線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 この「やたら模型制作室」、今回のお題はスコープドッグなわけですが、実はひょんな事からもう一機スコープドッグを作ることになりまして、それに加えてストックしてあったスコタコキットのパーツなんかも流用してたりするので、部屋にスコタコキットが3個も4個も出てるという妙な状態になっております。不思議なもんでATを作るとATの依頼が来るし、ヤマト作ってるとヤマトばっかりになっちゃう。これ、「キャラがキャラを呼ぶ現象」とでも言いましょうか、それとも「キットがキットを呼ぶ現象」とでも言いましょうか。あ、ちなみにボトムズ関連キットはいくらあってもウェルカムなんで、積んじゃって作る予定のない人はウチに送ってくるように。こんなこと書いて、寝る場所もないほど送られて来たらコワイなぁ(笑)。

 キットつながりでいうと、今回のお題のWAVE「スコープドッグ・アップデートパーツセット」、ネット限定予約が4月30日23:59までと締切りが迫っております。今回の記事を見て「作ってみたいなぁ~」なんて思った方はお買い逃しのないように、こちらから

 なんて告知も他所に、今回はWAVE「スコープドッグ・アップデートパーツセット」その4回目、張り切ってまいりましょう!!

 前回は本体の仮組みができた状態。
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 今回は残った所をチマチマと進めつつ、全体の調整をしていきたいと思います。

 で、今回まず最初に手を付けたのは懸案だったコクピットの組み込み。
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 他の作業の合間に進めていたフィギュアもようやく形になったので、先に塗装組立てを行います。
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 アップでい見るとこんなふう。いやいや、このフィギュア、結構切った貼った、盛った削ったでなんとかココまで持ってきました。コントロールスティックはフィギュアにもたせたまま固定しようと思っています。
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 そしてコクピットの中身を塗装。アップデートパーツのディテールに加え、プラキットに付属していたパーツを使って内部メカをディテールアップ。もうこの辺は切った貼った削ったの繰り返しで、若干無理矢理感もありつつ収めました。コクピット内部の暗い色はガイアノーツのミッドナイトブルーを若干明るく調整したもの。明るいメカ部分はブルーグレー純色グリーンを加えたもので塗装。その他はニュートラルグレーⅢを使っています。シートはベース色をオキサイドレッドで塗っておいて、その上からメンズフレッシュセットの3と4を使って調子を付け、クリアーブラックでシャドウを入れたもの。このメンズフレッシュセット、男性フィギュアの塗装だけでなく、工夫次第でいろんなところに使えそうな色が揃っていますから手に入れておいて損はありません。
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 外装を組み立ててフィギュアを乗せてみました。この段階でコントロールスティックの一部が上部ハッチに当たってしまうことが判明したので、若干削って再塗装。あれ、しっかり仮組みしたのになぁ……。
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 よし、しっかり収まった。コクピットハッチの先端部分は隙間が大きめに空いてしまうので、0.3mmプラバンを貼って調整。ハッチの端っこのサンドイエローに見える部分ですね。ちなみに今回のプラバンによる改造箇所は全てWAVEのプラ=プレート、サンドイエローを使っているので、同じような改造に挑戦したい方は「この色の部分はプラバン改造なんだなぁ」と思っていただければ幸い。

 さて、こうして出来上がったスコープドッグ本体部分。
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 本体の基本工作はこれで終了。残るは武装です。

 今回の武装は2回目の記事で予告したとおり「レッドショルダー部隊で使用されたスコープドッグ」をめざします。じゃあ具体的に、レッドショルダーにはどんな装備が付いているのかをチェックしてみましょう。
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 これはこの連載で前に作ったWAVE製プラキット 1/24「スコープドッグ レッドショルダースペシャル」の写真。OVA「装甲騎兵ボトムズ 幻影編」に登場するバトリング用レッドショルダーレプリカといったところのATです。詳しい機体解説なんかはこちらをご覧頂くとして、実は今回の作例、プラキット部分にこのレッドショルダースペシャルを使用しているため、手元にある武装もこのキットのものしかありません。
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 両脇のミサイルランチャーとガトリングポッドはこんな感じ。
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 背面にはいかにも「コントロールユニット」といった感じの、小さいミッションパックが付いています。

