線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 啓蟄も迎え、なんだか3月に入った途端に温かくなったような気がする今日この頃。未だにロングコートなんかを着て歩いていると、すっかり季節に取り残されたような気がしてきます。でも、これでコートを洗濯に出しちゃったりすると急に寒くなったりする、いわゆる寒の戻りがあったりするんじゃないか、なんて、なんとも判断の付きにくい季節。皆さんも体調を崩さないように気を付けください。
 なぁんて、今回はネタもないのでNHKラジオ第一的な始まりにしてみたこの「やたら模型制作室」。本編はすっかりいつもの調子でお届けしたします(笑)。
 それではバンダイ 1/72 零式52型 空間艦上戦闘機 コスモゼロ アルファ1 [古代機]その2回目。今回も張り切ってまいりましょう!

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 前回はキットの紹介も兼ねて古代機、山本機の仮組みを済ませた状態でした。
 今回は気になる所にぼちぼちと手を入れていきましょう。
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 まず最初に手を付けるのはコクピットや機首の部分。
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 構造はコクピットを兼ねたフレームパーツを外装パーツで上下から挟み込むという形式。
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 ちみに機体部分は基本的に上下の挟み込みで再現されます。パーツの合いも非常にいいので、気にならない方は接着せずにこのまま塗装してもかまわない感じです。
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 前回もチョコッと触れたコクピット部分。操縦桿が太い感じがするのと、パイロットの古代君が股間を押さえちゃってるのが気になっちゃう。
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 まずはフィギュアの改造。キットパーツの両腕部分をリューターやデザインナイフで切り落として、新造した両腕を接着しました。これで操縦桿を握った状態にできます。
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 新しい両腕の元になったのはキットの白いランナー。写真は製作途中のもの。操縦桿と辻褄を合わせながらランナーを削り出していきます。フィギュアのサイズが小さいので、これでいけるだろうと踏んでフィギュアが付いていたのと同じランナーから切り出し、ヤスリやデザインナイフで成形したものを取り付けました。この方法だとパテみたいに硬化時間も要らないので制作するパーツが小さい時には便利な手法です。お金もかからないし。
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 操縦桿はやはりヤスリやデザインナイフなどでひとまわり細く加工しました。グリップ部分のディテールがなくなっちゃったけど、フィギュアの両手が操縦桿を握るようにしたので問題ありません。
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 メーターパネルは照準器の部分を切り取り、各メーターの上面に軽~くヤスリを当ててエッジを作りました。写真の色の明るい方がキットパーツのまま、濃いグレーの方が加工後。切り取った照準器の変わりにのちほど透明プラバンを切り出したものを接着します。
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 こんな感じの加工が済んだら、先にコクピットの塗装をしてしまいましょう。ますはガイアノーツのブルーグレーニュートラルグレーⅢを足したものででシートを塗り、乾燥後にマスキング。コクピット内部はEx-ブラック純色シアンEx-ホワイトを混ぜたもので塗装しました。
 ここでのポイントはブラック100%の塗装指定のところをブラックで塗らないこと。こういう所をそのままブラックで塗ってしまうと、どうしても「黒く塗った模型」に見えてしまいがちです。ちょっと色身を加えたり、明るめに調色したりすることで自然とリアルな雰囲気に見えるんですね。これはホワイト100%なんて指定の場合でも同じ。ちょっとした手間で雰囲気良く仕上げることができるというコツです。あ、白はEX-ホワイトを筆塗りしたもの。メーターやスイッチ類の塗装のための下塗りです。
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 エアブラシを稼動させたついでにこのフレームの裏側にあるランディングギア・ハウス内をインテリアカラーで塗っておきました。まあ、これは別に後からでもいいんですけどね。ちょっと手が開いた隙にってやつです。
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 メーターやスイッチ類を蛍光グリーンブライトレッドなどで塗り分けたら各パーツを取り付け。各部の細かい塗り分けはなんとなく雰囲気で(笑)。いや、資料どおりだと若干地味な感じがしたもんで、ちょっとケレン味を出してみました。
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 フィギュアを乗せるとこんな感じ。メーターパネル上の照準器も接着しました。一応、操縦幹は握ってるので良しとしよう。いつも問題のフィギュアの塗装は後回し(笑)。

 さて、続いての機首部分の小改造。
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 機首下面にある4丁の機銃なんですが、よく見ると棒が突き出ているといった状態です。ここにも手を加えていきましょう。
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 構造的にはフレームにくっ付いているディテールが突き出すような構造。組み立ては非常にシンプルで作りやすいんですが、やっぱり銃口っぽい雰囲気を出したい。
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 そこで、フレームパーツのディテールを切り落として、外装パーツの機銃が付いているであろうところに、ピンバイスで1mmの穴を空けました。
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 ここに市販のメッキされたパイプパーツを切って差し込めば、いかにも“機銃”な感じにすることができます。写真左はキットのままの状態。ちょっと雰囲気が変わるでしょう?
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 ついでと言っちゃあ何ですが機首の機関砲も開口して、こちらは市販のメタルパーツを差し込みました。なかなか見栄えのする小技。
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 懸案だったノーズ部分のアンテナの差換えですが、パーツの接合部分を一部切り取れば差し替えが可能だということが判明。
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 こんな感じで接合部分を切り取っています。これ、あんまり豪快に切り取っちゃうと機首に止まらずにぐらぐらしちゃうんで、仮組みを繰り返しながら、ヤスなどで慎重に削っていくことをオススメします。実はこの状態でも結構ぐらぐらぢちゃうんで、瞬着で接合部を太らせてあったりします。

