線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 先日のことなんですが、某模型展示会に参加させていただきまして、色んな方々の作品を拝見してまいりました。前々からよく書いてるんですが、他の方の作った模型を生で見るというのは実に刺激になるもんで、大変楽しませていただきました。特にその集まりでは、毎回「宿題」と呼ばれるお題を、各自くじ引きで持って帰るという習慣がありまして、くじを引いた人は次回の展示会までにその宿題を作って持ってこなきゃならないんですね。で、これが実に面白い。実に頓知の聴いた答えを持ってくる人もいれば、真面目に大作を展示する人もいたりして、人それぞれ。実の所ワタシも前回「30cm以上」というお題を頂いておりまして、長いこと模型を作っておりますが長さ指定で発注を頂くのは初めて。というわけでこんなものを作って持っていきました。

 ハイ、長さ30cm超えのメカコレヤマト。ただ尻尾が長いという(笑)。狙った割にはそれほど受けなかったんですけどね。まあ、そんなふうにテーマを決めて模型を作るっていうのもまた楽しいもんです。そんなわけで、今回の作例も「3週間3キット完成」というテーマで進めいきます。
 で、今回はバンダイFigure-rise 6 「ワイルドタイガー」&「バーナビー・ブルックス Jr.」「ダブルチェイサー」その2回目。張り切ってまいりましょう!

 さて、前回は素組みで組み立てたタイガーとバニーちゃん。今回から本格的に制作に取り掛かります。
 じゃあまずワイルドタイガーから。

 これは素組みにキット付属のデカールを貼った状態。これでも充分に見栄えがします。完成時身長約160~170mm、1/12程度という大きさを考えると、もう充分な完成度。それもやっぱり色は塗りたいなぁ、ということで、最低限の工作だけで済ませて、今回の作例の制作コンセプト「3週間で3キットを完成させる」というのをクリアーしたいと思います。

 ということで、一番段取り良く進むように手順を考えて、最初に手を付けたのがここ。

 ヒザ関節の成形。合せ目消しで消えちゃったディテールをプラバンで再現したりもしています。ちょっと意外に思われるかもしれませんが、アトハメできない部分なんで、最初にここを処理しておくと後から作業がスムーズかと。これはバニーちゃんでの場合でも同じです。

 で、続いては胸。

 胸の中央下の出っ張りに大きな段差が付いているのと、襟の段差が凹になっているのが気になる。ここはプラバンを貼り付けて成形という手段で乗り切ることにします。

 周辺パーツを組んで見ると、シルバーのパーツとの段差が意外に大きいことがわかったので、ヤスリで修正。この後、襟と胸中央部も修正しておきました。

 続いてヒジ先の部分。今回はタイガーとバニー両方を完成させたいので飛ばしていきますよ。

 はい、これがキットパーツ。一見しておわかりかと思いますが、キット付属のライトグリーンのシールを貼る部分が段オチになっています。シールを貼った時に面位置になるようにという配慮なのかもしれませんが、塗装で再現する場合は困った段差です。

 そこで、段オチ部分の形に合わせて切り出した0.3mmプラバンを貼り付けることにしました。「そんなんむずかしくてできねえよ!」と思った方、意外と簡単にできるんですよ。

 はい、これがその秘密。キット付属のシールを0.3mmプラバンに貼り付けてデザインナイフで切り出します。キット付属のシールは非常に精度が良くできてますんで、これをゲージにパーツの切り出しに使うわけですね。角に当たる部分はキットパーツに合わせて印を付けておいて、切り分ければ簡単に処理できます。

 これが成形後。実はこの作業、パテを使って同じ効果を得ることもできます。写真右側のパーツは試しにポリパテで成形してみたもの。手間は同じようなものなので、気分と好みによって、ってところでしょうか。

 さて、続いては両肩のクリアーパーツ部分。

 MGFのワイルドタイガーではクリアー部分とフレーム部分がパーツ分けされていましたが、Figure-rise 6ではクリアーの一体成形となっています。ところがここがちょっと問題。

 クリアーパーツなんで見難いんですが、一部フレーム部のほうが凹になっちゃってる。キットのシールを使う分には問題ないと思うんですが、ここは感覚的にクリアー部分と面位置か、出っ張ってても良い様なイメージなんで、なんとかしたい所。それじゃあ、やっぱりプラバンを貼るかパテを盛って修正するかって選択肢なんですけどね。なるべく手間をかけないで済ませたい。

