線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰でした。
 最近ね、よく無くなるんですよ、物が。普通なら探している時は見つからなくても、何かの拍子にひょっこり出てきたりするんですが、これがいつまでたっても出てこないんです。模型の小さなパーツを飛ばしちゃって出てこないなんてぇのはよくあると思うんですけど、でっかいパーツが見当たらなかったり、ついに先日は買っておいた真鍮線一揃いとディテールアップパーツが、買い物袋に入ったまま行方不明になるという事件が発生しまして、考えられる原因としては、「ワタシがボケちゃってどっかに捨てた」か「我家にはオーラロードが開いていてバイストンウェルに行っちゃった」か。もしくは「ワイズマンの意思で異空間へ」っていうのもある。このさい他人のせいにしておいたほうが気が休まるような気がするので、後者2択という事に決定します。それにしても困るんだよなぁ……。
 そんな大ボケは置いといて、今回からは新ネタ。張りきってまいりましょう!

 さて、今回からのお題はこれ!
 ウェーブ 1/24「ATM-09-DD バーグラリードッグ改造パーツセット【孤影再び版】」。久々のボトムズネタです!
 この「バーグラリードッグ」は装甲騎兵ボトムズのOVAに登場するAT(アーマードトルーパー)。初出はOVA「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端(かくやくたるいたん)」。TV番最終回から32年後の世界に登場するスコープドッグの改良機で、キリコの乗機として活躍します。今回制作する「バーグラリードッグ改造パーツセット【孤影再び版】」は、そのタイトルどおり「赫奕たる異端」の続編に当たる「装甲騎兵ボトムズ 孤影再び」に登場するバージョン。MPJの記事を読んで頂いている方には、同じくOVA「孤影再び」に登場する、ついこの間ウェーブさんから発売となった 「バーグラリードッグ 黒い稲妻旅団仕様改造パーツセット」のご記憶があるかもしれません。

 ハイ、ここでよく考えてみると、ここまでで登場した「バーグラリードッグ」は「赫奕版」「孤影版」「黒い稲妻版」と3種類になることがわかります。これ、よく見るとそれぞれにディテールが異なっていて、初出の「赫奕版」でボトムズファンを驚かせた、AT装備として初の“長物”「ドロッパーズフォールディングガン」が「孤影版」では付いていなかったり、「黒い稲妻版」はミッションパックやアンテナの形状が変更され、脚部もエアインテークや砂漠用のローラーが装備されていたりと、「デファクトスタンダードとして改良が加え続けられるスコープドッグ」の面目躍如たる機体です。しかも「孤影再び」本編ではキリコが強いこと強いこと! 黒い稲妻旅団のAT250機を相手に大立ち回りを演じてくれています。そんな印象深い孤影版のバークラリードッグ、さて、どんな按配に仕上げてやろうか、今から非常に楽しみ。

 ちなみにこのキット、2011年6月に発売されており、現在メーカー欠品中。どうしても欲しいという方は小売店の店頭か中古で探していただくしかありません。「なんだよ、手に入らないキットの作例なんかやるなよ!」というなかれ、ウェーブさんの1/24スコープドッグのトランスキット(改造キットのことね)は、基本的に大きな構造の差はありません。先日発売された「黒い稲妻」版の制作の参考や、これから発売されるであろうトランスキット製作の参考になればいいなぁ、ということでひとつお付き合いのほどを。なんていうのは建前で、今回の作例にこのアイテムを選んだのは、実はこれが出るから。
 同じくOVA「孤影再び」に登場する『X・ATH-11 エルドスピーネ テイタニア機』。現在ウェーブさんのHPにて予約受付中です。これはもう、ボトムズファンなら絶対にバーグラリードッグと並べずにはいられない機体です。エルドスピーネ発売前にどうしても完成させておきたかったんだよぅ。そういえばエルドスピーネが出るんだったら、この孤影版バーグラリードッグの改造キットも再販されてもいいんじゃないか? どうしても欲しいという方はウェーブさんへリクエストを送ってみてもいいかもしれません。あ、また余計なことを書いたかな? でも、インジェクションキットほどまとまった数がなくても量産できるっていうのがレジンキットのいいところなんで、ウェーブさん、是非ともご検討お願いします。


 てなわけで、長い前置きはこれくらいにして、実勢作開始!

