線香亭無暗のやたら模型制作室
はい皆様、ようやく過ごしやすくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、先日のMPJ技の泉「モデラーのための色彩学 特別編」掲載以来、実に様々な反応が寄せられております。皆さん模型の塗装については色々と考える所が多いようで、大変嬉しい限り。ただ困るのは、まともに記事を読まないで寄せられたご意見で、これはもう何ともお答えの仕様がない。中には「」1/600イデオンをピンクに塗るのが正解なら1/700の戦艦の艦底色もピンクに塗るのか?」と質問してきた方がいらっしゃいまして、そういう輩は模型とか塗装とかいう前に、文章の読解と社会とのかかわり方を練習したほうがいい。これが勝手にどこかでつぶやいたりしてるだけなら結構なんですが、質問としてお寄せいただくならば、自分の言っていることに整合があるかどうか位は精査してから送りましょうね。自分と異なる発想や手法をいくら否定しても、自分の作るものが正当化されるわけじゃありませんからね。まあ、『そういう稚拙な意見に付き合うことはないじゃぁないか』というご意見も沢山寄せられているんで、このあたりでやめときますが、正解がどこにあるのかを自分で見つけるのが、模型の大きな楽しみの一つですから、そのあたりどうぞ誤解のないように。

ということで正解を探す旅は続く。メビウスモデル 「1/144 スペースクリッパー 」2回目。張り切ってまいりましょう。


さて、前回はほんのさわり。キットの仮組みやエッチングパーツの紹介なんかで終わってました。今回はいよいよ本格的に制作に取り掛かります。
で、制作手順を検討した所、やっぱり胴体内部に納まるエッチングパーツや電飾等の制作を先にしなくちゃならない。ということで早速製作開始。

まずはパラグラフィックス製のエッチングパーツのうち、一番面倒そうなシートの組み立てから。なんせこれが小さい。どれくらい小さいかをわかっていただこうと一円玉を置いたりしてみたんですが、これじゃあ、あんまりわからない。

ということでアップで。このちっちゃい椅子を40個ばかり組み立てます。いやぁ、これが中々面倒くさい(笑)。この大きさですから、老眼オヤジのワタシにとっては最早修行行為といっても過言ではない。

でもやらなくっちゃ終わらないのでせっせと組み立てます。幸いパラグラフィックスのエッチングパーツは大変精度がよろしいので、彫金用の先細ラジオペンチを使って、写真のような手順で組み立てていきます。写真左はパーツを切出した状態。右側のような手順に従って組み立てます。しつこいようですが40個ばかり。


で、椅子の写真ばっかり並べても仕方がないので、残りは割愛。その他のパーツも組み立てます。これはコクピット部分。サイド面のスリットに合わせて下面を曲げ、半田で止めた状態。真鍮や洋白のエッチングパーツを接着するには半田が一番。短時間で接着でき、強度も十分です。あ、この時に上面はまだ止めないでくださいね。中に椅子やらなんやら入れるのに一苦労してしまいますからね。中も塗装しにくくなっちゃいます。エッチングなどのアフターパーツを利用する時は、そういう手順をよく考えておくのが大事です。


お次は客席部分の折り曲げ。これも折り曲げる手順が重要になります。

これは反対側。よく見るとわかっていただけると思うんですが、センターの折り曲げ位置が違う。サイド部分を見るとわかりますが、このパーツは2段の折り曲げで段を作らなくちゃいけません。

こういう構造のエッチングパーツは何も考えないで曲げようとすると、力学的に外側の折り目から曲がってしまいます。で、その後に内側の折り目を曲げようとすると大いに苦労することになります。なのでこういう時は必ず内側の折り目から曲げるのがオトナの手順。折り曲げには市販のツールなどを使ってもいいんですが、ちょっと厚めの金尺と、金属でできた棒なんかがあれば難なく折り曲げることができます。

内側の折り曲げが済んだら、ひっくり返して外側の折り曲げ。何度もいいますが、この手順が逆だと失敗の元になりますから気をつけてくださいね。で、片方が澄んだら、もう片方も同じように折り曲げ。

両側の折り曲げが終わったらサイド部分も折り曲げて組み立て。こういった手順なんかは説明書に書いてないんで、経験的に習得するしかありません。

こういったパーツの接着も半田で行います。ほんの少し止めておけば強度は十分ですから“チョロッと”という感じで大丈夫です。後は客席部分の床なんかを曲げておけば、エッチングの基本的な準備は終了。


さて、基本作業が終了したエッチングパーツ。胴体に組み込む前に塗装を終えておかなけりゃなりません。相手は金属ですから、ガイアノーツのガイアマルチプライマーを吹いておきます。

で、まず塗るのはこんな色。ガイアカラーのニュートラルグレーⅠの中間くらいの色にフラットベースを混ぜたもの。胴体の中に納まっちゃってあんまりよく見えなくなるんで、それほど凝った塗装をしなくてもいいかとは思うんですが、ちょっとでも陰影を見せたいなぁ、ということで、まずこの色でエッチングパーツを塗装します。

