線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰です。
 怒涛の1/60ガンキャノン制作も前回で漸く決着、無事、静岡ホビーショーにも展示していただきまして、めでたしめでたし。まあ、輸送の際にアンテナが折れてんぞっ! 的なトラブルがあったらしく、一部より苦情をいただきましたが、そこはそれ。お手間をかけてスイマセンということで気持ちを切り替えて、今回からは新ネタ! この連載では珍しく最新キットを取り上げますよ。それじゃあ、張り切ってまいりましょう!!

 それでは今回からの新ネタの披露。

 はい、バンダイ 1/100 MG「RMS-108 マラサイ」。5月26日発売のバリバリの最新キット! 今回はバンダイさんのご好意によりキットをご提供いただきました。ありがとうございます。パッケージアートはもう「2機買ってくれっ!」と言わんばかりのデザイン。量産機ですからね。複数並べたくなるのが人情というもの。

 じゃあ、ここでちょこっと機体解説。
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 RMS-108 マラサイは「機動戦士Zガンダム」に初出したMSで、劇中ではティターンズが使用しました。系統としてはハイザックの後継機にあたり、旧公国軍の技術を取り入れてアナハイムエレクトロニクス(=AE)社が製造したという設定になっています。この時期のAE社はネモも作っているので、同じところで作られたMSによる戦闘が行われていたわけですね。性能的にはハイザックの問題点を克服しつつ、新技術を投入した機体ということで、なかなかマルチパーパス機的な役割で活躍しました。AE社の共通規格で製造されているため、大気圏突入用のバリュートパックや、その他の装備など、非常に効率よく活用できそうなMSです。最近では「ガンダムU.C.」に色違いのマラサイが出てきたりして、そちらのほうも盛り上がっておりますね。
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 てな具合で、MGでは初登場となるこのマラサイ。まずは各パーツのチェックから。

 まずはA、B、C枠。A枠はおなじみ多色成形の枠。シールドやクリアーパーツの他に各部動力パイプの芯部分が含まれています。触った感じではいつもの軟質素材ではなく、新しい素材で構成されているよう。B枠は腰部アーマー類やバックパック、胸まわりなどのパーツが収まります。C枠は足、腕等の複数必要なパーツ。

 続いてD、E枠。D枠はお馴染みの動力パイプ。今回はザクVre.2.0のような簡単組立ての構造にはなっていません。E枠は頭部、脚部などの外装パーツ。

 E枠で面白いのは脚部フェアリングの一部が縦方向に抜いてあること。今までではあんまりみなかったパーツ配置です。

 つづいてF、G枠。F枠は碗部や脚部の外装パーツ。G枠はライフルやバーニア類などですね。

 H,I枠はフレームパーツが中心。なんだかだいぶんパーツ数が少ない感じがします。

 J枠は複数必要なフレームパーツや靴底など。ここでふと気が付いたんですが、フレームまわりのパーツが普通のプラっぽい。これまではフレームはABS素材で用意されていたりしたんですが、どうなんだろ? ちょっと聞いてみないとわからないけど、全部プラで構成されているなら塗装が楽でありがたいですね。

 後は解説が楽しみな組立て説明書、デカール、ポリキャップなど。ポリキャップが少ない! あっちこっちがプラの組み付けのみで構成されてるってことですね。

 デカールは転写式のものとクリアーシートのもが付属。こうして見るとティターンズのマークってカッコイイな。
 ひととおりパーツのチェックをしてみたところでは、いろんなところに新機軸を投入してるんじゃないかな? という印象。基本的には名作キット「MGザク Ver.2.0」を感じさせるパーツ構成なんですが、それを踏まえて進化してる感じ。こりゃあ面白そうだ!!

 各パーツの紹介も終わった所で、さっそく組立てに入ります。今回は説明書どおりの手順で組み立ててみようかな。ということで、まずは胸部。

 これが胸部のパーツ構成。上にあるのはMGザク Ver.2.0の胸部パーツです。似たように見えてはるかにシンプルな構成となっています。個人的にはコクピット下の内燃機関がないのはチト寂しい感じがしますが、組みあがったら見えない場所にあるんで問題なし。非常に組みやすい構成です。

 パーツを組んでみたところ。マラサイの上半身ってザクとほとんど変わらない大きさなんだなぁ。可動範囲はザクとほぼ同じくらい。胸部前面の凸ディテールは、抜きの関係で若干シャープさに欠ける印象。削って新造するか、スジボリして立体感を演出するかが悩みどころです。

 さて、続いては頭部。

 いきなり組みあがってます。形状はもう文句なし。”マラサイってこういう頭だよね”という説得力があります。

 頭部の新しい仕掛けはモノアイの構成。別売りの「ガンプラ LEDユニット 2個セット」を購入して組み込めば、簡単にモノアイを発光させることができるという仕掛けです。

 手元にLEDユニットがないのでひっくり返して撮影してみました。普通の照明でも、しっかりモノアイ部分が光ってますね。マラサイのモノアイは奥まった所にあるので、発光効果は大きいかも。「モノアイは発光なんかしないんだい!」って人は、ちょっと工夫が必要になる所かもしれません。

 で、線香亭イチオシなのが頭部の構造。まずヘルメットを外すとモノアイ可動のためのパーツがでてきます。

 さらにフェアリング部を外すと中身がザク! デザイン的にも構造的にも「マラサイの頭ってきっとこうなってるんだよね」という説得力にあふれています。こういうの見るとうれしくなっちゃうんだよなぁ。