 そこで先ほどのウでと同じように0.3mmプラバンにキット付属のシールを貼って切り出したものを貼り付けることにしました。

 それを貼り付けてみたのがこれ。ポイントは面ごとに切り出したプラバンを貼り付けていること。紙と違って伸縮性が低いので、ちゃんとパーツ分けしないとうまいこと貼り付けられません。

 接着剤が乾いたらヤスリで修正。スキマはパテで処理します。写真は作業途中ですが、何とかなりそうな雰囲気。せっかくのクリアーパーツがヤスリがけで曇っちゃってますが、ここではあんまり気にしない。

 傷が付いて曇ってしまったクリアーパーツの再生にはウェーブのヤスリスティック SOFT FINISHを使います。これ、片面ずつ色が異なっていて、ブルーの方が下地用、白い方がフィニッシュ用という仕様になっています。

 たとえば、こんな状態のクリアーパーツ。まずは400番くらいから初めて1000番までのヤスリで磨いたもの。

 それをヤスリスティック SOFT FINISHのブルーの面→白い面の順で磨くと、これ位まで回復します。これ以上の平滑さが欲しい場合はコンパウンドなどを使用するとピッカピカの状態にすることができます。クリアーパーツもヤスリで修正できるんですよ、というお話。

 さて次。腕に付くカバー状のパーツ。

 片腕に4箇所あるレンズ状のパーツのうち、上側の2箇所はシールでの再現となっています。これはちょっとした手直しでクリアーパーツかできるんで、やっておきましょうか。

 まずは2.3mmのピンバイスですっきり穴を開けてしまいます。

 そうしたら裏側から3mmに丸く切り抜いたプラバンを貼り付け、塗装後に市販のレンズパーツを貼り付ければOK。リューターでフラット面を作るという方法もあるんですが、これくらいの大きさならこっちの方が早くてきれいに仕上がります。

 ちなみに0.3mmのプラバンを丸くくり抜くのに使ったのは穴あけポンチ。これが一番早くて確実。

 主要な改造箇所はこれくらい。後はあっちこっちの合せ目消しやちょっとダルいエッジにヤスリをかけた程度です。
 で、余談ですが、今回大活躍したのがこれ。

 ダイヤモンドヤスリシート。一部で話題になってたんで、どれくらい使えるものか試しに使ってみました。

 中身はこんな感じ。薄手の金属シートにヤスリ加工がしてあって、裏面に粘着テープが付いています。

 それを必要な大きさに切り出して、割り箸なんかを削った先っちょにくっつけて使うんですが、これが予想以上に威力を発揮しました。特に写真のような奥まった場所には最適。貼り付ける割り箸のほうの形状を工夫すると曲面からハードエッジまで、色んな所に使えます。200~800番まで番手があるので仕上げまで持っていけるのもいい。これ線香亭オススメです。

 あ、ついでに書いておくと、ヤスリシートの切り出しにはエッチング用のハサミがあると便利です。間違ってもカッター等は使わないでくださいね。なかなか切れないばかりじゃなく、刃の先端が欠けたりして危険ですから注意してください。

 さて、お次は塗装。

 とはいうものの特に変わったことをするわけでもなく、MGFのワイルドタイガーを塗った時とほぼ同様。

 サフを吹いたら、ブラック部分を除く全てのパーツをアルティメットホワイトで塗装。グリーン部分にはガイアノーツのピグメントカラーの試作カラーを使いました。ちょっとズルイね(笑)。

 肩の塗り分けにはキットのシールを使って作ったマスキングシートを使用。写真右のようにシールの形状をなぞって切り出したマスキングテープを貼り付けました。

 タイガーのホワイト部分はアルティメットホワイトの上にクリアーと混ぜたウェーブの「マイクロパールパウダー3 ホワイトブルー」を重ねました。白→青系の偏光パールですね。まあ、この辺りもMGFの時と同じです。

 そんなこんなで塗り上がったタイガー君のパーツ。
 よし、とりあえずオジサンは放置してバニーちゃんにかかろう。



 これは素組みにシールを貼った状態。非常に良くできていて、結構手がつけにくい(笑)。でもまあ、塗装で仕上げるとなると気になる所もちらほらあるんで、そのあたりをチャッチャと片付けていきましょう。

 まずは顔。

 写真の左半分を見るとわかるように、キットでは顔の黒い模様が凸で再現されています。ただ、映像を見るとこの部分は面位置。あくまでも「カラーリング」のように見えるので、右半分のように削り落としてしまいます。