 まあこんな感じで機首部分の改造は終了。後は機体部分を組んでいって、ってところで、前回ちょいと書き忘れた事があったんでご紹介。
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 このエンジンの吸入口部分のディテール。これが中々凝ってる。
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 このエンジン回りは上下の機体パーツに左右からエンジン外装パーツを取り付けて、さらにそのパーツにダクと状のパーツを取り付けるという、たいへん凝ったつくりになっているんですが、組み立て自体は非常に簡単。こういった円形のパーツにありがちな「パーツ同士のスキマがあく」なんてこともなく、ピッタリと組みあがります。
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 で、感心しちゃったのはこの吸入フィンのパーツ。ここのディテール、よく見るとフィンの形状に微妙にひねりが入れてある。写真ではわかりやすいようにシルバーで塗装してあるんですが、成形色のままだと見逃しがちな部分です。でね、実機のジェット機なんかでも吸入ファンが微妙にひねられてる事があるんですね。劇中の設定では「軸流式コスモエンジン 彗星5型2式」なんて発動機を積んでいるので、ジェット機と同じじゃオカシイじゃん! なんて言うべからず。こういった「現用機械とのつながり」が“リアル”を感じるポイントだったりするんです。組み上がるとほとんど見えないこういうパーツにリアリティを持たせようという心意気が嬉しいじゃありませんか。こういったこだわりが各所に見えるのが、バンダイさんの「宇宙戦艦ヤマト 2199」シリーズの非常に魅力的なところなんですね。ちょっと気が付いて嬉しくなっちゃったんで書いときました。やっぱり2199シリーズは面白い!

 さて、そんなキットですから、凝る所はちゃんと凝って作りたい。ということでお次はこのパーツ。
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 開閉2種類が用意されているエンジンノズルのパーツ。前回の記事で完成後も差し替えが可能なことは確認済み。ただこれ、ノズルの中身がちょっと寂しい感じがする。劇中の様子ではキットパーツのままでいいんだと思うんですが「これが実機だったら?」と考えると、現用ジェット機の感じを出したい気がする。

 そんな気がする、となったらやらないと気が済まないワタクシ線香亭。早速こんな図版を用意しました。
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 この大きさだと、なんじゃこりゃ?! という感じだと思うので、このひとコマを拡大したのが次の画像。
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 はい、これを20個ばかりつなげたのが上の図面です。この図面をプリンターで出力、ペーパーボンドで0.3mmプラバンに貼り、ラインに沿ってデザインナイフで切込みを入れたのが次の画像。
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 勘の良い方はもうおわかりですね。これを切り出して小さいパーツを大量生産しようという作戦。
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 紙を剥がしてみるとこんな感じです。これをどうするかというと……、
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 エンジンノズルの内側に接着して、ノズルの内部ディテールにしようという魂胆。現用機ではこのパーツがエッチングで販売されていたりするんですが、そこはそれ、やっぱり宇宙戦艦ヤマトっぽいディテールが欲しかったので自作することにしたというワケ。
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 エンジンまわりのパーツと組み合わせてみるとこんな感じです。
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 キットパーツとの比較。これは開いた状態のパーツですね。
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 こちらは閉じた状態のノズルに取り付けたもの。実機ではノズル内の空気抵抗を減らすためや、ノズルが開いた時のフィンの隙間を塞ぐために付いているパーツです。劇中の形状とは違いますが、ちょっとやってみたい改造だったんでわざわざ面倒なことをやってみました(笑)。

 さて、続いてはランディング・ギア。航空機モデルなどでは定番の改造箇所としてブレーキホースなどのディテールの追加が行われる場所です。
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 で、今回用意したのは毎度お馴染み、ウェーブのR・リベット【角】。ホント便利なんだ。このパーツ。
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 で、ますはランディング・ギアの可動部と思われる箇所に1mmのリベットを接着。これだけでも大分見栄えがするようになります。
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 続いてタイヤのパーツが若干角ばりすぎな感じがしたので、サンドペーパーで軽く加工。
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 ギア・カバーはワラワラっと割れて、大きく展開するので展開部のスジボリを深く彫り直しました。ブレーキパイプは塗装が終わってから取り付けよう。

 と、こんなことをやっていたらそろそろ時間切れ。最後に、前回紹介し忘れた差換え可能箇所をご紹介して終わりましょう。
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 はい、キャノピーのパーツ。この部分、さすがにスライドはしませんが、取り付け穴が2箇所に空いていて、開閉どちらでも再現する事ができるようになっています。もちろんここも差し替えが可能。ううむ、よくできとるなぁ。
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 もう、素組みでここまでできちゃうと「今回の改造とか、どうでも良くねぇ?」なんて声が聞こえてきそうですが、それでも弄くっちゃうのがモデラーの悲しい性。「ここをこうしたらもっといいんじゃない?」なんて、ついつい考えてしまうんですねぇ。そんでもって、時間が許す限り手をかけたくなっちゃう。まあそれも模型の楽しみのひとつなんですけどね(笑)。

 てなところで今回はここまで。
 それでは次回も、乞御期待!!

(C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会


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