線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんご機嫌いかがでしょうか。
先日バンダイナムコグループさんの模型好きが集まる「第10回 BNプラモコンペ」なるものに参加させて頂きました。まあ、コンペといっても同好の氏が集まってみんなで模型を見せ合おうじゃないか、というような趣向で、ワイワイと楽しく過ごさせて頂きました。「模型は一人で楽しむ孤高の趣味」だなんて人もおりますが、他の人の作品をみると刺激にもなるし、何といっても模型は生で見るのが一番。様々な質感や独特の表現が直に伝わってきて大変楽しい。昔はそこかしこに作例を展示している模型屋さんがあったんですが、最近ではめっきり少なくなりましたから、こういう機会でもないと他の人の作品を拝見する機会もなくなりました。「やたら模型制作室」の作品もどこかに展示していただけると面白いんですけどね。あ、でも実物を見て「何だ、たいしたことないじゃん」なんて言われて落ち込んだりして。
てなわけで今回はコトブキヤ「レイキャシール:スカイブルー Ver.APSY」その2、いきなりの完成編でお付き合いのほどを。

さて、前回は仮組みが済んで各パーツの表面処理などをしている所で終わってましたね。

今回は一気にフィニッシュまで持っていこうかと思います。このエルノア、元キットが非常に良いのであんまり手を加える所がない。そこで、何とか2週で完成できるんじゃないの? ということで即効フィニッシュでお見せしたいと思います。

で、“手を加える所がない”と言った舌の根の乾かぬうちに気になるところを見つけちゃった。

ここなんですけどね。え、わからない?

ここですココ。バストの部分。パッケージで見るともっとふっくらとした印象。

ね、こんな感じ。対してキットだと、

こんな感じで上部のふくらみが足りない感じがするんです。まあ、このままでもスレンダーな雰囲気でいいんですけどね。

と言いつつ男のロマンを優先。上の写真のようにポリパテを盛りつけちゃいました。バスト部のパーツとのつながりを考えて、肌色のパーツ部分もボリュームアップします。“パット疑惑”みたいになってもよろしくないんで。

そいでもって成型。手順としてはポリパテが硬化したらデザインナイフで大体の形に削り出し、後はスポンジヤスリで成型していきました。

バスト部のパーツは、この後ディテールを入れるための下書きをして

こんな感じに仕上がり。元パーツと比べてみると違いがわかります。

こうして見るとそれなりの効果がありますな。これで「オレのエルノア」感がより一層盛り上がろうというものです。ただ真夜中に寝ないでこの作業をしていると、ほんの少しだけ自分の人生に疑問を抱いたりしますが。

さて、ここからは塗装。さすがにこの時期、湿度が70%位になるとちょっと塗りにくいんで、手順を考えて作業します。

フトモモとフクラハギなんかは後ろ側に接合部が出てしまうので、関節部分のパーツを先に塗っておいてから上下のパーツを接着。パーティングラインを消します。

脚部の塗装での注意点はあちこちに入るブルーのポイントカラーの処理。ブルーって意外に下地の影響を受けやすいので、あらかじめホワイトサフを吹いておきます。自分が使ったのはガイアノーツのサーフェイサー エヴォ ホワイト

同じ理由で本体もサーフェイサー エヴォ ホワイトで下地を作っておきます。この後、写真左の白い塗装が必要なパーツにはEx-ホワイトにほんの一滴ウルトラブルーを混ぜた、ブルー系のホワイトを塗っておきました。

下地の乾燥を待つ間に肌色部分の塗装。今回使ったのはガイアカラーのノーツフレッシュに極少量のクリアーオレンジクリアーレッドを足したもの。

で、ホワイトの上塗りが乾いたパーツにマスキング。これが結構難易度高め。本当は「白地→ホワイト」と「ブルー地→ホワイト」に分けて塗装したほうがきれいに仕上がるかもしれない。

