線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんご機嫌いかがですか。
何でも日本の梅雨っていうのは4日連続雨が降るってことは滅多にないそうで、大概3日が最長だそうです。東南アジアの雨季みたいに、ずぅっと雨ってことは滅多にない。おかげで梅雨の合間の塗装なんてことができるわけですが、今度は晴れてる時にいっぺんにいろんなものを塗装するので、長時間マスクをかけてるのが暑いのなんの。沖縄辺りは梅雨明けだそうで、なるべく早く関東も明けないかなぁ、などと思う今日この頃です。
まあ、それは置いといて、コトブキヤ 「1/100 SAV-07 ベルグドル(Ver.1P)」いよいよ今回は完成編。張り切ってまいりましょう。

さて、前回は基本塗装が終わった状態。

今回は一気に仕上げまでまいります。で、まず最初は機体各部のホワイトラインから。

当然ながらマスキング作業が必要。

全体はこんな感じ。細かく見ていきましょう。

あ、その前に書き忘れてた。黄色い部分は前回の塗装後によくよく考えて、ほんの少し赤みを足した色に塗りなおし。全体のマッチングを見て、その方がいいと判断しました。

そしてマスキングの様子。ヘラなどを使ってしっかりと密着させておきましょう。箱絵やインストを見ると一瞬騙されがちですが、機体に入るホワイトラインは同じ太さの直線で構成されています。入る場所によって太さは異なるんですが、途中で太さが変わったり角度が付いたりすることはありません。塗装派の方は注意してくださいね。まあ、キットではホワイトラインのデカールが用意されてますから、問題はないと思いますが。

そしてホワイトラインの塗装終了。ちょっと見では気が付かないんですが、機体の面構成を利用してラインの見え方が変わるという手法で立体感を演出していることがわかります。ベルグドルをベルグドルらしく見せている、重要な要素ですね。

ここまで来たらデカール貼り→トップコートと進みましょう。

はい、一瞬で完成。嘘です。それなりの手間はかかってます。ただ天気との競争で作業しているため、写真を撮っているヒマが無かっただけ。今回使用したデカールはHiQpartsのNCデカール05白の1/100用を中心に、一部にNC05の赤やガンダムデカールなどを使用しました。細かく見てていきましょうか。

まず胸部。赤い部分は黄色と同じく、若干白っぽくしたもので塗りなおしておきました。ここは黄色との兼ね合いになりますからね。各部のデカールは控え目。あんまり目立つとVRメカっぽさが損なわれるような気がしたもんで。

頭部のホワイトラインの入り方が絶妙ですな。最初は角度が付いて、太さが変わっているのかと思いましたが、良く見るとここも直線。元デザインの優秀さが光ります。各部のミゾの黒いラインはガイアカラーのEx-フラットクリアーでトップコート後、タミヤエナメルのジャーマングレーにフラットブラックを足したものを筆塗り。写真左側のセンサー部分には一部市販の丸型パーツを使用しています。

碗部のデカールも控え目。各ユニットや面の構成の関係で十分な密度間が出ているので、、ちょっと足りない所をフォローするような気持ちで貼っています。肩口のフレーム部分はエナメルのフラットブラウンでスミイレ→拭き取りの後、一部、意識的に赤みを残すようにエナメルのハルレッドを重ねました。ちょっと質感が変われば良いなぁ、という工夫です。

脚部も碗部と同じくデカール少な目。ミゾは頭部と同じく処理しています。

意外と面倒なのが肩に付くコンテナの塗り分け。スリット上のところはタミヤエナメルのフラットブラックを筆塗りし、はみ出た所は溶剤を含ませた綿棒で拭き取りました。その他の部分のスミイレはエナメルのハルレッドで。こういうところにブラックっぽいスミイレをすると、それこそ“いかにも模型でござい”っていう仕上がりになってしまいがちですからね。


ミサイルもこんな感じになってます。ここも本体色にそのまんまの白を使わないことがポイントかな。で、注目は先端部分。

はい、こんな感じになっています。キットにはグレーで成型された先端のカバーパーツの他にクリアー成型の物も付属し、中身が透けて見えるようにすることができます。実は今回、この先端部分のための新兵器を用意しました。