 さて、ここでちょっとしたお役立ち情報。
 頭部や胴体にある動力パイプの処理について。

 動力パイプの部分って、皆さんけっこう面倒くさがるんですね。もちろんワタシだって面倒くさい。これをみんな一瞬できれいに仕上げる方法!!! なんてのは、残念ながらありません。ただ少しでも楽をする方法っていうのはあります。そういう方法をチョコッと紹介しましょう。

 まず用意するのはリューター。またリューターかよって話なんですが、なんせワタクシリューター魔人なもんでご勘弁を。で、まずはリューターになにがしかの棒を取り付けます。写真では爪楊枝の先を取り付けてますが、これは加工する動力パイプの内径にあわせて色々と工夫します。内径が大きい時は細めのリュータービットが使えるときもあるし、物によってはプラ棒や真鍮線が便利なときもある。そのあたりは工夫して、「上手いこと動力パイプが固定できる太さ」のものを取り付けてください。

 そうしたら棒の部分に動力パイプをしっかり取り付けて、ニッパーやデザインナイフなどでゲートを切り取ります。こういう小さいパーツの加工がしにくいのは固定がしづらいから。まずはしっかり固定して基本的な作業をしてしまいます。

 続いてゲート跡の処理。ここではまだリューターを回転させずにヤスリなどで処理します。普通のパーツ処理と同じですね。

 ゲート跡の処理が終わったらリューターを低速回転させて、スポンジヤスリで表面を整えます。ここで重要なのは必ず低速で回転させること。高速回転で加工しようとすると摩擦熱でパーツを溶かしてしまうことがあります。

 仕上がりはこんな按配。まあ数十回作業しなけりゃならないのは同じですが、全て手動でやるよりは楽です。あ、もうひとつのコツを書いておくと、この手の作業はまとめて全部やってしまったほうが作業がはかどります。ワタシは全部の動力パイプパーツを一度に処理してしまい、小さいタッパーに部品番号ごとにしまっておきます。何回もやってるとだんだん上手くなってくるしね。こういう手順がオススメ。

 さて、じゃあマラサイの産み立て作業に戻りましょう。
 お次は腕。

 こんなパーツ構成になってます。ここでもザクVer.2.0と比較。やはり基本的な構造はザクを踏襲しているものの、マラサイの各部の構成はいたってシンプル。肩部分のパーツ割りも”割り切った”構造になっています。

 組み立ててみたところ。「構造的に見せ場を作るより組みあがった後の印象やプレイバリューを重視した」という印象。どちらも全く遜色ありません。

 ヒジの可動範囲は若干ザクのほうが大きいんですが、問題になるほどではありません。上手いなぁバンダイさん。
 お次は碗部につく装備品。

 まずはシールド。この可動式のシールドはマラサイのアイデンティティーのひとつ。十分な厚みもあり、いかにも「シールド」って感じがよく再現されてます。

 とうぜんながら可動式。キットのインストにこんなふうにシールドをたたんだ状態の上半身の写真が載ってるんですが、それが妙にカッコイイ!! そんな所を拾うのは私だけ? じゃないことを祈ります(笑)。

 シールド裏にはビームサーベルを装備可能。これも設定どおりですね。ビームサーベルの形状がどことなくゲルググっぽいのが素敵。

 反対側のスパイクアーマー。構造的にはザクVer.2.0と同じで、内部フレームも再現されていますが。ザクが「スパイクアーマーを使ってフレームにアーマーを止める」構造だったのに対して、マラサイは「内部フレームをカチッとはめ込む」方式をとっています。

 そして両腕に装着。ここがザクVer.2.0と大きく違う所。外部装置接続用のフレームはなく、シンプルに取り付けるようになっています。

 続いては手首。ここは今回のマラサイで大きく変わった部分。

 「全指可動のマルチな手首」ではなく、用途に合わせた手首が付属します。

 まずは”標準”的な手首。綾指部分はボールジョイントで稼動しますが、それ以外の指は一体で成形され、その部分のみ「握り拳」「銃を持つ手」「サーベルを持つ手」の3種が付属します。用途に合わせて組み替えて使用するわけですね。

 それぞれを組み替えてみたところ。この方式だと「持っていた銃がポロリ」というのが少なくなりそう。形状としても充実しています。

 「じゃあ平手はどうなのよ」というと、これはまた別に付属。各指の付け根と、拇指以外の第一関節のみが稼動します。

 こんな感じに可動。さすがに握り拳はできませんが、平手で再現したい表情は大凡カバーできるのではないかと思います。なるほど、これでよかったんだね、的な。

 さて、こんな按配で上半身は組み上がりました。

 なかなか男前なマラサイ。じゃ、今週はこの辺で、っていうと『なんだよ全身組みあがり写真はないのかよっ!』っていわれそうなので、チラリと。

 はい、こんな感じ。ホントはもう全部組みあがってるんですけどね。今回の作例はゆるゆる行きます。あんまり自分を追い詰めると決してよくないことが起こるので(笑)。

 それでは今回はこの辺で。次回は下半身にかかります、ってシモネタじゃないからねっ!!
 てなところで、次回も乞御期待!!

(C)創通・サンライズ


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