線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんご一週間のご無沙汰でした。
ここの所、毎日暑い日が続く上に節電やら何やらで、何かと過ごしにくい毎日。皆さんいかがお過ごしでしょうか? まあ、雨続きで湿度が高いよりも、モデラーにとっては幾分ありがたいわけですが、室温が30度を超えるとさすがに体力的に厳しい。エナメル塗料なんかは早く乾いていいんですけどね。それにしても暑い。もういいんじゃないか梅雨明けで。てな感じで暑さにめげず、今回からは新ネタ。張り切ってまいりましょう。

というわけで、今回のお題。

はい、ハセガワ「1/72  VF-11B サンダーボルト“マクロスプラス”」。VF-1の正統派後継機として『マクロスプラス』に登場する機体を「ファイター形態」で再現するキットです。今回もハセガワさんよりキットをご提供頂きました。ハセガワさんありがとう。あんまり箱絵がカッコいいんでしっかり見せちゃう。

思い切った縦位置のレイアウトが斬新。夕景(たぶん夕景。間違ってたら天神英貴さんごめんなさい)をバックに飛行するVF-11の姿が、天神英貴氏の手により絶妙な質感で描かれています。いや、実は「やたら模型制作室」でまだエアキットをやってないなぁと思って色々物色してたんですが、この箱絵を見てこのキットを作ることに決定しました。だってカッコいいんだもん。というわけで、しばらくハセガワ「1/72  VF-11B サンダーボルト“マクロスプラス”」でお付き合いのほどを。

ということで、早速恒例のランナーチェック。

まずはA枠。胴体と主翼を中心としたパーツ構成。

B枠はエンジンブロック中心。バトロイドの時には足になる部分ですね。

C枠は腕(ファイター形態のときのね)部品や尾翼類、エアインテークなどのパーツ。

D枠は同じものが2枚。パイロットやベクターノズル、各部の接続パーツなどが収まります。

E枠はクリアー成型。キャノピーを初め各部に使用するクリアーパーツが収まります。意外と見せ場に来るVF-11なので重要な所です。

F、G枠は機種部分と付属武器のガンポッド。ガンポッドはVF-1に装備されていたもののデザインを踏襲しながらしっかりとリニューアルされている所がイイ感じ。

最後はデカール。しっかりとしたシルクスクリーン製のものが付属。キャラクターモデルのジャンルながら、航空機を感じさせる構成はさすがハセガワ。

でなわけで、早速組み立て開始。

まずは機首部分からなんですが、コクピット内部は先に仕上げておかないといけません。これは普通のエアキットの場合でも大体そうなんで、軽い肩慣らしのつもりで始めましょう。とはいえ、半日ばかり肩慣らしをしてたんですけどね。目が悪いんで細かいものは苦手なんです……。

コクピット部に使用するデカールもしっかりと用意されています。写真の赤で囲ってある部分がコクピット用のデカール。パイロットのイサム・ダイソンに使用する肩口の塗り分けを再現した「66、67」のデカールは、フィギュアに馴染みにくそうだったので塗装で再現しました。それ以外はインストどうりに使用しました。

機首まわりでありがたいのはコクピット脇のディテールが別パーツになっているところ。艶消し黒とメタリックの塗り分けが指定されている部分なので、これだけでもずいぶんラクチン。親切設計です。

これで機首部分は大体終わり。このキット、機首、胴体、エンジンブロックをそれぞれに組上げて、最後に組み合わせるという手順で作れるように設計されています。これが中々作りやすい。

おっと忘れてた。キャノピーの色分けをしようと思ってマスキングしてたんだった。で、よく見るとキャノピー用のデカールも用意されてました。塗装にするかデカールを使うかは考え中。

続いて胴体部分。

まずは主翼から。翼の根元部分にかけて上下の貼りあわせとなる構成ですが、若干浮き気味で、翼の下面に段差ができる部分があります。なので接合部の突き出しピンの後を削って対応。ていう写真を撮ろうと思ってて、写真撮る前にうっかり接着しちゃった。ゴメン。

翼端灯はオプションでクリアーパーツが付属します。“気になる人は切り取ってクリアーパーツを使ってね”という仕様です。

で、気になったのでクリアーパーツを接着。翼部分の切断はデザインカッターを使用しました。

機体下面のインテークもあらかじめ塗装しておかないと面倒なことになる部分。インテーク内部は、インストではクレオスの1番が指定されていますがガイアカラーユーザーの私はお得意のインテリアカラーで塗装。ファンの部分はスターブライトアイアンをメタリックマスターで希釈して塗りました。

