線香亭無暗のやたら模型制作室
はい皆様、今回は無事1週間のご無沙汰で更新。
ここの所、作例以外で作らなくちゃならない模型がいくつかありまして、その制作に追われている線香亭です。ずいぶん前からわかっているんでちゃんと準備しておけばいいんですけど、何かと慌しくて、いっつも日程直前に慌てて作業することになります。加えて今回の作例で久しぶりにジオラマチックなものをやったら、これが面白くて止まらない。結構な勢いで制作するものを増やし続けておりました。皆さんも模型作りは計画的に。
てなわけで今回はタスカモデリズモ 1/24 ドイツ軍用オートバイ「ツュンダップ KS750 サイドカー」完成編。ひとつ張り切ってまいりましょう。

前回、100均で買ったフォトフレームを使ったベースを紹介したところ、『もっと詳しく作り方を説明して欲しい』というメールを頂きましたので、リクエストにお答えします。
てなわけで、まずはベースの材料から。

はい、両方とも100均で買った紙粘土とフォトフレーム。両方で税込み210円。フォトフレームは最初からいい塩梅の色に着色されています。まずはフォトフレームを分解します

フレームとガラス板、裏板で構成されています。裏板はアルミ製の金具を曲げて固定するようになっていたので、ペンチで丸ごと取り外し、裏板をフレーム上面の内径にあわせて切断しました。幸い裏板は紙製のプレスボード(圧縮した厚紙)でできていたので、L型のカッターで切り離すことができました。

で、加工した裏板をはめ込んだ状態。丁度いい場所まで持ってきたら、裏面から木工用ボンドで接着しておきます。

ボードの接着剤が乾いたら、今度は紙粘土を敷き詰めます。あ、この時までには大体のレイアウトと、ビネット上の演出を考えておいて下さいね。凸凹や大きく削り取る所などがあると後から加工するのが面倒です。今回はほぼフラットな地面を作ろうと思いますので簡単です。この後、紙粘土が生乾きのうちに岩などのレイアウトをするためのザグリを入れ、多少の凸凹などを付けておきます。

ベースが乾いたらフレーム部分をマスキングして岩を接着、地面を水彩で塗って乾燥を待ち、水で薄めた木工用ボンドを塗ってマシーナリーパウダーをくっ付けていきます。ターフや小石などはアクアリンカーやパワーエースの速乾アクリア等をつかってこまめに接着していったほうが表情が出しやすいと思います。

で、完成、と。マスキングを剥がしてから若干フレーム部分にはみ出すようにマシーナリーパウダーなどを追加しました。今回は正方形のベースなので、こうしておくと感覚的に方向が演出できるのと、まるっきりスクエアにレイアウトするよりも柔らかい広がり感が出るんですね。ちなみに長い草は100均の刷毛をアクリル絵具で染めて使ったもの。刷毛、ゴメン。てな感じですが、使っていないヤツなんで廃品利用ということで。これで大体の手順はお分かりいただけましたか? ご覧の皆さんもリクエストがあったらどしどしお寄せくださいね。


はい、続いてツュンダップ本体の加工。 
ひねくれ者のワタシらしく大戦中の車輌を使った現代のビネットを作ろうとしているので、バイク本体にも加工が必要になります。まあ、若干のパーツを追加しなきゃなんないくらいなんですけど。

これが追加部品。現代のナンバープレート、バックミラー、ウインカー。これが無いと公道は走れませんからね。それに追加して側車の上面に取り付けるキャリアを自作してみました。ナンバープレートはプラバンを切り抜いて角丸に加工したものにアルファベットなどを手書き。バックミラーはプラバン加工のミラー部分に真鍮線のアームを取り付けたもの。ウインカーはクリアーのランナーを削り出して加工したものです。

キャリアはここに設置。何でこんなものを取付けたかは後で説明しますね。ちなみに、キャリアは伸ばしランナーをひねくり回して作ったもの。コスト0円です。

で、追加パーツをくっつけたハンドルまわり。ウインカーはハンドルに巻金具をつけて取り付けてある状態。バックミラーは専用の取付金具で止めてある様子にしてみました。

車体後部はこんなふう。ウインカーは実車でもこのあたりに付けるんじゃないかと考えて、フェンダーの止具に取付けました。あ、忘れてましたけど、キットではしっかり再現されると思うんですが、今回使用したのはテストショットのため、メーター部分の彫刻がありませんでした。そこでPCで作ったデータをプリントして貼り付け。その上からキット付属のメーターガラスをはめ込みました。
さて、これで本体の加工は完成。

うん。中々いい雰囲気。やっぱりキットが良いので密度感が非常に高い感じがする。タンデムシートはあえて取付けず、小物入れも一部違う遣い方をするため取付けていない部分があります。どんなビネットに仕上がるか楽しみ。


さて、ここから先は小物の制作。
といっても原稿どうりきちんと順番に作業しているわけじゃなく、本体の工作なんかをしながらビネットのイメージを固めてるうちに色んなことを思いついて、合間合間に作業したりなんかしてるので、いっぺんに作るわけじゃありませんが。

