線香亭無暗のやたら模型制作室
 はい皆様、1週間のご無沙汰です。
 ワタクシ線香亭、4月15日の日曜日に、半年に一度恒例の「上井草模型倶楽部」の展示会に参加させていただきました。毎度のことながらいろいろな方の作品を拝見して、すっかり充実の一日を過ごさせていただきました。やっぱりみんなして模型を見せあうというのは楽しいもんです。実は今回制作中の1/60ガンキャノンも展示させていただいて、まあ、それなりに話のネタにはなったので良いんですが、ただ一言いわせていただきたい。みんな、1/60ガンキャノンを見てワタシのことを『おかしい』というのはやめたまえ! 1日に4人も5人もから言われると、ホントにおかしいような気がしてくるじゃないか(笑)。おかしいのは自分でもわかってるんだから。「そんなにみんなしてオカシイって言うな! 誰か一人位スゴイッて言えんのかっ!!」っていったら「モデラーにとって“オカシイ”は最高のほめ言葉ですよ」だって。もうワケがわからない(笑)。
 というようなコミュニケーションのきっかけにもなった1/60ガンキャノン。今回はその4回目。早速、張り切って参りましょう。

 さて、前回までの様子はこちら。

 なんとなくガンキャノンっぽくなってきたような気がする……ってところで終わってました。で、この状態で眺めてたら、どうも手が長いような気がする。

 そこでせっかく出来上がった碗部の外装を壊さないで済むように腕のフレームを短縮。ハイパーカットソーを使って手首の接続部を切り取り、ヤスリで削って最接着。こういう無理矢理なセミスクラッチの場合、こんなふうに小まめに修正を繰り返すことが大事です。「まあ、いいかっ」なんて作業を進めていると後で後悔したりするので、あえて行ったり来たりします。あ、でも他の作業も進んでますからね。
 例えばスネ部分。前回はとりあえず外装ができました、って状態でした。

 はい、上の写真が前回までのもの。そこに若干手を加えて……

 こんな形にしてあります。ここにはガンキャノンの丸いヒザが付くんですね。

 そのヒザパーツの作り方。まずは前回、肩関節の球の外装を作った時と同じように油粘土で形を補正します。ポリパテで成形した部分には離型のためのメンタムを忘れずに。そこにポリパテを盛りつけ、完全硬化前に取り外して成形。で、出来上がったのが次の写真。ポリパテを使ったこの手の作業については前回解説したので割愛。詳しくは前回記事をご覧ください。

 この作業のちょっとした工夫がスネパーツの接続部に空けた穴と、ヒザパーツに仕込んだポリランナー。市販のポリキャップの2.5mmのランナーを接続に使ってみました。プラ棒なんかで作るよりも組みつけがしっかりできます。まあ、ガレージキットなんかではよく使う手法なんですが。

 こんな分割で組めるようにすると、各パーツを組上げることでそれぞれが固定できるようになります。ちょっとした知恵ですな。で、組んでみるとこんな感じ。

 で、ついでに作ったのが足首の丸いディテール。もうガンキャノンは丸ばっかり。モデラー泣かせ、というよりもスクラッチ泣かせ。

 プラバンの積層とポリパテで成形しました。で、ここでふと考えた。
「これ、あと3個作るのか??」
 むーん、それはチト面倒だ。主要改造箇所が少ないんならまだしも、セミスクラッチでやると根性が品切れになりそうだ。それに今出来上っているのは片方の手足。これももう1回同じ作業をするのか???

 うん、こりゃぁ複製だね。

 実を言うと複製作業ってあんまり得意ではないので、全部ポリパテで行っちゃおうかな、なんて考えてたんですが、事ここに至ると余りにも非現実的だというのに気が付きました。あはは。気づくのが遅いちゅうねん!
そこで、これまで作ったパーツを見直して、左右共用で複製ができるようにちょっとばかり加工します。

 腕は問題なく左右で共用できそう。問題なのはフトモモです。今回の記事の一番最初の写真を見ていただけるとわかっていただけるかと思うんですが、PGガンダムのフトモモパーツの外側は股関節をカバーするようなデザインになっています。この作例ではそのパーツを元にしてパーツを作っているので、同じような構成。でもそれじゃぁ左右共用パーツにできない。ということで改造だ!

 ますは潔く股関節の接続部から上を切断。ついでに、ヒザと同様に、前部からパーツを止められるようなパーツを新造しました。

 そして切断した部分を芯にしてフトモモ上部にくっつけるパーツを作ります。

 ちょっと上から見たところ。で、このパーツをひっくり返して反対側に乗せる。

 すると反対側用のフトモモにはや変わり! これなら複製でいけそうでしょ。意外と頭いいぞオレ!

 弄くりついでにヒザパーツもひとまわり小型化しました。なんかちょっと大きいような気がしたんで。
 で、もうひとつ作業を進めたのが、各装甲部の“ミゾ”。ガンキャノンは装甲の合わせ目に太目のミゾがあるのが特徴。こういう溝の彫り方なんですが、ワタシの場合、大抵リューターを使って彫ってしまいます。具体的な手順はこんな感じ。

まず彫りたい幅を残して、パーツに固めのテープを貼ります。

 そうしたらこんな形のビットを駆使してリューターを使って溝を彫るわけですな。使っているリューターはウェーブのハンディルーターMk.1。このリューター、軽量で手元で回転が制御できるため大変使いやすい。それほどハイパワーではありませんが、レジンやプラ相手なら必要十分です。実はワタシが今使っているのは2代目。他にも3本ばかりリューターを持ってるんですが、これが一番使いやすい。線香亭オススメです。
 で、こういったミゾ彫り作業、こんなふうに彫っている人は少数派らしい。知り合いのプロモデラーにやって見せたら「オカシイ」っていわれたことがあります。またかよ(笑)。普通はカッターと平刀を使うらしい。この方が早いんだけどなぁ。もしかしたらワタシだけ? な感じですので、皆さんは一番やりやすい手法でやってくださいね。前回記事のパテの選択と同じで、それぞれが得意な手法を選択するというのがポイントだと思います。

