線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、“数えてみたら全然違うデザインの眼鏡を10個ぐらい持ってたほう”線香亭無暗です。
 いや、別にね。人様より目が多いわけじゃなく目玉は2個しかないんですが、一時期、眼鏡に懲りまして、「これはPC用」「これは模型用」「これは外出用」「これは読書用」なんて買ってたら、いつの間にか眼鏡だらけになったという妙な具合。バーナビー君と張り合おうって訳じゃないんですけどね。数なら倍だぜっ! バニーちゃん!!
 なんて、馬鹿なこと書いてないでバンダイ MGF 「1/8 ワイルドタイガー」その3回目、ひとつ張り切ってまいりましょう!!


 ええと、前回までは「キットを組む」という工程を紹介してきました。今回からは気になる部分の改修やらなんやら、ようやくいつもの「やたら模型制作室」らしい内容でお送りします(笑)。まあ、言い換えれば前回までは『組み立て』作業。今回からは『制作』作業なんて言い方もできます。半完成品であるはずのプラモデルを、どう『自分の作品』に仕立てていくか。そんな思い入れを注ぎ込むことができるのが、組み立てキットの良い所であります。

 さて、では前回までの過程で、グリグリ弄繰り回しながら気になった所を修正していきます。ますは頭部から。

 はい、いきなり左右で形が違います。

 こっち側はキットのまま。

 こっち側だけ改修した状態。今回のワイルドタイガー作例初回の記事に書いたんですけれども、このキットの頭部は、印象と比べて頭の鉢が開いた感じがする。そこで本編を見直してみたら、こめかみ部分の面取りが違ってたんですね。キットでは目尻から直線的に平面が上がっていって角ができているという形状。でも映像でみると目尻から額のV字の頂点に向かって、なだらかにラインができています。キットの形状ではマッシブで頑丈そうなフォルムなんで、それはそれでいいんですけどね。

 ここでちょっと初心者サービ~スしておくと、こんなふうに『何か気になるなぁ』という所を改修していくのが中、上級者の常。キットや性格的なものも含めて、どれだけのコダワリを持って臨むかは人それぞれですが、基本的に改造や改修する理由の第一は『何か気になるから』だと思って間違いありません。もちろん、キットのままで気にならないなら、わざわざ面倒な作業をすることもありませんが、『なぁんか違うなぁ~』と思ったらわざわざ面倒な作業を始めちゃうという、それが“モデラー”という厄介な生物なんです(笑)。

 そんなことを思いつつ頭部の形を修正していて、今回の制作のコンセプトを思いついちゃった。今回のコンセプトは『気になった所をイメージに近い形に仕上げていく』。まあ、いつもと同じっちゃあ同じなんですが(笑)。このキットの場合、余計にそういう処理で見栄えが良くなりそうなんで。

コンセプトも決まった所で、お次は胸部の改修。

 まずは分割線が残っちゃう白い部分の後ハメ加工。

 最初に前後のパーツを接着しておいて、前後の接続部を大胆にカット。はまる事さえわかれば後は塗装後に接着してしまってもいいので大胆に行きます。

 続いて気になるのは襟部分側面の形状。写真では赤鉛筆で印を書いてますが、接合部も含めて3段くらい段が付いちゃってます。その割には首の後ろ側はほぼ直線的な形状。

 ちょっと思ったんですが、このワイルドタイガー、どんなにメカニカルな造型でも“中に人間が入っている”というのが重要な要素じゃないかと思います。劇中では、この襟部分なんかはかなり薄手で、虎徹の動きに合わせてフレキシブルに動くという表現がされています。

 そこでまずは襟の後ろ側にポリパテを盛り、後ろに向かってのふくらみを大きくしました。人間の首って、意外と丸いんでそれをイメージさせようという魂胆。ちなみに襟のフチのグレーの部分はイエローサブマリンの「プラストライプ0.14mm厚、1,0幅」を貼ったもの。

 それに合わせて襟のフチ幅を削り込み。ついでに襟部分をウスウス攻撃。これによって首の可動範囲が若干広くなるという、瓢箪から駒的な効果もありつつ、全体に加えられたディテールは極力埋める方針で。
 このキット、キット化にあたって各所に新たなディテールが加えられています。ただこれが、微妙に“ロボ”っぽい。あくまで個人的なイメージですが、タイガーとバーナビーのヒーロースーツは中身がメカであれ人間であれ、一通りナノメタルのスーツで包んだ“ヌメッ”とした雰囲気なんじゃないかと思っています。

 これね、別の工作で型取りをやってたんですけど、こぼれたレジンがシートの上で完全硬化する前に、試しにパーツの上に乗せてみたという写真。そう、この“ヌメッと感”がイメージ。そうなるとあんまりメカっぽいディテールがラインの流れを阻害するっていうのは避けたいところなんですよね。まあ、そんなわけで、新たに加えられたディテールで気になる所は埋める方向でいくことにしました。

 そんでもって、もうひとつの検討事項、『アンダースーツはどうするか』。キットでは完成後もヒーロースーツ部分を取り外せるようになっており、アンダースーツ姿にすることができます。が、ここはあっさりあきらめて、アンダースーツはハメ殺し。いや、最初のほうにも書いたんですけど、このキットの場合、アンダースーツはあくまでもオマケ的な要素だと思うんです。これで素顔の状態の頭一個分でも付属していれば考えちゃうところなんですが、キットに付属しているのは差し替えで再現するフェイスオープン状態のフェイス部分だけですからね。


