線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、“最近、電車で帰宅しようとすると、必ず乗り過ごしちゃうほう”線香亭無暗です。
 歳のせいかどうか、最近電車の乗り過ごしが非常に多い。この間なんかも最終で乗り過ごして、幸い隣の駅が終点だったんで、「いいや、歩いて帰ろう」なんて歩き出したはいいものの、これがやたらと遠いんですね。今年になってから東京23区内から都下に引っ越したワタシ。地方に近くなるほど一駅の間が長くなるってことをすっかり忘れてました。この間までは渋谷で最終逃がしても歩いて帰れる距離だったのに……。おかげですっかり風邪気味。よく「夏風邪はバカがひく」って言うけど今の時期だからちょっとバカってこと? それとも、冬場以外はもっとバカなの??
 なんてことは置いといて、今回はバンダイ MGF 「1/8 ワイルドタイガー」 その2回目。風邪も梅雨も吹き飛ばす勢いで張り切ってまいりましょう!

 前回いきなり形になっちゃったワイルドタイガー。今回は全体の構造を見ながら進めていきたいと思います。

 で、もひとついきなり

初心者サービ~ス

 前回予告したようにこのワイルドタイガー、「プラモデルなんて作ったことないけど虎徹ちゃんだから買ってみた」なんて人も多いと思うんで、プラモデル超初心者向けサービス。初級者以外の方も昔を振り返ってみるつもりでお付き合いください。意外な発見があるかもしれませんよ。

てなわけで、『超初心者口座その1』。まずは道具から。
プラモデルを作るには用意しておいたほうが良い道具がいくつかあります。

 まずニッパーカッターは必需品。これがないとプラモデルを作るのに大変苦労しちゃう。ニッパーはランナーからパーツを切放す道具。きれいに切放してきれいに処理すると、塗装をしなくてもそれなりに見栄えがよくなります。間違っても「手でもぎ取る」なんて乱暴なことをしちゃぁいけませんよ。模型屋さんなどに行くと結構な種類のニッパーが売られていたりするんですが、購入の目安として「定価2,000以上のもの」をオススメします。安いものだと刃付けや刃合わせの処理が甘く、切れ味もイマイチ。良いニッパーは使った時に「チンッ!」と切れて気持ちが良い上、切口もきれいです。カッターは通常のものでも、曲線切りなどに使用するデザインカッターでもかまいませんが、ポイントとして「新しい刃を使う」というのは覚えておいてください。物が切れない刃物というのは余計な力が必要になるので、総じて指なんかを切りやすい。安全に作業を進めるためにもよく切れる状態にしておくことが大切です。

 次に必要になるのはヤスリ

 写真左は昔からよく使われてきた金ヤスリ。写真右はディスポーザブルタイプのヤスリ。切り取ったパーツのゲート跡を処理するのに使います。金ヤスリをプラモデルに使う場合、切れすぎでも切れなさ過ぎでも調子が悪い。ちょうどいい具合のものを使うわけですが、こればっかりは使ってみないと判別できません。ですから超初心者向けにはディスポーザブルタイプの物がオススメ。写真はウェーブさんというメーカーの「ヤスリスティック」という商品。平たく言えば「爪ヤスリにいろんな番手の紙ヤスリがくっ付いている」ようなもの。形や大きさも何種類かあるので、いろんな場面に対応できます。まあ、今回のように「ただ組み立てる」のであれば、写真に写っている400番、600番に加えて800番があれば用は足ります。模型店や大手の量販店などで入手することができます。


 それから、今回のワイルドタイガーのスタンドを組み立てるのに必要になるのがプラスドライバー。まあ、どんなご家庭でも一本くらいはあると思うので、サイズさえ合えばどんなものでもかまいませんが、ないと慌てるという道具。


 続いてはピンセット。「ツゥイーター」なんて呼ばれることもあります。本来は細かいパーツの取り付けなどに威力を発揮する道具ですが、今回はシール類の貼り付けに使います。ちなみに写真の長いほうはもう20年以上も使っているもの。写真右のように先端を砥石で研いで薄く加工してあるので、シールの貼り付けなんかに威力を発揮します。このピンセットを使ったほうがしっかりと良い位置にシールを貼ることができます。