まずはこれ。バイク乗りの必需品、ヘルメット。もちろん半帽はじいさん用でジェットは孫用。両方ともエポパテの塊から削り出したものです。というといかにもちゃんと作業してるふうに聞こえますが、実はフィギュアを作った時に余ったエポパテを丸めておいたものが丁度良い大きさだったんで、リューターで削り出したといったほうがいい。形状を整えながら帽体の形になったら新しくエポパテをひねって、庇やゴーグルなどを追加します。アゴ紐や耳当ては、靴屋の前で特売していた本物の皮を薄くそいで加工したもの。Dリングなどは真鍮線で自作しました。ジェットの方の塗装は、ガイアカラーのガラスシルバーをベースにクリアーブルーを重ねたもの。半帽はお得意のインテリアカラーを塗った上にクリアーを重ねたものです。


こんなものも作ります。カブトムシの幼虫じゃありませんよ。ツーリングに使用するバッグ。素材はベースに使用した紙粘土の余り。バイクや側車に搭載するように形を整えます。ベルト部分はマスキングテープに塗装したもの。ツーリング用の防水素材を意識して若干ヌメッとした質感で仕上げます。


続いてこんなもの。緊急停止版ですね。ドイツでも使用されていると聞いたことがあるので、時代設定が現代だという演出で登場させることにしました。本体は1mmプラバンで作りました。
 
ポイントは反射板の塗装。ますは0.3mmプラバンで反射板を切出し、両面テープで当木に貼りつけ。その上から台所用の水切りネットを切出したものを貼り付け、ガイアカラーのスターブライトシルバーメタリックマスターを使って塗装します。乾燥後にネットを剥がすと、格子模様ができあがります。もっと細かい目にしたい場合はストッキングなどを伸ばして使うといいでしょう。

で、その上からクリアーレッドプレミアムレッド混ぜたものを塗装。後は本体にくっつければ緊急停止版のできあがり。

さて、お次はもう2人の登場人物、ならぬ2匹の登場動物。

子猫の兄弟です。素材はエポパテ。場面設定として「それほど人気がない場所ではなく、すぐ近くに民家などがある場所」を演出するために登場させます。それに、画に動物がいると和むしね。

塗装はこんな感じ。もう最近目がかすんで小さいものが塗れない。兄弟でも色違いっていうのが良い所。それでも白毛部分はおそろいだったりします。


さて、小物はこれくらいにして、バイク本体のウェザリングにかかります。

ごく薄く溶いたタミヤエナメルのデザートイエローを、エアブラシで下面を中心に吹きつけます。それが乾いたらタミヤウェザリングマスターAセットのサンドやライトサンドで粒状感を加えていきます。所々泥が溜まりやすそうな所はエナメル溶剤で湿らせた筆でウエザリングマスターの粉を直接取り、塗りつけたりしています。

想定としてはツーリング3日目といった感じ。田舎道ばっかり走ってきたのでちょっと汚れ気味です。側車につけたキャリアの上面は汚れていません。ここには走行時に荷物が載っているためです。その荷物とはこれだ!

はいこれ。キット付属のジェリカン。水用と燃料用の2種が付属します。ジェリカンのみのセットも発売されているので、1/24 AFVにオススメです。非常に出来が良いのでぜひ使ってみたいということで、今回使用するのは写真左の燃料用のもの。実際には大戦のごく初期を覗いて、左側のようにジャーマンイエローで塗ってあったらしいんですが、今回はバイクレストア時に塗りなおされているという設定でジャーマングレーの塗装にしてみました。大戦当時に実際に使用されたKS750でも様々な場所にジェリカンを取り付けて使用されていました。代表的なのは側車のステップ部分に追加金具をつけて設置したタイプ。ただそれだと普段の乗降りが不便そうなので、側車の上面にキャリアを追加したという設定です。

汚しはこんな感じに。下面はキャリアの形に合わせて、上面は固定用のストラップに合わせた形にマスキングしてから軽くデザートイエローを吹きつけています。

こんな感じに搭載するわけですね。

という事は、当然ジェリカンを止めるストラップが必要。ということで実際のゴムを使用してストラップを自作。止め具部分は洋白版を加工して作りました。



さて、ウェザリングが済んだバイクに小物を搭載しましたよ。荷物止めのゴムひもはリード線と0.2mm真鍮線で造ったもの。

0.2mm真鍮線で造った止具部分は黒で塗装。実際に車体に引っかかるように配置します。意外と芸が細かいでしょ。

さあできた。元キットが良いんで、これだけでも充実感は十分なんですけどね。


そして今回制作したもの大集合。これがどんなふうにビネットになるのかはギャラリーでお楽しみ下さい。

さてさて、今回のタスカモデリズモの1/24 ドイツ軍用オートバイ「ツュンダップ KS750 サイドカー」。個々のパーツの形状や構成等に並々ならぬこだわりが感じられる好キットでした。スポークの細さなんかはインジェクションの限界を追求してるんじゃないかというくらいの細さ。そのまま組んでも十分な密度と充実感を味あわせてくれるはずです。今回は待ちきれずに自作しちゃいましたが、できれば1/24のフィギュアが一日も早く欲しいところ。こういった小型車輌はフィギュアが似合いますからね。ぜひとも発売に期待しましょう。

さて、今回はそろそろこの辺で。次回は何を作ろうかなっ!
てことで、お後がよろしいようで。

詳しくはタスカモデリズモHP
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