 なので、下腕部の装甲も接着しちゃった。ついでにそれぞれの段差がなだらかになるようにヤスリがけ。思い切れば非常にシンプルな作業で大変よろしい。

 さて、お次は脚部。今回意外と手がかかったのが脚の部分でした。

 これは何も手を加えずに組上げた状態。

 脚部にも新たなディテールが加えられています。

 もう容赦なく埋めちゃう。

 ついでに前面装甲? のシルバー部分とホワイト部分の段差もパテ埋め。ここも“ツルッ”とした表現をしたいので。

 細かい所ですがこんな所にも手を加えています。赤丸で囲った部分にプラ棒を足して先っちょを尖らせました。これ、やってみたら意外と効果が大きかった。ちょっとオススメです。

 さて、そして脚部で一番の大改造となったのがフトモモ。

 ええ~、一瞬気が付かないんですが、フトモモの裏が“ほぼ平面”な表現になっています。

 横から見るとわかりやすいですね。ロボだったらこれでもいいんですが、これはあくまで『ヒーロースーツ』。“中身は人間ですよ”ってことを表現したい。

 そこでポリパテを盛り付けてまあるく成形。ついでにモモの裏のディテールも新造。この部分、本編で見ると“プロテクターを内包した薄手のスーツ部分”的な表現がしてあるので、その雰囲気を出そうかと。地味ながら意外と手間がかかる類の作業です。しかも写真にとっても伝わらない(笑)。

 モモ部分は前部のシルバー&ホワイト部分を除いて接着しています。

 スネの裏も今回のキットで追加されたディテール。ここも作中のイメージに合わせてディテールを削除して劇中のイメージで。まあ、細かいことをいうと、腕のヒジの内側とかヒザ裏のディテールとか、劇中のものとは異なるんですが、さすがにそこまでやると当分仕上がりそうもないんで、今回は割愛。ま、『ハイディテールな感じ』位に考えておきましょう。我ながら便利な脳味噌(笑)。

 さあて、おおよその工作も終わったワイルドタイガー。サフなど吹いてみましたよ。

 素組みの写真と比べると非常に面白い。各部のサイズなどは同じなのに、ディテールとカラーイメージが異なっただけで大分違うものに見える。

 こちらは後姿。これもずいぶんイメージが違う。ポイントとしては『中に人入ってそう~』って見えれば成功。フトモモの形状変更は地味ながら効果が大きかった。

 さぁて後は塗装して終わり! ってわけにもいかない。「ハンドレッドパワー」発動時の発光はどうすんだ! って話が残ってます。

 で、このキット、よくみるとあちこちに電飾サービ~ス的なディテールが設けられています。

 写真左の赤丸で囲った部分。これ接合などとは関係なく存在するパーツ。ちなみに首パーツに付いている頭を止めるボールジョイントはクリアーパーツで成形されていますが、残念ながら十分な光を頭部に供給できませんでした。いろんな方法で試してみましたが、両目、額のランプ部、後頭部のグリーン部を同時に光らせることは不可能。

 腹部も赤で囲った部分に電飾サービ~ス。大きさは3φのLEDですな。

 肩の外側のパーツにも電飾サービ~スがあるんですが、ここまで来ると配線の取り回しや電源の供給にかなりの工夫が必要ですな。ううむ、このほかにもあっちこっちに電飾サービスがありますが、ここまでやってくれるなら電源や配線のスペースが欲しかった。別に電池が収まらないわけではないし、配線スペースがないわけじゃありませんが、実に複雑な作業が必要。もう潔く『全部電飾』はあきらめて「部分電飾」に切り替えましょ。

 そうなるとグリーンのパーツの処理も考えないと、ということで、ランナーを使ってちょっと実験。上の写真、左右で若干色が違って見えます。

 はい、向かって左は裏側から直接シルバーを吹きつけたもの。

 クリアーパーツ裏に直接シルバーを吹いちゃうよりも、後ろ側にシルバーの面を用意したほうが透明感がありますね。

 透明ついでにヒザの先端のクリアーパーツについて。ここにもキットだけのオリジナルディテールが施されています。しかも、ここのディテールが意外と目立つんですね。

 そこで、裏側からヤスリで削ってディテールを除きました。ヤスリはウェーブのヤスリスティック400番から初めて、600→800→1000→フィニッシュと磨いた後。意外とちゃんと透明に戻るもんです。ポイントは番手を飛ばさず順番にかけること。初心者の方だとクリアパーツにヤスリがけは勇気がいるかなぁ、と思ってちょいと披露してみました。まあこれもちょっとした初心者サービ~ス

 てなぐあいで今回はそろそろここまで。
 次回は電飾をチョロリとやって、塗装、仕上げまでいってみようと思います。

 それじゃあ今回はグレーになっちゃってちょっと不気味な感じもするけど、

「次回もワイルドに作るぜっ!」

 ってことで、乞御期待!!

(C)SUNRISE/T&B PARTNERS, MBS


<前の記事へ ◆ 後の記事へ>
詳しくはバンダイホビーサイトへ


Leave a Reply

CAPTCHA


This blog is kept spam free by WP-SpamFree.