ジャカジャン! ハセガワさんのTFシリーズ「クリアーレッドフィニッシュ」。MPJでは何度か紹介している極薄のノリ付きシートの新商品です。今回は新発売のクリアーシリーズのサンプルを、発売前にご提供いただいたので、早速使ってみようという趣向です。ハセガワさん、どうもありがとう。

使い方は簡単です。まず、ちょっと大きめに切り出したシートを貼りたい部分に乗せ、綿棒やヘラなどで密着させていきます。伸縮性があるのでこういう曲面に張ることも可能です。

後は良く切れるカッターで不要な部分を切り離すだけ。これだけでクリアーカラーで塗装したときのような仕上がりを得ることができます。もっと詳しい貼り方を知りたい方は「MPJ技の泉」で紹介していますので、そちらをご参考に。

で、下のパーツに付けてみたところ。まず非常に発色が良いのに驚かされます。すごく良い“艶感”が出てます。透明度に不安があったんですが、それも十分。ちょっとした塗り分けなどには非常に重宝しそうです。今回使用した「クリアーレッド」と「クリアーグリーン」「クリアーブルー」が6/19日頃発売とのことなので、必要に応じて揃えておくといいでしょう。

続いてはVRメカでは避けて通れない「光ってる部分」。

実はここ用にも新兵器が。

先ほどの「クリアーレッド」より先に発売されているTFシリーズ「偏光フィニッシュ グリーン~マゼンタ(限定生産)」。こうやって見るとただのピンクっぽいシートですが……、

光の当たり加減でこんなふうにグリーンに輝きます。これまではHiQpartsのオーロラデカールやミラージュデカールを使っていましたが、それらの「ギラギラ」した感じより落ち着いた仕上がりになります。伸縮性がないのは同じですが、ハセガワの方が若干柔らかい感じ。多分元になるシートが違うんだと思うんですけどね。限定生産とのことなので、見つけたら手に入れておきましょうね。

で、貼り付け作業前にこうしてパーツを切り出しておきます。黒い部分などは先に塗り分けおくほうが作業が楽です。

で、切り出したシートを慎重にパーツの上に乗せ、密着させていく、と。こういった立体的なところに貼る時は各部に切れ目を入れて貼っていくのが得策だと思います。この写真ではあんまり光ってませんが、その辺りがどうなったかは仕上がりをご覧下さい。

ということで仕上がり。

この後全体に軽く汚しを入れて完成です。こうやって見ると普通に見えますが、元の色と比較してみると違いがわかります。例えばこう。

右側は素組み写真。それからこう。

結構違うもんでしょ。細部はこんな感じになってます。

「偏光フィニッシュ グリーン~マゼンタ」もしっかりと効果を発揮しております。この後のウェザリングはエナメルのハルレッドを使って極控えめにウオッシングした後、タミヤのウエザリングマスターを使って各部に若干のアクセントをつけて完成しました。後はギャラリーでお楽しみくださいね。

さてさて、今回のコトブキヤ 「1/100 SAV-07 ベルグドル(Ver.1P)」、いかがだったでしょうか? このキット、再現度は勿論の事、各部ユニットの捕らえ方や相互の関係性などが非常に深く追求されていて驚かされます。何より優れているのは『素組みでも十分楽しめるが、手を入れれば入れただけ充実感が増す』というところ。今回の製作過程を追っていただければわかると思うんですが、「こうしたらもっといいんじゃない?」という箇所が露出せずに、内包されているキットなんですね。例えば「面出しをしっかりする」なんていうのは塗り上がってみるとごまかせたり、「顔の可動範囲はもっと広いほうがいいんじゃない」なんていうのは動かしてみなけりゃわからない。でもそれをやることによって確実に仕上がりの充実感が増すんです。もちろんそういう充実感を演出しているのは元のキットが、そのままでも充実しているから。『ディテールアップは足し算だけじゃない』と思い出させてくれました。VR好きもそうでない人にも、いろんな人に挑戦してみていただきたい、『模型制作の楽しみが存分に味わえる』オススメのキットです。

てなところでコトブキヤ 「1/100 SAV-07 ベルグドル(Ver.1P)」も無事完成。次回は何をつくろうかなっ! ってことで、お後がよろしいようで。

(C)SEGA CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME


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