 じゃあ、メルキア方面軍第24戦略機甲歩兵団特殊任務班X-1、通称「レッドショルダー」用の機体はどんなふうなのかというと、
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 こんな感じになっています。写真は我家に鎮座まします「やまと製 1/12スコープドッグ ターボカスタム」。ターボカスタムはレッドショルダー用に開発されたカスタム機という設定。今回の作例では、このターボカスタム配備前のスコープドッグを再現しようという訳ですね。写真のターボカスタムはずっと飾ってあるものなので、ちょっと埃を被り気味なのはご愛嬌。
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 まずは目を引くショルダーミサイルポッドは6連。これはOVA「装甲騎兵ボトムズ 野望のルーツ」に登場するバージョン。レッドショルダースペシャルでは正方形の9連のものが装備されていましたね。このほかにもOVA「ザ・ラストレッドショルダー」では7連のものが、「ペールゼンファイルズ」では12連の巨大なタイプが装備されています。今回の作例では、やっぱりシンプルな6連のものがいいような気がする。右脇のミサイルランチャーが楕円形なのにも注目。
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 そして左脇のガトリングポッド。レッドショルダースペシャルでは銃身がむき出しのものが装備されるのに対して、こちらはしっかり「ポッド」の形状。このあたりは「バトリング用レッドショルダー仕様」と「正規配備の装備」の違いとしてしっかり再現したいところ。
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 それから忘れちゃならない左肩のスモークディスチャージャー。これは、この後のバーグラリードッグなどにも引き継がれる装備。見た目にも“実戦仕様”な雰囲気を盛り上げてくれるので、これも欠かせない装備。
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 コクピット両脇のダクトから装備に伸びる長方形のパーツは、今回のお題「スコープドッグ・アップデートパーツセット」にもしっかりと付属しています。つまり、初めからこういった装備を取り付けることを考慮した仕様だということ。ダクトの形状自体も違いますからありがたい配慮です。
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 そしてミッションパック。これはもうレッドショルダースペシャルとは似ても似つかないものが装備されています。こりゃあ作るとなると結構厄介だ。

 というわけで装備類をスクラッチするとなると一仕事だということがわかりました。そこで流用できるパーツはないものかと調べてみたら、WAVE 1/24「スコープドッグ ターボカスタム」のキットに付属するものがこの仕様である事がわかりました。特にショルダーミサイルポッドが6連なのはこのキットだけ。ところがですよ。このキットがない! 2005年発売のキットなんで非常に品薄なんですね。ネットで検索してみても結構割高で装備だけ使うには勇気のいる値段。いろんな知り合いに聞いてみても「もう作っちゃったやつならある」とか「勿体ないからやらない」とか、つれない返事ばかりが返ってきます。こりゃあもうスクラッチする他ないか……、とあきらめかけたところに救いの主が現れましたよ!!
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 はい、WAVE製1/24「スコープドッグ ターボカスタム」。WAVEさんが無理して探してくださいました。ホント、お手間かけて申し訳ない。しかも装備だけ使ってさらに申し訳ない!! 本体もいずれ何らかの形で使いますからね。この場を借りて深く御礼m(_ _)m

 と、装備品フルスクラッチの恐怖をまぬがれた所で、他の装備を加工していきましょう。

 まずは腰サイドアーマーに付くアームパンチの予備マガジンを加工。
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 写真左はプラキットのパーツそのまま。横から見ると裾広がりの台形になっているんで、右側の2つのように四角くなるように成形。削ってしまった部分を0.5mmプラバンで再生しました。
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 これがこんな感じにくっ付くわけですね。
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 ところがレッドショルダー装備の場合、こんな風にヘヴィマシンガンのマガジンが付いているのが普通。これは何とか差し替えができるようにしたい。
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 ということで考えたのがこんな仕掛け。ネオジム磁石と金属板を使用して差し替えができるようにしようという魂胆です。
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 使ったのはハイキューパーツのネオジム磁石と専用の金属プレート。プレートは自作してもいいんですが、あらかじめ磁石のサイズにカットしてあるのが便利が良さそうなので購入してみました。
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 磁石は2×4×1mmのものを購入。小さくてもそれなりの力を発揮してくれるネオジム磁石。工夫次第でいろんな所に使えます。
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 サイドアーマーに取り付けた状態。ただ磁石を取り付けるだけでなく凹凸を作っておくと、接続した時にしっかり位置が決まってよろしいですな。
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 ヘヴィマシンガンのマガジンの方は裏側センターのミゾを広げて金属プレートを貼り付ければOK。この金属プレート、裏側にあらかじめ接着剤が付いているのはいいんですが接着力は弱め。ノリを剥がして接着剤で固定した方が間違いなさそうです。
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 さて、これで腰アーマーへの装備着脱もできた。ということで、ちょっと遊び心を起こして取付けベースにディテールを追加。ここでもまたRリベットが活躍しました。まあ、出来上がっちゃうと見えなくなっちゃうんだけどね(笑)。

