線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんこんにちは。
最近やたらと作りたいキットが多くて困ります。この間まで作っていたヴィルベルヴィントに続いて、また戦車も作りたいし、そろそろガンプラもやってみたい。ああ、あの自動車が再販されてたなぁ。そういえばMPJでバイクや飛行機って作ってなかったなぁ……、あっ! コトブキヤさんのレイキャシールが発売されるんだった! など、色々と妄想は広がりますが、なにせ体はひとつ。そうそう欲張るわけにもいきません。今だって3個ぐらい同時進行なんですから。まあ、中には殆んど趣味ってヤツも混じってますが……。増してや今回からは新ネタ。ここはひとつグッと我慢してこっちに集中しましょう。

てなわけで今回からのお題はこれ。

はい、コトブキヤさんの 「1/100 SAV-07 ベルグドル(Ver.1P)」です。今回はコトブキヤさんよりテストショットをいただいたのでパッケージがありません。なのでMPJに掲載された写真をちょいと拝借しました。
では早速内容を見ていきましょう。まずはランナーの様子から。

メインとなる緑色のランナーA、B、C枠。複雑な形状のパーツが多いランナーです。

D枠は脚部パーツ。

E枠はグレーの成型色の足裏やフレーム類。

F、Gは各部フレームや武器類、ハンドパーツ等が収まります。

残りは色違いの小枠とポリパーツ。合計19枚のランナーで構成されています。試作を見ていた限りOTライデンレベルのパーツ数を想像していたのでちょっと安心。キットではこれにデカールが付属しますが、テストショットのためありません。てな訳で、ランナーのチェックが終わったら早速仮組み。


はい、こんな感じ。一部透明パーツ等がくっついてませんがその辺はご勘弁を。なんせこの状態でくっ付けちゃうと、後で外れなくなってオオワラワなんてことにもなりかねないので。
これ、基本的に非常に優れたキットです。ゲームの中では急造の量産機として“やられメカ”的な扱いが多いベルグドルですが、ハイエンドCGからコンバートされた機体はシンプルな構成ながらも機能美を感じさせ、『ベルグドルってこんなにかっこ良かったんだ』と再確認させられます。キットの構成も、OTライデンなどが『絶対に全部色分けで再現したる!』的なパーツ構成だったのに対して、『なるべくシンプルに、なおかつ必要な部分は拘って再現する』といった感じに見受けられます。可動部もシンプルだけど引き出し式になっていたりして、ポージングの自由度も高いレベルだといえます。
じゃあ、各部のパーツ構成を見ていきましょうか。

胸部の中心となるパーツはフレームに左右から外装がかぶさる設計。中央の合わせ目処理がポイントとなりそうです。

碗部。これが非常によくできてます。各部パーツが関連して可動と見栄えをカバーし合っています。「前腕部の接着ラインが気になる人は消してね」的な思い切りもイイ。こういった設計のおかげでパーツ数も抑えられているんですね。

脚部もシンプルかつよく考えられた設計。目立つ接着面はフロント側には出ず、後ろ側の一部に露出するのみ。

足首から先はスタンダードだけど必要十分なディテールと分割。こういうのを“良く出来たキット”と言うんですね。

最近よく思うんですが、“良く出来たキット”って、ただ組み立てただけで設定どうりに仕上がるとか、プロポーションがバッチリだとか、そういうことじゃないような気がします。もちろん組み立てやすいのはありがたいし、プロポーションがよければそれに越したことはないんですが、それよりも『説得力がある』とか『充実感がある』といった要素が重要な気がします。その辺りを書き始めると長文になりそうな気がするので、近々コラムかなんかで書かせてもらおうと思ってますのでお楽しみに。
閑話休題。