 それから、「これがあると便利だよ」という道具。

 写真左はウェーブさんの「パーツオープナー」。接着剤を使わないで組み立てる“スナップフィット”というタイプのプラモデルで、一度組み立ててしまったパーツをバラすのに大変便利な道具。間違えて組み立ててしまったときにも大きな威力を発揮します。写真右は「ワイヤーブラシ」。金ヤスリの掃除に使う道具です。このほかパーツに付いたヤスリの削りカスを掃除するために使い古しの歯ブラシなんかがあると完璧。

 続いて「超初心者講座その2」
 さて、道具が揃ったら組み立てに入るんですが、プラモデルの場合ほとんどの部品は「ランナー」と呼ばれる枠にくっ付いています。

 写真はワイルドタイガーじゃなくMGタイタスのランナー。だってワイルドタイガーはもう作っちゃったんだもん。パーツの切放し方の説明に使うだけなので、ちょいとご勘弁を。

 まずはニッパーを使ってゲート部分を残してパーツを切り取ります。写真の水色で囲った部分が切放した跡。いきなりパーツギリギリで切放すと余計な部分を切っちゃったり、切り口が白くなっちゃったりすることがあります。ちなみに、ニッパーの刃には表と裏があるのはごぞんじでしょうか。

 こっちが表で、

 こっちが裏。刃の表に当たるほうがきれいにな切り口になるようにできていますから、ニッパーの使い方にもちょっとした注意が必要です。


 で、パーツに残ったゲート部分を切放します。左がデザインカッター、右がニッパーで切り取った状態。まあ、どちらを使ってもあんまり差は出ません。

 残った切り後はヤスリで処理します。写真はヤスリスティック400→600→800で削ったところ。切り跡だけを削ろうとせず、パーツの形に合わせて周囲と馴染ませるようにヤスリをかけるのがポイント。

 そして、さらにきれいに処理したい方はウェーブ ヤスリスティックのフィニッシュを使うのがいいでしょう。これは丁度マニュキュア用のフィニッシュヤスリと同じようなものなので、女性の方は馴染み深いかもしれない。まあ、この辺までやれば塗装しないでもかなり美しく仕上げることができます。

 なんてことを書いてて気が付いたんですが、「パーツの切放し方」とか、キットの説明書に書いてあるじゃんか!! すっかりその気で解説してしまった。説明書恐るべし。初心者の皆さんはそのあたり説明書と合わせてお楽しみください(笑)。

 お次はいよいよ組み立てに入ります。

 基本的には説明書の手順に従ってパーツを切放し、ゲートの処理をして組み立てていくという作業。

 慣れない方は特にパーツの向きなどに注意してください。ってこれも説明書に書いてあるな。ということは「説明書をよく読んでそのとおりに組み立ててくださいね」ってことですね。たまに「パーツを全部き切り放してから組み立てる」なんて方もいるんですが、なれないうちはやめておいたほうがいいです。ほぼ確実にどれがどのパーツなのかわからなくなって投げ出すことになります。あくまで「手順に従った」ほうが確実。

 さて、こういう手順を繰り返してプラモデルは出来上がっていくわけですが、ここまで読んで「スッゲーメンドクセー!」と思っちゃった方。手を付ける前に絶望しないでくださいね(笑)。前回も書きましたがプラモデルというのは「誰が作っても同じ完成品ができる」というのが基本。それに、実際にやってみると、「お、ゲートの処理、だんだん上手くなってきたじゃん」なんて、意外と手先の作業が楽しくなってきたりして侮れませんよ。まあ、「早く完成させたい」って気持ちはわかるんですけど、「組み立ての工程を楽しむ」というのも模型の大きな楽しみのひとつ。いろんなことを考えながら、その組み立てのプロセスをどう楽しむかが「ただの完成品」か「自分の完成品」かを分ける要素になるんじゃないかと思います。ひとつあせらず、たのしみながら挑戦してみてくださいね。

 と、こんなところで初心者サービ~スは終了。各部分のパーツ構成などを見ていきましょう。

 まずは頭部。

 一部組んじゃってますが、こんな感じの構成。

 両目と額の部分はクリアーパーツになっています。説明書ではシールで対応するように指示されてますが、クリアーパーツってことは、こりゃぁ発光させろってことか? 劇中でも目の光は意識の有無を表すって描写があったんで、電飾を考えたほうが良いのかもしれない。

 で、一通り組上げた所。ざっと見て、劇中のイメージと比べて頭の蜂が開き気味のように見えます。なんでだろ? あとでもう一度映像をみてみよう。

 お次は胸部。

 両肩の内部フレームを前後で挟み込む、比較的スタンダードな構造。

 お腹のグリーンの部分は裏から一体パーツをはめ込むようにできています。組んでしまうとクリアグリーンの部分があんまり目立たないので、ここも少々細工をしてみたいところ。