 まずはいつも見慣れているスコープドッグほど馴染みのない機体なので、どこがどうなっているのかをしっかりチェック。上の写真はパッケージの完成見本です。この辺りがしっかり頭に入っていると、この後の作業で「ここはどうしようか??」なんて悩むことも少なくなります。

 こちらは組み立て説明書に載っている設定画。

 あ、このキット走行ユニットのところが可動するんだ。なんて改めて思ったりして。

 キットの内容はこんな感じ。レジンで成形されたパーツの他に走行ユニット部に使用する黒いガラスチューブや小さいネジ、可動部に使用するウェーブ製のポリパーツやプラサポが付属します。

 説明書とにらめっこしながらパーツの欠品や破損がないかを確認し終えたら、レジンキットではお馴染みの離経済落とし。

 ガイアノーツのレジンウォッシュに30分ほど浸けた後、取り出して歯ブラシと中性洗剤でよく洗います。この時に「どのあたりにどのパーツが付いているのか」を確かめておくのも、この後の作業をスムーズに進めるためには結構重要。

 で、これが済んだら組み立て、というわけにはいきません。このキットはあくまで『改造キット』ですからね。『改造されるほう』が必要です。

 『改造されるほう』として使用するのはウェーブ「1/24 スコープドッグ レッドショルダー スペシャル」。前にこのコーナーで作例として取り上げさせていただいたのと同じキット。「バーグラリードッグ改造パーツセット【孤影再び版】」の説明書では同社の「1/24 スコープドッグ ペールゼン・ファイルズ版」を使用するよう指示されていますが、実際にはそれ以降、「スコープドッグ ペールゼン・ファイルズ版」「スコープドッグ ペールゼン・ファイルズ版 バーコフ分隊仕様」「スコープドッグ レッドショルダー スペシャル」など、ひじの部分が二重関節になっているものであればベースキットにすることができます。今回はウェーブさんにレッドショルダースペシャルのキットをご提供いただきましたので、これを使って進めたいと思います。ウェーブさん、いつもご協力ありがとうございます。

 で、「レッドショルダースペシャル」ってどんなキットかというと、こんなキット。このコーナーで作例として制作したものの写真です。この発表後には「オレの思うスコープドッグはこんな色じゃない!」「スコープドッグのアンテナはこんなに長くない!」など、ちょっとした祭りになったという因縁の作例(笑)。アンテナはこの後短くしましたけど、色はこんな色なんですってば。幻影編をよく見てみてくださいよ。

 この中で今回の制作に使用するのはこの本体部分。

 もうちょっと正確に言うと、実際に使用するのは上の写真のカラーの部分。モノクロの部分はトランスキットのパーツを使用します。足や胴体の他にもミッションパックやミサイルポッド、ガトリングガンなどが余っちゃう。ちょっと勿体ないけど、取っておけばいつか使うだろうと思えるのがボトムズのいいところ。

 ということで、ようやく製作開始。

 基本的には普通のレジンキットやプラキットを作るのと変わりません。説明書にしたがってパーツを処理して組上げていくだけ。

 慣れないうちはインジェクションとレジンのパーツがごっちゃになって、組み立てにくいと感じるかもしれません。このキットの場合、インジェクションのパーツを使うところは写真の赤で囲った部分のように「I」とか「F」とかのランナーのアルファベットが付いています。

 場所によってはインジェクションとレジン、どちらのパーツを使ってもいいんじゃないかというところもあります。カメラ部分なんかは好みが分かれるところかもしれません。プラパーツはトラッドなスコープドッグのイメージ、レジンパーツは孤影版の設定CGに準じたディテールが施されています。今回の作例ではレジンパーツを使用することにしました。

