線香亭無暗のやたら模型制作室
はい皆様、一週間のご無沙汰でした。
ええ、毎週こうやって文章を書いて、皆さんにいろんなものをお伝えしているわけですが、これが、文章に向かないものっていうのがあります。例えばこの間の技の泉でやった色の話とかね。コレはもう、圧倒的に色を見ていただいたほうが早い。後は音楽なんていうのもそうなんですね。いくら文章で書いても、中々伝わらない。音楽評論家なんていうのはどうやって成り立っているんだろうと思いますけど、その辺は上手いことやってらっしゃるんだろうなぁ、なんて思ったりします。
で、この間ラジオを聴いてまして、まさに同じような現象を発見しました。ええ、朝の6時半からNHKでやってるラジオ体操。何人かの講師の回り持ちみたいなんですが、そのうちの一人の方が実に面白い。ラジオですから当然喋りながら体操の説明をするんですが、これが「はい、手を左にぃ~ねじり上げっ! 次は右にぃ~ねじり上げっ!」って、どうも痛そうなことこの上ない。まあ、思い通りのことを、人様にお伝えするのは中々難しいもんだという話ですが。さて、そんなことばっかり言ってないで、今回からは新ネタ。張り切ってまいりましょう。

そして、今回のお題はこれ。チャラララ~(ウンチャッチャ ウンチャッチャ)

チャラララ~(ウンチャッチャ ウンチャッチャ)。しつこい。しかも文章で書くとメロディーほど伝わりにくいものはない。はいすいません。メビウスモデルの1/144「スペースクリッパー」です。お若い方々は“なんじゃそれ”って感じかもしれませんが、SF映画の大傑作「2001年宇宙の旅」に登場する宇宙旅客機をモチーフにした模型です。今回はプラッツさんにキットをご提供頂きました。いつもありがとうございます。

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“なんじゃそれ”ついでに解説しておくと、「2001年宇宙の旅」はスタンリー・キューブリック脚本、監督のSF映画で、アーサー・C・クラークが原案協力としてSF考証などを担当しています。1968年の公開当時は、あまりにもリアルな映像と斬新で謎に満ちたストーリーが話題を呼びました。実の所、科学考証という視点から見れば現代のSFよりはるかに優れているところも多く、今見ても驚かされるシーンが沢山あります。なんせCGなんてのはまだ研究段階という時代。電卓ですら黎明期ですから、全てのSFXがアナログで撮影されているのも驚きです。それから各シーンに登場するメカ・デザインの優秀さも目を引きます。月面の採掘場に向かうムーンバスや、ディスカバリー号、モノリス本体のデザインなど、「なるほど意匠っていうのはこういうもんなんだなぁ」と感心させられたのを覚えています。特にストーリー冒頭で青い地球を背景に宇宙空間を進む宇宙旅客機――BGMはヨハン・シュトラウス2世の「美しく青きドナウ」。チャラララ~(ブンチャッチャ ブンチャッチャッ)。もういい。はいわかりました。とにかく、何ともいえない風情がありました。そこで登場するのが、今回のお題のキットとなるわけです。
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さて、能書きはこれくらいにして、早速キットを見ていきましょう。

といってもキットパーツはこれだけ。非常にシンプルです。ついさっきまでPGのストライクフリーダムをいじってたりしたもんですから、面食らうくらいパーツ数が少ない(笑)。でも、これがメビウスらしさというもんです。

付属のデカールもカルトグラフやらなんやらと比較すると「大丈夫かコレ?」的な雰囲気ですが、いいんです。コレが海外SFキット。機体のパネルラインの色味の違いを表現していたりして、意外と芸が細かい。

説明書も至ってシンプル。もう組み立ての間違いようがないくらい。

裏面にもうちょっと何かあるのかなぁ、と思ったらデカールの貼り位置指定でした。でもシリーズの『ムーンバス』の宣伝はしっかり載せるてるという。では、早速仮組み。

おお、ものの10分で出来上がったぞ。このシンプルさがたまらない。この、『ここからどこまで手を入れるかはあなた次第』的な仕様が海外SFキットの大きな魅力でもあります。ちょっと前まで日本のキットもそうだったんですけどね。ではもうちょっと仮組み状態で観察してみましょう。

シンプルなようで意外とそそる全体のデザイン。宇宙機に翼? と思いきや、翼には細かいディテールが施されていて、どうやら機体安定と推進力の補助となるスラスターが装備されているようです。

こうみると普通のスペースシャトル オービターの大型版という感じ。でも実物のスペースシャトルの開発が始まるのは70年代初頭ですから、それよりも早くこの形状をデザインしていたという事になります。やっぱりすごいな、このデザイン。

サイドビューは“美しく長く”というキューブリックの注文でデザイナーに発注された、とものの本に書いてありました。なるほどそのとおり。

コクピット周辺は意外と細かいディテールが集中。機種は若干太い感じかな?

旅客スペースの窓は内部のディテールアップが見せ所となりそう。

このあたりの後方からのアングルも美しいですね。翼まわりのディテールも、どう処理するか考えなくちゃ。

そして秀逸なデザインのメインエンジン部。今でこそ珍しくありませんが、当時、このスポーツカーのエアインテークを逆さにしたようなスラスターというのは非常に斬新でした。なんか一味加えたいところ。

そして意外と凝っているのがクリアー成型のスタンド。

台座にはモノリスをイメージした文様が彫刻されており、アームの透明度はピカイチ。ひとつの気泡もありません。メビウスさん、一体どこに力を入れてるんだっ、って感じが大変よろしい。

さて、今回の作例はキットパーツだけじゃなくこんなものを用意しましたよ。

はい、パラグラフィックスから発売されている、このキット専用のディテールアップ用エッチングパーツ。

結構なパーツ数です。旅客席の椅子が再現できるのは嬉しいところ。コクピット部分のパーツや船体のディテールも用意されています。

今回用意したのはエッチングだけじゃありませんよ。こんなパーツも用意しています。

同じくパラグラフィックス製の『フレキシブル 電飾用 LEDユニット』。

中身はこんな感じになっています。10m弱の幅のフレックス基盤の上にLEDがセットされたもの。裏面にはあらかじめ両面テープが付いています。

で、とりあえず点灯テスト。DC6V~12Vまで対応し、LED 3つ単位なら切り取って使用することも可能です。写真は9Vで点灯した所。

暗くして光らせると『未知との遭遇』的な気分になれます。これ、工夫次第でいろんなものに使えそうなので、電飾派の人は買っておいて損はないと思います。LEDの光は光ファイバーにも向いているので、それ用にもいいでしょうね。まったく、麦球の時代から比べると隔世の感がありますな。

せっかくなんで仮組みした機体の中に突っ込んで見ました。アハハ、何だコリャ。駄目なクリスマスの飾りみたいだ(笑)。まあ、コレは解決できるんで後ほど。面白かったからいいや。

さて、実際の作業に入る前にエッチングパーツのインストやキットパーツなどをよく見て、組み立て手順を考えます。

ん、んんー! てな具合に現在組み立て手順考慮中、ってところで今回はそろそろ終了。

ひっさびさに手を付けた海外系SFキット、これが非常に楽しい!! 私、線香亭の昔からの知り合いは、『アイツ、とうとう自分の好きなもんを作り始めたぞ』てな感じでニヤニヤしてると思います。いいじゃんか、好きなんだこういうの。ということで、しばらくメビウスモデル 1/144 スペースクリッパーでお付き合いのほどを。

それでは次回も、乞御期待!!

詳しくはプラッツHPへ
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