さて、この後の作業のために一度組上げた模型をバラしてしまいましょう。

はい、バラバラ。先ほども書いたように非常に良く出来たキットなんですが、個人的に非常に気になるところがひとつあります。それはなんとなくシャープさにかけるという事。設定画と見比べてみても、ちょっと見では気付かないんですが、妙にダルッとした印象を受けました。元の機体デザインとして面と面の繋がりに大きめの面取り、いわゆる大き目のC面が設けられているので気が付きにくいと思うんですが、気にし始めると非常に気になる。そこで今回の制作テーマが決定! 『バリッと面が立ったベルグドルを作る』です。そうなると各面のヒケは徹底的に取り除かなければいけません。なんかまた自分の首を絞めてるような気がするけど、いいんです。それだけで仕上がりが格段に良くなるはず。良いキットなんだからそれなりの手間をかけないとね。
ということで、各パーツをチェックしてみましょう。


ううむ。この辺りで多少腰が引け気味ですが、一度言い出したことは最後までやらないとね。という事で面出し開始。


まずは見本。奥がパーツのまま、手前が面出し後。はっきりと差が出てますね。具体的には各面にヤスリをかけて面を整えていくわけですが、これにもちょっとしたコツがあります。まずひとつは、なるべく狭く、平面な部分からヤスリをかけていって、大きな面は最後に残す。もうひとつは連なった3面は左右を先にヤスっておいて、中央部分を最後にヤスるということ。文章ではわかりずらいでしょうから次の写真を参考にしてください。

このパーツの側面だと、大体写真のような順番で整面しています。使っているヤスリはWAVEのヤスリスティックHARD。こんな順番でヤスると、面のつながり部分の直線が出しやすくなります。騙されたと思ってやってみてください。あ、こんな作業の時はなるべく力を入れずに表面を嘗める様に整えていってくださいね。早く“削ろう”とすると、必ずといっていいほど面が歪みますからね。
こんな感じでどんどん作業を進めます。


股間ブロックなんかは組み立てたまま面出ししてしまいます。


前腕部やフトモモ部分など、どうしても接着面が露出する部分は思い切って接着してから整面します。


関節部のパーツなども接着してから整面。


意外とヒケが多い頭部パーツは形状が複雑なのでちょっと厄介。

そんな時は潔くパテで処理してしまいます。


胸部分も考え所。背部の目立つ所に外装パーツの分割が出てしまいます。

むむーん、と考えて約30秒。いいや、接着しちゃえ。塗装の時はマスキングすれば済むことだ。といったような潔さも必要です。


さて、問題なのがコイツ。肩に付くミサイルのコンテナなんですが、ディテールの間の微妙な位置にパーティングラインがきている上に、ディテールの隙間に大き目のヒケが見られます。今回の制作はテストショットを使用しているので、一般販売のキットでは解決されているのかもしれませんが、なんにせよ困った。こういう場合の解決方法は2つ。何とかキットのディテールを活かしたまま修正するか、ディテールを削り取って整面後にディテールを付け直すか。

で、やっちまったよオレ。シモムラアレックのハイパーカットソーで丁寧にディテールを切り離した後、上面を修正。ハイパーカットソーでディテールを切り離したのは、もしかしたら切り取ったディテールが使えるかもしれないと思ったから。でもあてがってみたらどうにも迫力不足です。ええい、しょうがない! ディテール20個作ったる!!

ノギスで測ってみたところディテールの大きさは2×4mm。という事で1mmプラバンを2mm幅で切り出し。

良く見ると切り取ったディテールが台形だったので、切り出したプラバンを面取り。台形に加工します。

これをもう片方のパーツをゲージにして貼り付けていけばいいんですね。あ、書き忘れましたが、こういう作業の時は両方いっぺんにやっちゃいけませんよ。微妙なディテールの付け位置がわかんなくなっちゃいますからね。

てなわけで出来上がり。この前までの作業だとディテールの長辺だけが面取りされた状態なので、完全に接着したら短辺の面取りもしておきます。

はい、アップで。結構しっかり出来上がった。うむ、満足。

さて、こんな作業をしていたら、そろそろ時間となってしまいました。整面やらディテールの作り直しやらといった地味な作業は敬遠しがちですが、こういった作業が仕上がりの違いに繋がるのではと思います。いや繋がるに違いない。いいや、繋がって欲しい。

てなわけで今回はここまで。はてさて次回はどうなることやらお楽しみに。
それでは次回も、乞御期待!!

(C)SEGA CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME


詳しくはコトブキヤHP

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