線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 いやはや、梅雨が明けた途端に暑くなりましたなぁ!! まだ体が慣れないうちから全開の猛暑には、暑さに強いはずのワタクシ線香亭も閉口しております。先日、扇風機だけで模型作業をしていて、ふと気が付いたら作業机周辺の温度が38度! になっておりまして、もう完全に室内熱中症コース。こりゃイカンということで慌ててクーラーを点けました。塗装にはいいかも、なんて思ってたら逆に乾燥が速いので若干塗りにくかったりして、ちょうどいいとき以外はのべつ不満を述べているという身勝手なモデラー魂も萎えそうな暑さ。モデラーの性として、どうしても室内に閉じこもりがちになりますからね。皆さんくれぐれもご注意くださいね。
 てなわけで暑さにもめげず今回も張り切ってまいりましょう!!

 さて、今回はバンダイ HGUC 1/144「MS-21C ドラッツェ」その3回目。早速張り切ってまいりましょう!!

 さて、前回は肩のスラスターや股関節の移植、腕パーツの改修などを行いました。
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 今回はココから。
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 頭部です。人形は顔が命。MSも顔がアイデンティティーのひとつ。しっかりとドラッツェ顔になるようにしたいと思います。
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 ドラッツェの顔は非常に無機質で機械的なイメージ。完全に“人間”をイメージさせるガンダムや表情を感じとれるザクなどとは異なる、どちらかというとモビルアーマーなんかに近い雰囲気が魅力です。キットの頭部はその辺りをしっかりと再現していて、フォルム的には大満足。構造的にも上の写真のように首部分が2重関節になっていたりして文句はありません。
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 ただちょっと悩むのはモノアイの表現。全周囲的なモノアイを持つドラッツェのモノアイレール部分をどうするかがポイントです。キットではモノアイそのものはシールで再現するようになっています。
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 そこでモノアイレール部分を全て1mmほど掘り込みました。ここにモノアイのディテールを取り付け、後は塗装プラスアルファで再現してみたいと思います。

 じゃあ次は胴体の加工。
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 まずはバックパックの取り付け。キットの胴体は一体で、胴体についている桁に付けるようになっています。今回はF2ザクの胴体を使用するので、バックパックの取り付け部を移植します。
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 まずはドラッツェの胴体背面のパーツを切断、バックパックの取り付け基部を切放します。こういう加工はシモムラアレックのハイパーカットソーが威力を発揮します。
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 はい切断完了。このパーツをザクF2の胴体にフィットするよう成形しておきます。
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 成形後のパーツをバックパックの方に取り付けるとこんな感じ。この状態で接合面に接着剤を付け、ザクF2のボディに慎重に取り付けます。
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取り付けて接着剤が硬化するまでしっかり時間をおき、バックパックを取り外したのが上の写真。
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 ザクF2のボディは上半身が可動するようにできているんですが、こうしてバックパックを取り付けることで上半身と下半身が固定されるという仕掛け。別に接着しちゃえばいいんですけど、こっちの方がスマートな感じがしてウレシイ。現実的に考えてもリアのスカートアーマーと腰の可動部を固定するには理想的な構造のような気がします。
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 じゃあついでにバックパックの小改造もやっておきましょう。気になるのは動力パイプの付き方。キットでは軟質樹脂製のパーツの端っこを差込むだけという仕様になっていますが、やっぱり動力パイプは差換えようと思うので、取り付け基部もしっかり作っておきたいところ。
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 そこでまずキットのパイプ取り付け部分を5mmの半円に削り取ります。こういう切削はやっぱりリューターが便利です。
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 そうしたらちょうどいい長さに切り出した5mmプラパイプを接着。これで動力パイプの取り付け基部ができました。
 じゃあ続いて動力パイプ自体の工作。
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 これはザクF2の写真。キットに付属しているのは軟質樹脂製のもの。ディテール的には今ひとつなのでしっかり改修したいところです。いつもなら市販の改造パーツなどを使ってディテールアップするところなんですが、今回は“完全自作”にチャレンジしてみたいと思います。

 こういった改造の場合、市販の改造パーツを使うと早くて便利なんですが、微妙な長さの調整などがしにくいなんてことがあります。それと、「自分の住んでいるところは地方なので手軽にディテールアップパーツが買えない」とか「お金がないのでなるべく安価に改造を楽しみたい」なんて、メールでご意見もいただきましたんで、ちょっと上手い方法を考えてみようかと思いまして。じゃあさっそく自作パイプパーツ制作!