 さて、続いては装備品つながりということで「ヘヴィマシンガン・アップデートパーツセット」に取り掛かりましょう。ちゅうか、今回の記事、弄くってるのはほとんどプラキットのパーツで、「スコープドッグ・アップデートパーツセット」のほうはほとんどそのまま使用してます。それだけ良くできてるってことですね。
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 まずは全体構造。完成後もバレル、スコープ、グリップ、ストックを取り外す事ができ、ショートバレル・タイプにすることができます。
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 グリップ部分の接続はポリキャップ2個を使って頑丈に止まります。グリップは2つ付属しているので、ひとつはハンドパーツに固定してひとつは単体展示用に、なんて使い方ができます。
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 マガジンはキット付属のものを使用します。ちゃんと止まるか心配だったんですが、接続穴をピンバイスで空けなおしただけでしっかりと止まりました。結構な精度です。
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 プラキットのマガジンは1mmプラバンの細切りで持ち手部分を作り直しました。端っこにはRリベットの角を貼り付けてアクセントに。
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 このヘヴィマシンガンの組み立ての際に注意しておきたいのが本体の接着。今回使用したパーツには若干歪みが出ていたのでドライヤーで修正。接合部もヤスリで平面を出してしっかりと接着しました。合せ目もしっかりと処理しておきましょう。
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 ちょっと手を入れたのがストック部分の接続方法。キットのままだとハメコミのみで取り付けるようになっているので、若干がたつく感じがあります。
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 そこで、接続部にあるリベット状のディテール部分に2mmの穴を空け、短く切って両端を丸く加工した真鍮線で止めるように小改造。これでストックがしっかりと止まるようになります。

 じゃあ、本当に両手持ちができるのか実験! 実験!!
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 おおー、しっかりできた。最初からわかっていても本当にできるとなんか嬉しいですね。こういう楽しさが味わえるのが立体制作物の醍醐味。

 さて、続いては「ショルダーミサイルガンポッド」
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 パーツ構成はこんな按配。プラキットっぽい構造になっているというのは最初の記事に書いたとおり。
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 ちょっと苦労したのは中心となる本体部分のパーツの成形。やはり若干の歪みが出ていたのでドライヤーの熱を当てて修正したのちスリ合わせをしました。パーツが大きめなのと、サイドのパーツとの接続部をゆがめないように成形するのにちょっと苦労しちゃった。
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 上下にかぶせる構造になっているパーツはしっかりとする合わせをしておかないと浮いてしまいますから注意が必要。接続の構造を確かめておいてヤスリで修正します。
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 で、仮組み終了。今回使用したパーツには上面の一部に大き目のヒケが出ていたので、パテで修正しておきました。

 さて、じゃあもう塗っちゃうか!