はい、1色目の塗装終わり。

アップで見るとこんな感じ。こうして見ると結構なグレーですな。まあこの後にもうひと工程、塗装作業をしますので今の所はあんまり気にしない。

で、塗装が乾いたら内部パーツの組み込み。といってもそのほとんどは椅子。ピンセットでひとつひとつ接着していきます。ここでは半田は使わず、アクアリンカーを使って接着。それほど力がかかるところでもないので大丈夫だろうと思います。半田を使うと後から微妙にゆがんでしまった所なんかの修正ができなくなっちゃうんで。どうせならピシッとラインを揃えておきたいところですからね。

はいできた。できたったってこの大きさですからね。達成感の割には大きさが小さいという(泣)。それでも出来上がったときに効果を発揮する、と信じよう。

こんな作業の合間にエッチングパーツ付属のフィギュア? も塗装しておきましょう。フィギュアっていってもエッチングなので書割みたいな状態。まあ、スケールが小さいのと胴体の窓から見えるだけですから、これでも十分です。写真はコクピットに入れる分。シートに座るパイロットは足先を切り取っておかないとお尻かヒザがシートから浮いてしまいます。このほか、客席部分に座るヘイウッド・フロイド博士や客室乗務員のフィギュアも付属しますから、それも塗装準備。プライマーを筆塗りしておきます。

そうこうしている間に椅子の接着剤も乾いたので、2色目としてインテリアカラーを塗装。ガッツリ塗りつぶすというよりも全体にホワッと乗せていく感じで吹きつけます。そうすると塗料の入り込まなかった部分に1色目のグレーが残って、なんとなく陰影が付きます。ううむ、写真だとわかりにくいかも……。

2色目も乾燥したら、いよいよエッチングパーツの組み立て。中々いい感じ。フィギュアはブラックではなくミッドナイトブルーにフラットベースを混ぜたものを筆塗りで。ブラックでもかまわないんですが、ちょっと色味があると“生きてる”感じが出るんです。

客席部分にもフロイド博士と客室乗務員を接着。この客室乗務員のフィギュア、ポーズから推察すると劇中に出てくる『無重力で空中を舞うボールペンを拾う』という有名シーンを再現しているものと思われます。中々凝ってますなぁ。

で、ここまでできたら胴体内部に組み込むエッチングパーツの作業は終了。結構なカロリーでしたが、今回はキット本体が淡白なので、総エネルギー量としてはいつもと同じくらい。


お次は胴体内部の加工として電飾をしようと思ってますんで、その下準備。胴体パーツ内側をシルバーで塗った上からフラットブラックで塗り重ね、光が漏れないようにしておきます。これをやらないとどうなるかは前回の記事をご参照あれ。ちょっと面白いんで。

塗りあがったらテストとして電飾を入れて、光が漏れているところはないかをチェック。大体大丈夫そうです。

じゃあ、後はエッチングパーツの仮組み――と思ったら、コクピットが収まらない!! エッチングパーツの説明書を読んだら「パーツに当たる所は削ってね」的な事が書かれてました。英語で。仕方がないのでモーターツールでガリガリやって、もう一度中身の塗装をします。もう、ちゃんと説明書読まないから……。

胴体内部の再塗装が乾燥するまでの間にやったのが電飾の配線。

こんな風に配線してみました。

元々はこんな風に長~い状態。このパラグラフィックス製のLEDは3個単位なら切り離して使用できるのがポイントです。機内の電飾なんかには要所要所に効率よく配置できるわけですね。特に今回のようなエッチングパーツを使用する場合は、天井の穴から客室部分を照らすようになるので、こんな使い方ができるのは大変便利。

右のブロックはコクピット用。真ん中の3本は客室用です。

電池ボックスは9V用のものをプラバンで自作しました。最近の流行でいえばボタン型電池でコンパクトにまとめるのが主流なんでしょうが、たまたま胴体の内部に余裕があったんで9Vを使ってみました。これが面白いくらいにボディ内部の空洞にぴったりのサイズ。電極の真鍮板はエッチングパーツの切れ端で自作。といっても折り曲げて電極を半田付けしたものをエポキシ接着剤で止めただけなんですが。

スイッチはジャンク箱の中から小さめの物を探し出してきて使用。確か100均で買ったLEDライトかなんかにくっついてたやつだと思う。こういうパーツを捨てないで取っておくと、意外と役に立ったりすることが多い。スイッチは外側に露出させずに、胴体パーツをずらしてON/OFFできるように考えてます。

点灯テストもバッチリ。さあ、電飾を組み込むぞ! ってところで今回はここまで。

いやはや、今回の記事。よく見てみるとキット本体がほとんど出てこない(笑)。まあ、これも海外SFキットらしくていいんじゃないかと思ってます。次回はいよいよ胴体の組み立てからディテールアップにかかりたいと思います。はてさて、どうなることやら。

それでは次回も、乞御期待!!


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