 で、裏っ返してみたらレジンパーツのほうのシャフト部分がない。どうやら成形不良でちゃんと抜けていない様子。まあ、こんなことはレジンキットには良くあることなので、慌てることはありません。

 パーツ裏側の真ん中に1.5mmの穴を空けて同じ太さの真鍮線を差し込み、瞬着で止めました。後は取り付けの際に棒の長さを調整すればOKです。

 レジンキットの上半身ではコクピットが再現されていません。コクピットを再現する場合はインジェクションのほうのパーツを使用することになります。トランスキットにはインジェクションのパーツを使用する際のスペーサーなども用意されていますので、この部分もお好みでという事ですね。仮組みしてみたところ、やっぱりレジンパーツのほうがしっくり来ると思ったので、今回はコクピットの再現はあきらめてレジンパーツを使用することにしました。

 お次はミッションパックに取り付けるロケットランチャーの取り付け。説明書には特に書いてないんですが、写真の赤丸で囲んだ部分に3mmの穴を空けて取り付け。

 右腰の部分に付くミサイルポッドは、接合部に2mmプラ棒と1mm真鍮線で繋げるようにしました。元々パーツに印が付いているのでピンバイスで穴を空けて取り付けるだけ。これで塗装が楽になります。

 続いては股間回りのパーツ。

 股間のパーツはほとんどインジェクションキットを使用します。ここで引っかかっちゃったのが、股間ブロックの形状。設定画を見るともっとスクェアな印象で、前面のディテールもありません。

 そこでまずは各所のディテールを平らに削り落とし、それぞれの面がフラットになるように整えました。

 そこに1mmプラバンを貼り付けて、さらに成形。設定画に近い形を再現しました。ちなみに使ったのはウェーブのプラ=プレート ダークイエロー。改造箇所がわかりやすくて大変よろしい。

 ちなみに中側は股関節のフレーム部分が収まるのでキットのまま。前側の面取りの様子もわかっていただけますでしょうか。

 腰アーマーの取り付け部分もパーツの合せ目が正面に出ないように改造。写真赤丸の部分ですね。この改造についてはレッドショルダースペシャルの作例記事に書いてますんで、そちらをご覧ください。

 お次はフロントアーマー。孤影版の設定画では、前面のボルトの部分も含めてディテールはほとんどありません。

 そこで、各部のディテールを埋めて成形。「板の上にもう一枚板がくっ付いている」というディテールなんですね。

 後のアーマーも設定画に準じてポリパテでディテールを埋めます。バーグラリードッグって、このあたり結構すっきりしてるんですね。

 これで股間パーツの加工は一通り終了。サイドアーマーはこの上にレジンパーツがくっ付くので、その様子を見ながら加工するかどうかを決めます。各アーマーの裏側にもディテールを入れたいところですなぁ。

 こんな按配で、胴体はとりあえずOKだろう。と思ったらやっちまいましたよ。

 股関節を止めるレジンパーツ。パーツチェックしたときには両方あったのに、いざ組もうと思ったら片っ方が無い! 結構本気で探したのに見当たらない。これはきっと失われたクエントの技術で異空間に行ってしまったのだろう……。ということでプラバンで作ったるわ! と制作したのが写真右の濃い色のほう。残った左側のパーツから採寸して再現したもの。

 裏側も同じように加工。こういう加工はリューターが大活躍。これでワイズマンの意思を挫けたような気がする(笑)。

 てなところで今回はここまで。全体の仮組みまでいけると思ったら、そうもいかなかったか。

 こんな感じで出来上がっております。

 こんな按配に、制作にはそれなりのコツがいるトランスキット。今回の作例では前に作ったレッドショルダースペシャルのときの反省も踏まえて、カッコイイ「バーグラリードッグ」を目指したいと思います。どうぞ完成までお付き合いのほどを。
 さあ、もう1回「赫奕たる異端」から「孤影再び」までDVD見直そうかな!

 ってところで、次回も乞御期待!!

(C)サンライズ

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