目消しポイント”です。
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 ただこの艦橋のパーツ、よく考えられていて写真の赤丸の部分のように設定上のディテールを上手く活かして簡単に合せ目が消せるようになっています。こういう構造上の工夫はうれしいですね。
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 合せ目消しの他に気になったのが先にも書いたフィン状のパーツの厚み。そこでヤスリなどを使ってウスウス攻撃を炸裂させます。写真左はキットのまま、右が加工後。加工する場所が狭いのでサンドペーパーや目立てやすりなどを使って作業します。ちょっとした手間で効果が大きい加工なので、これはオススメの工作。
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 はい、船体後部のフィンを全部ウスウスにしてみました。なんだかいい感じでしょ。
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 で、その上にはクリームイエローのパーツが付くわけですが、ちょっと気になる事が……。
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 船体のパーツとね、段差ができちゃうんですよ。ちゃんと接合面を処理してもこうなっちゃう。ここはしっかりとラインをつなげたいところ。カッターやヤスリなどを使って加工しましょう。
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 はい、こんな感じになりました。ついでに全体を薄く見えるように加工したりもしています。けっこう目立つ場所なんでしっかりと処理しておくと、完成後の見栄えが違います。
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 続いてはその裏側。ここにもインテーク状のディテールがあります。
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 ここでちょっと気になったのがクリームイエローのパーツの取り付け方。インテークの中を除くと見えちゃうんですよ。パーツ固定用のダボが。
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 こういう構造ですから仕方がないんですけどね。普通に見てればほとんど気にならないとはいえ、気が付いちゃったらやっぱり気になる。
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 そこで潔くダボを切断、成型しました。これで組み付け後もスッキリ。
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 まあ、取り付けは接着になっちゃいますけどね。それはしかたがない。
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 てなわけでガイデロール級の基本的な工作は終了。今回は塗装仕上げを前提としているためパテを使ったりやプラバンによるディテール再生などをしていますが、成形色を活かした仕上げにする場合はそのあたりを工夫して、後はデカールを貼り、スミイレやトップコートをすれば完成ということになります。今回は電飾もする予定だし塗装もするのでここからが本番ということになります。

 まあ、そのあたりは次週からのお楽しみ。
 それでは最後に「ガミラス艦セット 2」の艦艇大集合でお別れです。
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 それでは今回はそろそろこの辺で。
 次回も、乞御期待!!

(C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会


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