このあたりで、今回使用する塗料の説明でもしておきましょうか。

今回のVF-11、インストで指定してある色は、殆んどがFSカラー。じゃあそのFSカラーってなんなの? っちゅう疑問にお答えすると、“Federal Standard Colors 595”つまり『アメリカ連邦規格の595番』という色彩の規格のこと。これとはまた別に軍用規格として“MIL Specification(米国軍規格)”や“ANA157(Army-Navy Aeronatical Bulletin)”なんていう規格もあります。まあ、そういった軍用規格もFS-595をベースにしている部分が多いので、一般的に『航空機用カラー』的な認識になっているんですね。このFSカラー、別に“秘密の色指定”という訳ではなく、日本で言う所のJIS規格みたいなものなので一般に公開されており、インターネットなどを利用すればカラーチャートを購入することができます。それなりに高価なので勇気はいりますが、見てみると結構面白いですよ。

で、FSカラーが何なのかがわかったところで問題。現在販売されているFSカラーとFSカラーチャートを見比べるとわかるんですが、チャートそのままを再現してあることが多いんです。つまり、スケールエフェクトや汚れ、使用環境下の光の状況などは考慮されていないんですね。それをそのまま模型に塗ると、「実機の色だけど実機に見えない」ということが起こる可能性があります。この辺りの感覚は模型のジャンルや個人の好みによって大きく分かれるところだと思うんですが、例えば鉄道模型などの場合、圧倒的に「実物に塗ってある色」で仕上げることを好む人が多い。自動車なんかも「実車の色」というのに拘る人が多数派。航空機の場合だとジェット機派は実機そのままの色、レシプロ機派の人はスケールエフェクトを考慮して、というのが多いように見受けられます。まあ、どちらもそれぞれの楽しみ方はありますからね。「これがホンモノとおんなじ色なんだ、うふふ」というのと、「これがリアルな表現というものだ、へへへ」っていうの。その辺りの選択はお好みでどうぞ。まあ、自分の場合は大スケールの場合は実物に近い色、小スケールの場合はスケールエフェクトを考慮して、という選択が多いような機がします。

で、今回のVF-11、ガイアカラーではまだFSカラーのラインナップが少ないので、自分で調色することになります。昔に買ったFSカラーチャートを引っ張り出してきて塗装指定と見比べた結果、『指定に近い色だけどよりマッチング良さそうな配色』を心がけることにしました。当然スケールエフェクトも考慮して。ついでに天神氏のパッケージアートも意識して。だってカッコいいんだもん。

で、今回作った色1色目。主にボディ全面に使用する色少し赤みがかったグレーです。指定では「FS16440+レッドブラウン」となっていますが、ガイアカラーのニュートラルグレーⅢをベースに純色マゼンタ純色グリーンEx-ホワイトなどで作りました。あ、もちろんフラットベースを混ぜて艶消しでね。

これはコクピット周りを中心に使用。指定では「FS36231」。これもガイアカラーのニュートラルグレーⅢをベースにEx-ホワイトEx-ブラック純色マゼンタなどで作りました。

これは接合部や各部のポイントなどに使う最も暗いグレー。指定では「FS36622」。ガイアカラーニュートラルグレーⅣをベースに純色シアン純色マゼンタなどで調色。3つ続けてみていただくとわかると思いますが、今回は「グレーに隠された赤と青のコントラスト」がテーマ。なんて書くと仰々しいんですが、まあ、面白い効果が出るんじゃない? ってことで。

そして忘れちゃならないインテリアカラー。私が使う塗料の中で最も“そのまんま使うことが多い”塗料です。戦車でもキャラクターでも航空機にでも、どこでも使えるフェイバリットカラー。

さて、能書きはこれくらいで、キットの制作に戻りましょう。

このキットに限らず、固定式のキットは可動式のロボットなどと異なり、“組み立てちゃうと見えないところ”というのがあちこちにあります。そういうところは意外とザックリで合わせ目なんかもそれなりに処理しておけばOK。それを見分けるためにも仮組みは重要です。上の写真だとサイドの部分は両側のパーツに挟まれて見えなくなるため、合わせ目処理を省略しています。

反対に“ここは目立つよなぁ”というところはこだわりをもってしっかりと処理しておきます。エンジンブロックの上下などはしっかりと合わせ目処理。でも上面後部のふくらみから前は胴体の下に入っちゃうのでザックリ処理、みたいな。

てな感じで組んでたら、あれ、仮組み終了。殆んどストレス無く組みあがりました。なんだ、もう組めるじゃん。

じゃあ組んじゃえ。で、こんな感じ。おお、カッコいいぞVF-11!

脚部パーツなどはすでに塗装中。最初にスターブライトシルバーを吹いてマスキングし、白指定の部分はインテリアカラーで塗装。一部メタリックカラーも塗装済みです。

エンジンブロック後端のベクターノズルも塗っちゃいました。


で、今回の成果はこんな感じ。現在はゲート跡の処理や接着痕をを消したために消えてしまったディテールの彫り直しなどをしております。これがまた写真ではわからない地道な作業。でも、それが終われば素晴らしい作例ができる、と思いたい。いや、思おう。

てな所で、今回はここまで。それでは皆さんも熱中症に気をつけて、
次回も乞御期待!!

(C)1994 ビックウエスト

詳しくはハセガワHPへ
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