で、溝を彫ったのが上の写真。なんとなく出来たっぽい。

 ちなみにヒジの丸い装甲も、ヒザと同じような手法で作りました。実は下碗部の装甲は元キットの接続部を活かしてあるため、中の構造が左右共通ではありません。ただ現状のパーツでは前後同じ形にしてあるのと、ヒジパーツは下碗部の前後どちらにでも付くようにしてあるので、ここも複製できるようになってます。
 先ほど書いたように、今回左右の手足パーツは複製することにしたのでひとまずこの辺で作業終了。あとは全体の様子を見ながらディテールなんかを入れて複製したいと思います。

 さぁて、続いての作業は頭部。前回までの作業ではこんなふうになっていました。

 全体の形を“ダム”から“キャノン”っぽく成形したところ。ここにキャノンに必要なディテールをつけていきましょう。

 ちなみにMGガンキャノンはこんなふうになっています。まだ付いてないのはヒサシと耳と後頭部のアンテナまわり。最初は耳からいきましょうか。
 ガンキャノンの耳は円形。また丸だよ! なんか使えそうなパーツがないかなぁ、と思って目に付いたのが肩関節の球を作ろうと思って実験した残りのポリパテ球。なんとなく表面のRも使えそうだったのでサークルカッターで丸い印を付けてみました。

 あれ、なんか見たことあるなぁ。

 あ、これだった。なんて馬鹿なことをやっていないで、リューターで切り抜き。ヤスリスティックで成形した後、頭のパーツにアタリを取ってリューターで掘り込みを作り、はめてみたのが次の写真。

 我ながらリューター依存度の高い模型制作だなぁ。ホントにリューターがないと作業がはかどらない。なんか偏った作業をしてるような気がするけど、結果が同じなら気にしない(笑)。

 横から見た図。円形の掘り込みが一部失敗気味。これがリューター作業のデメリットで、思わずガリっとやっちゃうこともあります。まあ、この辺は後で修正するんで良いんですけどね。

 で、意外と気が付かない“ガンキャノン顔”のアイデンティティーがヒサシ部分。これがあると無いとではガンキャノン度にグッと差が出ます。

 ちなみに後の塗り分けを考えてヒサシ部分は取り外しができるようにしてあります。ここもプラバンとポリパテベースで作ってありますが、もしかしたらエポパテのほうがよかったかも。極薄のパーツが割れやすいというのがポリパテのデメリットのひとつ。取扱いに非常に気を使うパーツになっちゃった。

 取り付けてみたら、ほぉらキャノン顔。顔部分は構造を検討中なのでまた後で、ですが、大分ガンキャノンっぽくなってきました。
 さて、ヘルメット部分で残るのは後頭部のアンテナまわり。ポリパテで造型するのもいいんですが、もっと簡単にできる方法はないもんか? とストックパーツを漁っていたら見つけちゃった。

 ウェーブ「G・タンク ロングM」。これ、使えんじゃない? と思って早速、加工開始。

 まずはお尻の丸いパーツだけに接着剤を付けて接着。胴体のタンク部分に付かないように注意します。

 そうしたら必要な長さに切断。丸いパーツの付いた部分だけを使います。

 タンク部の隙間にハイパーカットソーを入れて切断。これできれいに真っ二つになりました。

 そうしたら切断面にプラバンをくっつけて頭のアールに合わせて成形。瞬着で後頭部に貼り付けます。

 後は隙間の部分にポリパテを詰めて成形。アンテナ部分の基部には5mmプラパイプを仕込んでおき、アンテナを差し込みます。するとあら不思議。ガンキャノンのヘルメットができました。

 ちなみにアンテナ回りに使ったのは5mmプラパイプ、3mmプラ棒、外径6mm内径5mmのアルミパイプ。アルミパイプはストックしてあったものですが、大き目のホームセンターなどで購入することができます。

 続いて、地道に加工が進んでいるのが胴体。

 丸い(また丸いんだよ!)エリ部分などプラバンで加工しています。ちなみに今のところ胸部の装甲が“余ったポリパテの受け皿”になってまして、

 こんなふうになったり、

 こんなふうになったりしております。

 そいでもって、只今作業中、というか検討中なのがこちら。

 スネ部分の外側のでっぱり。これ、複製で再現するにはちょいと工夫が必要な箇所。アイディアはバッチリあるので、後は作業を進めるだけ。

 それから、腰周り。モビルスーツの場合、プロポーションを決定するのに、この腰アーマーの位置が非常に重要だったりするので、接続方法も含めて、慎重に検討中。

 なんて具合に作業は進んでるんですが、一向に出来上がる気配を見せない1/60ガンキャノン。本当に出来上がるのか否か。って、自分で言ってる場合じゃない。まあ、着実に進んではいるんで、もう少しお付き合いくださいね。じゃあ、今回の成果。

 てなワケで今回はここまで。次週はどうなることやら。
 それでは次回も乞御期待!!

(C)創通・サンライズ


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One Response to “1/60 ガンキャノンを作る その4”

  • そうへい:

     果てしなく凄い!
    ただただ感動しました。

     素組・線消し・彩色のみで
    ずっと来ていたので尊敬します。
     
     こんな事は言われ慣れていると思いますが、
    このページに 感謝 です。
     
     続きを楽しみにして、では

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