 お次は胸。

 一見して身になるのは襟のディテール。所々凹だったり凸だったり、ラインがつながってなかったり。その他には、白いパーツとのつながりが悪いところと肩口の白い部分との合せ目がでてしまう所が気になる。

 そこで、襟部分はプラバンを貼り付けて修正。白いパーツとのつながりはアトハメ加工をした後、接着してポリパテで修正しました。

 続いては足。

 元々模型泣かせのデザインともいえるバニーちゃんの足ですが、ここで気になるのは足首の赤いラインの継ぎ目。結構隙間があいちゃうんですよね。

 ここはもう、潔く分割→塗装はあきらめて、全部接着成形してからマスキングで対応しよう。ということでポリパテを盛って修正します。足が変な形になっているのはちょいとした理由がありまして、

 ヒザ裏の窪みもポリパテで埋めたため。

 あとは足首にかぶさる部分を若干薄く加工したくらい。

 お次は腕。

 ヒジから先の部分は潔く左右分割になっているので接着して合せ目消を消します。で、それよりも気になったのはこの部分。

 肩から二の腕にかけてですが、なぜか二の腕の付け根のV字型の塗り分け部分が凹になっている。肩の球体状のパーツのスジボリも深すぎる。ていうか、ここもカラーリングの部分だと思うんで、スジボリはいらないんじゃないかと思います。

 修正はこんな感じ。ポリパテで埋めて成形しました。

 こんなふうにバラバラに紹介していると、何回もポリパテを練っているみたいですが、実際にはポリパテ作業は一気に行います。こういうところがスピードアップの秘訣。まあ、皆さんはそんなに急ぐ必要なんかないんですけどね。自分で「3週間で3キット完成」なんていっちゃったもんだから(笑)。でもまあ、こういう作業工程のほうが効率はいいので、ご参考までに。

 これで大体の加工は終了。あとは背中の小さいスラスターのフチを薄くしたくらいです。じゃあ一気に塗装!


 ということで、塗装のすんだバニーちゃん。これも基本的にはMGFを作った時と同じカラーリングにしています。ピンク部分は前回がちょっと濃かったような気がするんで、若干明るくしてますが。

 タイガーもそうなんですが、今回のキットには水転写デカールが付属しないので、キットのクリアーシールを使用しています。ただ貼っただけだと光沢の性でてしまうので、貼った上からクリアーでコーティングしています。

 さて、何だかんだで出来たぞFigure-rise 6版「ワイルドタイガー」&「バーナビー・ブルックス Jr.」。

 まずは塗装済みタイガー。ちょっと見で素組み完成品とあんまり変わらないような気がする。写真だと特に(笑)。まあ、写真だと質感が伝わりにくいんでね。しょうがないんですけど。でもまあ、中々男前。

 続いて出来上がったバニー。素組みのものと見比べていて気が付いたんですが、Figure-rise 6版「ワイルドタイガー」&「バーナビー・ブルックス Jr.」に付属しているホイールシールの発色が非常に良いんですね。そのおかげで素組みでもずいぶん見栄えがする。細かいことが気にならない方は素組みで充分という事ですなぁ。

 タイガー&バニー2ショット。こうしてみてみると塗装したかいがある(笑)。ちゃんとセッティングして撮影すれば違いがでるんですけどね。まあそれは次週のギャラリーをお楽しみにということで。

 2ショット背面。バニーの背中の羽(?)の中身なんかはシールでカラーリング再現されてないんで、大分充実感が違います。タイガーもパールでフィニッシュした背中がいい感じ。

 ちょ~っと気になった肩口のアーマージョイント部分の切り欠きは塗装することで目立たないようにしました。塞いでしまってもいいんですが、それだと可動範囲が狭くなっちゃうんで。

 さてさて、出来たよオジサン&バニーちゃん。これで「2週で2キット」は完遂。残るはダブルチェイサーということで今から気合が入っております。

 実はもう製品は届いておりまして、というか仮組みも済んでおりまして、こんな按配になっております。いやいや、このダブルチェイサー、組んでみたら予想よりも大きくてビックリした。まあ詳しくは次回に解説しますんでね。楽しみにお待ちください。
 それでは最後はこんな写真でお別れ。

 ダブルチェイサーはどんなふうに仕上がるのか? そして3週間3キット完成はなるのか?!

 てなところで今回はここまで。
 次回も、乞御期待!!

(C)SUNRISE/T&B MOVIE PARTNERS


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