 まず用意するのは動力パイプの元。
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 用意したのはエバーグリーンの3.2mmのパイプ。価格は500円前後で5本ほど入っています。「改造パーツが買えない地域でエバーグリーンが買えんのかよ!」って意見もあると思いますが、こればっかりは無いとしょうがない。最近ではネットなんかでも買えますんでね。探してみてください。当然ながら、ご近所のホームセンターなどでABSやPS樹脂の似たようなパイプが売っていればそれで代用できます。そのあたりは皆さんで工夫してみてくださいね。
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 で、次に用意したのがこんな自作道具。一体何をするものかというと「同じ長さにパイプを切るための冶具」です。
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 といっても大変な材料を用意するわけはなく、タミヤの「楽しい工作シリーズ ユニバーサル金具4本セット」にデザインカッターの刃を2本挟んだだけ。「楽しい工作シリーズ」は結構手に入りやすいのでこういう時に重宝します。今回使ったパーツは400円前後で売られていますから、手軽で侮れないシリーズです。
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 重要なのは2本の刃の出方と角度。この部分の調整でパイプ1個の長さと断面の角度が設定できます。

 じゃあ早速作業開始。
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 まずは適当な長さにパイプを切り出してリューターの先に取り付けます。こうしてパイプを旋盤加工しようという魂胆。「またリューターかよっ!」って声が聞こえてきそうですが、なんせ“リューター魔人”なんで(笑)。しかしこの「ハンディールーターMk.1AC」、こんなめちゃくちゃな使い方にもちゃんと耐えてくれるスグレモノ。もうこれが無いと仕事にならない。
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 で、これを低速回転させながら冶具の刃を当ててラインを彫っていくわけです。その際に注意が必要なのは刃を当てる角度。なるべく平行に当てないと一個一個のパイプの長さが変わってしまいます。
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 はい、一通り溝を彫り終えたところ。上手く作業するコツとしてはまず「リューターに取り付ける材料はあまり長くしない」「冶具を当てる際には必ず低速回転で」「冶具で切断しようとしないで、あくまで“ラインを彫る”ことに止める」といったところでしょうか。ホントは作業中の写真が載せられればいいんですが、なんせ両手で作業してるもんで写真が取れないんです。スイマセン。
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 で、ラインがきれいに彫れたら、今度は普通のデザインカッターでパイプ断面の面取り加工。ここでもまだ切り取りはしません。あ、書き忘れましたが、こういう作業の時は必ずゴーグルなどをして作業するようにしてくださいね。刃の先が折れて目に刺さったりすると大変ですから。これは良いモデラーのお約束です。

 本来ならここで1.9mm程度の棒を用意して加工が済んだパイプを差込み、カッターで一個一個を切断。塗装した後に組み込む、という作業になるんですが、今回はとりあえず構造と手法を見ていただこうということで先に進みます。

 で、登場するのがコチラ。
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 つい先日WAVEから発売されたA・スプリングの1.5mmブラック。これをパイプのインナーとして使用します。今回使用したパイプの内径は1.9mmですが、ちょうどピッタリという太さより多少小さめの方が後で取り回しがしやすくなります。
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 で、ますはちょうどいい長さに切ったスプリングの中に針金を通します。これは取り付けた際に形状を作るため。針金の素材はアルミでも軟鉄でも、はたまた最近流行の「自由自在」なるものでもかまいません。用は曲げやすくて形状が決まればいいのでスプリングに通せれば何でもOKです。あ、ちなみに通した針金は“片方だけ瞬着で固定しておく”というのがポイント。後から針金が動いて面倒なことにならなくてすみますし、取り付けもラクチンです。これ、両方止めちゃうと思ったよりも曲がらないなんてことになるので注意してくださいね。
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 で、必要な個数分のパイプを通してカッターで切断。これで自作動力パイプの完成! 文章で見ると面倒そうに見えるかもしれませんが、冶具とリューターのおかげで結構簡単にできちゃいます。
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 さあ、仮組みしてみましたよ。どうでしょう、結構いけてると思いません? この加工法なら冶具の形を工夫すればもっと凝った形状にすることも可能です。そのあたりも工夫してみると面白いですよ!

 ということで自作動力パイプが出来上がりました。じゃあ次は新しいパーツを使ってみようかな。

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 はいこれ。バンダイのビルダーズパーツ「1/144 MSハンド(ジオン系)」を用意してみました。いや、前から気になってたんでどんなもんかと購入してみたらこれがなかなか優れているんですね。
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 セットにはこのランナーが2枚入っています。3種類計6個の手首×2ですから、500円前後という価格を考えると大変お得な内容ですな。
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 詳しく見てみるとこれがなかなかのハイディテール。これでこそカスタムパーツを使う意味があるってもんですな。
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 手の甲の中身もディテールが施されています。これならダメージ表現や整備中のシーンなども再現できます。
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 ということで、今回使用する予定の4個を組んでみました。いやいや、なかなかの充実感。若干の掘り込みとパーティングライン消しなどの通常作業で随分“映える”パーツとなりそうです。
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 実はこの手首パーツを投入したのはガトリングガンを持たせた時に見せ場になりそうだったから。ガトリングを持たせるために銃の持ち手の人差し指の角度を変え、握り手の中身を開口するという改造をしています。
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 横から見てもなかなか様になる。動力パイプの改造が利いてますね(自画自賛)。

 さて、残りは足、じゃなかった脚部分に装備されたプロペラント兼スラスター。後は各部の細かいディテールアップかな?

 てなところで時間切れ。次回は残りの工作から塗装まで終えて完成させたいと思います。じゃあ最後に今回までの成果をお見せしてお別れ。
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 それでは今回はそろそろこの辺で。
 次回も、乞御期待!!

(C)(C)創通・サンライズ


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