はい皆様、1週間のご無沙汰でした。という書き出しが新鮮な感じ(笑)。
世の中ではオリンピックなんかが始まっちゃって、模型を作る時間が余計削られている! なんて方もいるかもしれません。ワタシの場合、自宅にテレビがないので、リアルタイムにオリンピック情報を得るのはラジオ。特に贔屓の女子バレー放送は、例えラジオでも逃がせません。と・こ・ろ・が、これがラジオでも状況が手に取るようにわかるんですね。「ああ、今日の迫田ははいいなぁ」とか「竹下迷ってないか?」とか「木村は少し休ませたほうがいいな」とか。これこそ今まで構築してきた脳内女子バレーイメージが開花した瞬間! というか、これまでいったいどれだけ女子バレー見てきたんだよ、という(笑)。それでもいいんです。線香亭は全日本女子バレーを応援します。ラジオでだけど。
なんてことばっかり書いてないで、今回からは新ネタ。張り切ってまいりましょう!
さて今回からのお題はこれ。
ハセガワ 1/72 「エースコンバット 震電 Ⅱ」です。今回もハセガワさんからキットをご提供いただきました。いつもありがとうございます。
さて、ハセガワ クリエイターワークス第3弾として発売されたこの「震電Ⅱ」。バンダイナムコゲームスによるフライトシューティングゲームの代表格『エースコンバット』シリーズのPS3/Xbox 360用ソフト「エースコンバット アサルト・ホライゾン」に登場する架空戦闘機です。ゲーム中では近未来の自衛隊が運用する機体という設定で、これまでのようにエースコンバットチームによるものではなく、『マクロス』シリーズや『創世のアクエリオン』などで著名な河森正治氏の手によるデザインということで大きな注目を集めました。
機体の設定としては、自衛隊が「Advanced Support Fighter-X」として開発した支援戦闘機で、日本の運用環境に適したマルチロール機として設計され、対艦攻撃や上陸戦力の迎撃、近接航空支援といった多彩な任務を想定したというもの。地上基地や護衛艦での運用性向上のため、STOVL(短距離離陸垂直着陸)能力まで有するなど、まさに“マルチロール”な機能を持っています。ペットネームの「震電Ⅱ」は旧日本海軍の試作戦闘機「震電」の開発者の子孫が開発チームにいたところに由来するという、大変凝った話まで作りこまれているところが、いかにもエースコンバットらしいですな。おっといけない、また前置きが長くなってしまった。どうも飛行機だと前フリが長くなる傾向があるな。気をつけよう。
ということで早速ランナーチェックとまいりましょう。
まずは機体部分のA、Bランナー。ランナーって言うよりも部品にランナーがくっ付いてます。
お次はCランナー。各所の翼やインテーク、パイロットの姿なんかも見えます。
Dランナーはベクタード・ノズル、脚カバー類などが納まります。左端中央に見えるのはタンデム型のエンジンパーツ。組み立ててしまうとほとんど見えないところなんですが、この機体ならではのエンジンレイアウトを再現しようという心意気が見えて楽しい部分です。
Eランナーは2組。長距離空対空ミサイルや70mmロケット弾ポッド、タイヤなど多数必要なパーツが収まります。
Fランナーは脚部やエンジンの吸入口など。
Gランナーはキャノピー類。さすが近未来機、キャノピーにピラーが無い!
このキットにはクリアー成形で新設計のスタンドが付属します。なんだか少し柔らかい感じがするクリアーで成形されています。
続いてはデカール。思っていたよりはるかに量が多い(汗)。
そして忘れちゃいけない説明書。片面4色という仕様。
開いてみると見慣れないカラーリングの機体が!