もうこんな所はヘッドルーペがないとマスキングもできない。うう、老眼はつらいよ。


続いてブルーの塗装なんですが、今回基本にしたのはこんな塗料。ウルトラブルーをベースにコバルトブルー、白などで作りました。イメージは箱絵のブルーより濃い目。明るいほうのブルーはこの塗料に白を足して作ります。

ここまで来たら梅雨の晴れ間を狙って“うりゃあ”っと一気に塗装。

後は組み立てれば完成! と言うわけではなく、今回の仕上げはここからが本番。フィニッシュに向け、こんな塗料を用意しました。

カルピスの薄いヤツじゃありませんよ。自分で作った虹彩パール塗料です。

ベースになるのはこれ。雲母堂本舗のFGパール。塗装後の見る角度によってそれぞれのカラーに発色するタイプのパールです。これをクリアー塗料に混ぜて塗るわけですが、これを使って「“ナチュラルトーン”に発色するパールができないか」と思って作ってみたのが上の塗料。ぱっと見ではわからないけど、よく見るといろんな色が乗っているという感じです。ブルー、グリーン、ピンクをベースにイエローとパープルを少々といった混合ですが、このバランスが結構難しかった。パールは奥が深いですな。
で、これを上塗りするんですが、先にも書いたようにこのままではナチュラルトーンのパール仕上げになります。今回はキットのタイトルにもあるように“ブルー”が主体ですから、ここにブルーのパールを足してみたいと思います。で、そこに使うのはこんなパール。

はい、こちらは同じく雲母堂本舗のCCパール。虹彩パールに比べてはっきりとした発色が特徴です。このブルーを上の塗料にほんのちょっと足した塗料で塗りあがったパーツをコートします。

と言うわけで塗りあがった脚部。ライトの加減でブルーに光っています。脚部以外も同じように塗装しますが、足以外はフラットフィニッシュにしてみました。

同じ発色のフラットパール塗料を作る自信がなかったので上からEx-フラットクリアーを吹きました。一瞬わからないんですが、よくみるとパール? といった仕上がりになっています。実はこれ、先日ヤマザキ軍曹の作例を拝見した時に「フラットのパールフィニッシュ」というのをやられていて、それにヒントを得たもの。軍曹はフラットクリアーに直接パールを混ぜて塗装されているとのこと。まあ、ご参考までに。

ついでに肌色部分もフラットクリアーでコート。さあ、塗装が乾けば完成だ!

と思ったらしまった。手首を塗り忘れてた。

ということで慌てて塗装。

ついでに武器類もしっかりと塗装しておきましょう。剣の類は刃の部分を蛍光グリーン+クリアーを1:1で混ぜたもので塗り、柄の部分は普通のフラットホワイトで塗装。

ショットはサイドの文字をインクジェットで自作したんですが、上からフラットクリアー吹いたら色は変わっちゃうし崩れてくるしで、完全に失敗。ハンドガンはシルバーで塗装した上からクリアーブラックで処理しました。自作デカールについては熱転写型プリンタがあればいいんですが、今となっては中々入手困難。もっと手軽にできる方法がないかと思案中です。安価で手軽に対応していただけるようなショップがあればいいんですけどね。どうしても割高になっちゃう。


てな感じで完成。フラットとグロスの部分の対比がエナメルのニーハイブーツみたいで中々フェティッシュ。塗装することでキットが一回り大きく見えます。これでこそ苦労のしがいがあったというもの。「良いキットは塗装するともっと良くなる」という模型作りの基本を体現しておりますな。後はギャラリーでお楽しみ下さい。

さて、今回のレイキャシール、組みやすさ、プレイバリュー、出来上がったときの充実感など、どれをとっても非常に満足度の高いキットでした。このスカイブルーバージョンに加え、クリアーバージョンやシリーズ第2弾など、色々とバリエーションも豊かなので、いろんなレイキャシールを揃えてみるのも楽しいかもしれません。ちょっとでも興味のある方は手にしてみる価値どころか、おつりが帰ってくるくらいの満足度だと思います。

さて、今回はこの辺で。次回は何を作ろうかなってことで、お後がよろしいようで。

(C)SEGA


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