 方間接のパーツ構成はけっこう複雑。初心者の方は組み付けの方向なんかに注意が必要かもしれませんね。

 ついでに書いておくと、バンダイのキットの場合、前と後を間違えないように、それぞれに接続ダボの位置が異なります。この辺りがわかっていると組み立てもスムーズに行くはず。という初心者サービス。

 お次は腕。

 一見してわかるように、ここもけっこう多目のパーツ数。特にこれまでなかった肩口の関節や下碗部の接合部などは、慣れている方でも一瞬迷うかも。

 ただ組上げた跡でも各部分にバラせるので、小分けに作業をするにはいいのかもしれません。あ、あとヒジ部分の関節は組み方向がありますからしっかりと説明書を確認して組み立てることをオススメします。

 でも、組みあがってしまえばすっきりとまとまっています。

 続いては脚部。

 基本的にはそれほど複雑な構造ではありません。ただ、ここも組みあがった跡でもバラせる構造になっています。「初心者にはブロックごとに作業を進めてもらうために、それ以上のユーザーには塗装の利便性を図る」ってことなんだと思います。たぶん。


 あとはそれぞれのパーツを組んでいけばアンダースーツ部分はでき上がり。なんでここで一気に端折ったかというと、この上にヒーロースーツ部分がかぶさるから。あんまりのんびりもしてられないという構成上の事情(笑)。

 では続いてヒーロースーツ部分。

 まずは腕部分のパーツ構成。

 下碗部は細かいクリアーパーツなども含めてコダワリの再現。クリアーグリーンの中のパーツもクリアーパーツとなっています。

 肩カバーはフレームにクリアーパーツをはめ込むようになっていますが、予想外にしっかり止まる。この辺は中々素晴らしい仕上がり。

 組み立ててみました。下碗部の3色の色分けもしっかりと再現。ただ接合部に分かれ目が入っちゃうんですよね。

 まあ、取り外しを考えるとしょうがないんですが。この合せ目をハメ殺しにして、合せ目を消すかどうか、悩みどころです。

 お次は胸部。

 胸部もパーツごとにしっかりと色分けされています。ただ一番上の白いパーツは襟から肩口にかけて合せ目が残ります。ここもなんとかしたいところ。上手くやれば後ハメ加工ができるかな?


 というところでシールを張っていない状態のワイルドタイガー。さしずめ「ホワイトタイガー」ってところでしょうか。これにシールを貼ると、前回の写真のようになるわけですね。

 と、ここで今回2回目の

初心者サービ~ス

 今度は付属シールの張りかた。

 けっこう作業量が多い手の部分で説明してみようと思います。

 といっても説明書にしたがって番号指定どうりに貼っていくだけなんですが、これにもちょっとしたコツがあります。まずは「接着面を指でベタベタさわらない」。指には必ず油分がありますから何度も触っていると接着能力が弱くなってきます。これは写真のようにピンセットを使うことで解決。

 それから、シールを貼る際には「この部分をポイントとして残りの部分を貼る」という感覚を持って貼ること。ただ漫然と貼り付けると、なんだかバラバラな位置に張っているように見えてしまうことがあります。写真のシールの場合は、拳の先っちょのディテールの下側を基点にして、そこから下に向かって貼る感じ。他にもセンター位置に貼り付ける場合などは、シールの中央部分の端をピンセットでつまんで左右の余白を見ながら貼り付けると、比較的簡単にセンター位置に貼り付けることができます。

 で、一通り張り終えたら、先の細いものでディテールに馴染ませていけば完成。道具のない方は爪楊枝の先なんかを使うといいでしょう。写真のシールは紙製なのでそれなりの厚みがあり、「まるで塗装したみたい」というわけにはいきませんが、そのままにしておくよりは実感が増します。

 こんな作業を繰り返していけば、おおよそ誰にでもこんな感じのタイガーが仕上がる。というわけです。

さて、今回はこの辺で。次回は各部の改修をしてみたいと思います。色々とアイディアはあるんですが、どこまでできるか。

てなところで今回はここまで。

「次回もワイルドに作るぜっ!」

ってことで、乞御期待!!

(C)SUNRISE/T&B PARTNERS, MBS


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