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 ということでまずはレジンパーツにプライマーを吹き付け。使用したのは毎度お馴染みガイアノーツのマルチプライマー。レジンキットの場合、洗浄も重要ですがしっかりとプライマーを吹いておく事が丈夫な塗膜を作るコツです。
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 プラパーツでも、こんなふうに金属素材を使ったところにはプライマーを吹いておきます。
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 そして最初に用意したのはこんな色。写真左はブルーグレーEx-ホワイトを足したもの。右はそれをベースにさらにホワイトを足して明るくしたもの。今回はスコープドッグ本体も含めて、この2色をベースにしてグレー部分を再現したいと思います。この2色でいろんなグレーをどう再現するか、ショルダーミサイルガンポッドを見本替わりに説明しておきましょう。
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 こちらは完成見本の写真。ショルダーミサイルガンポッドのグレーは2色です。じゃあ実際の塗装法。
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 まずは暗い方のグレーで全てのグレー部を塗装します。
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 1色目が乾燥したら暗いグレーの部分にはクリアーブラックを吹き重ね、明るい方には調色した明るい方のグレーを重ねます。両方ともちょっと調子をつけておくというのがポイント。
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 これを組み立てるとこんなふうになります。グリップ部分はオキサイドレッドをベースにメンズフレッシュセットの4を重ねたもの。結構簡単でしょ。
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 さて、お次はこの部分に納まるミサイルのヘッド部分の塗装。
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 それぞれのパーツを成形したら両面テープで台座に止めておいてサーフェイサーエヴォ ホワイトで下地塗装。
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 その上に塗るのはブライトレッドをベースにほんのちょっとナチュラルブラウンを加えた色。レッドショルダーの肩の赤は「もっと暗い血の色」らしいですから、肩部分との対比を演出するために明るめの赤にしました。気が付いた方もあるかもしれませんが、9連装のショルダーミサイルガンポッドにしちゃぁ弾頭部分が多すぎる。
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 それはね、ショルダーミサイルポッドと腰のミサイルランチャーの分も一緒に塗ってたから。こういった似たような表現がされているパーツは、何かの意図がない限り同じ色で統一しておくと出来上がったときの統一感が出ます。
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 到着したばかりのレッドショルダー装備は単色で仕上げた状態。このあたりは本体と同時に仕上げていこうかと。
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 で、本体に使う2色を調色しました。写真右の暗いほうのグリーンはダークグリーン+ナチュラルブラウン+サンシャインイエローEx-ホワイトなどで作った色。左は灰緑色+エメラルドグリーン+サンシャインイエロー+Ex-ホワイトで作ったフトモモなどに使う色。今回の調色はTV版初期にでてくるものをイメージして調整しています。

 ココまで来たら後は塗装祭り第1回目。
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 これが予想外に多いんだ、パーツ数が。確か前にスコープドッグ作ったときも同じことを考えていたような気がする。こういうことを忘れちゃうのがいつまでたっても成長しない原因かもしれん。あ、ちなみに、今回の下地はプラパーツ部分のみにサーフェイサーエヴォのグレーを使い、レジンパーツはプライマーを塗ったのみです。これでちょうど全部のパーツを同じような色味にすることができます。

 そして第1回目の塗装がすんだのがこちら。
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 フラッシュ撮影なんでちょっと明るくなっちゃってますが、こう見ると我ながら元からひとつのキットであったかのような錯覚に陥ります(笑)。
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 ちなみにボトムズ関連キットを制作する際、いつもカラーリングの参考にしているのは写真後に写っている「装甲騎兵ボトムズ ATカラーマテリアルズ」という本。今回は写真後に写っているスコープドッグの色をターゲットに調色しています。この本、2001年にWAVEさんから発行されたんですが、2001年当時までに発表されたATをほぼ全て網羅しているので非常に便利がいい。これの改訂増補版とかでないもんかな。
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 今回の記事の最初に塗っておいたコクピット部分に加えてフィギュアも塗装完了。
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 はい、全身で。この人間との大きさのバランスがATの大きな魅力のひとつ。最も模型栄えする要因のひとつなんじゃないかと思います。

 さて、今回の記事、ここまででもずいぶん長くなっちゃった。上記の塗装はあくまでも“第1回目”。この後ウェザリングを加えて完成! となるんですが、その辺を端折りたくないなぁ――、ということで、そのあたりは次回に譲ることにして、今回はここまでにしときましょう。

 じゃあ、最後は「なんとなくレッドショルダー装備」のスコープドッグでお別れ。
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 はい、いかがでしょう。実はもうフィニッシュしちゃってるんですが、もう少し詳しく見ていただきたい。ということで次回は「スコープドッグ・アップデートパーツセット」完成編。楽しみにお待ち意ください。

 てなとこで今回はココまで。
 次回も、乞御期待!!

(C)サンライズ


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