はい、この機体。説明書によると洋上迷彩ということ。そうなんですね。このキット、ロージビの「制空迷彩」と「洋上迷彩」の2種類が再現できるようになってるんですね。
これまでこのカラーリングばっかり見慣れてたもんで、けっこう新鮮。
さて、ランナーチェックも終わった所で、さっそく制作にかかりましょう。
といっても、実はワタシ、このゲームやったことありません。そして最近、現用戦闘機も作ってない。大丈夫かオレ? ということで、いろんなところをチェックしてイメージを固めます。じつはこの作業がけっこう楽しいんですね。動画配信サイトをみて「なるほどこんな感じで飛ぶのね」なんて思ったり、違うカラーリングのものを見つけて「おお、カッコイイ!」なんて思ったり。これも模型制作の大きな楽しみ。『とにかく完成品が欲しい』っていう気持ちもわかるんですが、このあたりでじっくりイメージを固めることで制作にも力が入ります。
てなわけでいよいよ制作。
まずパーツを手にした印象は『デカイ!』。どれぐらいデカイかというと、
タミヤの接着剤と比べるとこれだけデカイ。これで1/72ですからね。一昔前なら爆撃機ほどの大きさです。さすが近未来機。
まあ、航空機ですから組み立て自体はシンプルです。手順に沿って組み立てていけばいいんですが、組上げる前に塗装しなけりゃならない所なんていうのもあります。写真はエンジンとベクタード・ノズルの裏側。このあたりは組上げてしまうと塗りにくいだろうなぁ、ということで先に塗っておきます。小さいほうのベクタード・ノズルはそのついでに塗ったもの。
このあたりはこんな感じに組み込むので先に塗っておかなきゃいけない訳です。まあ、エンジンは組んじゃうと見えなくなっちゃうんですけどね。
こんな所も先に塗っておいたほうがいい所。エンジンの吸入口ですな。そういえば、この上面の吸入口あたりは大変凝ったつくりになってます。
こんなふうにインテークの内側のパーツを接着してから外装をかぶせる仕掛け。
こちらがかぶさるほうのパーツ。この裏側の先っちょなんかも先に塗っておいたほうが良さそうです。
仮組みしてみると、これが上下のパーツがピタッと合うんですね。お見事。シルバーで塗ったエンジンの吸入部分は見えるかな? 見えないか……。
で、先に塗っておいたほうが良さそうな内側部分などを塗装。
組上げるとこんな感じです。
ちなみにコクピットのベース色も塗っちゃいました。いや、勢いで(笑)。
さて、この震電Ⅱ。さすがスーパー・マルチロール機らしく、独特な可変翼を持っています。
たとえば尾翼。普段はこんな感じですが、
目一杯上側に動かすとデルタテールみたいな雰囲気。
下側はここまで稼動します。通常モードとSSC(ステルス・スーパー・クルーズ)モード、STOVL(短距離離陸・垂直着陸)モードということらしいです。なんかスゴイ。
尾翼は可動式ですが主翼翼端とベクタード・ノズルは選択式で組み立てるようになっています。でもなんかちょっともったいない。どうせなら組上げた後もいろんなモードを再現してみたい。ということで、今回の作例では『組上げた後も各モードに変更可能』というのをやってみたいと思います。
まずは上側のベクタード・ノズル。タンデム(背負式)で搭載されるエンジンには3枚のベクタード・ノズルが装備されていますが、真ん中の一枚は可動式になっています。上下の2枚が選択式なんですね。上の写真は上側のベクタード・ノズル。これ組んでみたら難なく差し替えでいけそうです。
こっちは下側。これも差換え式で大丈夫そう。
さて、問題は主翼の翼端。
この丸で囲んだ部分が下に動くわけですが、キットでは選択式で組み立てるよう2種類のパーツが付いています。じゃあこれを利用して差し替えで可動を再現してみよう。
そこで問題になるのは翼端を止めるスペースが薄い翼端部分だということ。そこで赤い丸で囲んだ部分の掘り込みを慎重に広げて固定用のダボを差し込むスペースを作ります。写真はリューターやデザインナイフで掘り込みを広げた状態。あ、ちなみに黄色い丸で囲んだ部分は武装取付け用の穴を空ける部分。武装を取り付ける方は1mmのピンバイス等で穴を空けておいてください。ここも機体の上下を接着する前にやっておく作業です。
続いて用意するのは0.5mmと0.3mmのプラバンを接着して作った0.8mmプラバン。グレーなのはウェーブのプラ・プレートを使っているため。これを元のパーツの接合部に足してやろうという魂胆です。
ハイこんな感じ。よく見ていただくとわかっていただけるかと思うんですが、接合部がちょっと凝った接着をしてます。
アップで見るとわかるようにコの字型に切欠きを入れた接合部を作ってプラ用の接着剤で止め、それが乾いたら瞬着で補強。最終的にヤスリで形を整えて仕上げます。少しでも接着面積を広げて強度を確保しようという魂胆です。
こんな感じででき上がり。これを4枚の翼端に施すわけですね。
差換えてみた所。よしよし、これなら何とかなりそうだ。
そんなこんなをやってるうちにここまで組上がってしまった。うむ、今回はこのあたりでよかろう。
ということで今回はここまで。この震電Ⅱ.触れば触るほど不思議なフォルムで、非常に魅力的。この後どう仕上げるかがポイントとなりそうです。作ってみるとよくわかる面白いキットですね。
それでは次回も、乞御期待!!
(C)NBGI
なんか読んでると作りたくなりますね。
不思議な感じです(笑)。
うさぎ小屋の住人さん
このキット、ただ見ているよりも作ってみると魅力がよくわかるタイプだと思います。
ぜひ、“力いっぱい”作ってみてください!!