線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんこんにちは。
どうやら世間はゴールデンウィークに突入した模様ですが、モデラーに休日はありません。ついでに言うと私線香亭、5月5日の連休最終日に、東京は有明「東京ビッグサイト東3ホール」にて行われる『トレジャーフェスタin有明5』の「塗料・塗装講座」に主演予定。他にもガイアノーツ矢澤氏、クボワタル氏、ヤマザキ軍曹殿が出演予定なので、前回同様盛り上がること間違いなしです。14:30からなので、お暇な方はぜひお越しくださいね。詳しくはトレフェスオ フィシャルページでご確認を。
そんな按配で今回からは新ネタ。張り切ってまいりましょう。

今回のやたら模型制作室はスケールモデルを取り上げます。いや、『もっとスケールモデルをやってください!!』ってメールが意外にも多いもんで。ただ私が作るんですから、あんまり普通の物は作りません。それでは今回のお題発表!


ジャカジャン! サイバーホビーの「1/35 WW.Ⅱ ドイツ軍 Ⅳ号対空戦車 ヴィルベルヴィント 初期型」。プラッツさんにご提供頂きました。ついでにMPJに掲載されたボックスアートも載せちゃう。

見てください、この異様なフォルム。まるで火星人が乗ってそうでしょ。実はこのヴィルベルヴィント、架空兵器や実験兵器でもなんでもなく、ちゃんと実戦配備され、それなりの戦果も上げている立派な実用兵器“対空戦車”です。この“対空戦車”というのは、航空機の性能と運用が発展、戦局の変化などに対応するため急遽開発されたもの。このキットの初期型も Ⅳ号対空戦車の車体に、対空砲として実績のあった四連装対空機関砲38型を搭載したもので、1944年から終戦までに84輌(122輌との説もあり)が生産されました。同じように対空自走砲として開発されたメーベルヴァーゲンは、地上目標に対する時に戦闘室上部の4枚の装甲板を展開しなければならず攻撃に時間がかかり、また時乗員が無防備なってしまうという欠点を抱えていたため、ヴィルベルヴィントではオープントップの砲塔を搭載したといわれています。が、なんでこんな形になったのかは定かではありません。ただ18枚の装甲版を溶接して出来た砲塔の形を見ていると、なんとなくドイツ人のクラフトマンシップを感じてしまいます。そんな訳で、サイバーホビー「1/35 WW.Ⅱ ドイツ軍 IV号対空戦車 ヴィルベルヴィント 初期型」でしばらくお付き合いのほどを。
さて、能書きはこれくらいで、早速キットを見ていきましょう。


各ランナーはこんな感じ。やっぱり戦車はパーツ数が多めになりますな。車体部分はドラゴンのⅣ号戦車を流用、砲塔部分は新規パーツとなっています。


これはお馴染みのエッチングやワイヤーなどの金属部品と、デカールなど。


エッチングパーツは控えめに付属。


今回の注目はマジックトラックのキャタピラ。ひとつずつ繋いで帯状に組上げます。


シャシーはスライド金型を使用した一体成型。裏面を初め、各部のディテールは一体成型とは思えない繊細さ。この辺りがサイバーホビーキットの良いところ。


砲塔パーツもすごいなこりゃ。こんなのこの薄さでどうやって抜いた、的な精密感。あまりにも繊細なので、キットには専用のベッドに収まって入ってました。

さて、一通りパーツを眺め回したら早速仮組み、というか組み立てられるところはもうどんどん組んじゃう。

で、インストのステップ1でいきなり手が止まりました。“×18”って……。まあ、戦車だからね。しょうがないね。

まずはパーツの切り出し。

そいでもって一生懸命ヤスリがけ。ほらできた。やれば出来る。こんな感じで作業を進めていきます。


組立てを進める上でチト問題なのが一体成型のシャシー。だいぶ収縮しているらしく、内部パーツがきれいに収まりません。

そこで、中に納まるパーツを削ってしっかりと仮組み。

で、収まる、と。まあこんな感じで、いきなり接着剤で付けるのではなく、仮組みを繰り返しながら作業を続けていきます。あ、そうだ、気を付けておかなければならないことがもうひとつ。

戦車は特にそうですが、後々の事を考えて説明書の手順を変えたり、パーツを接着しないで置くというのが大事です。例えば上の写真のマフラーなんかは塗装の事を考えると最後に接着したほうがよさそうだとか、スコップや斧などの様々な装備品は塗装後にくっつけた方が良さそうだとか。その辺りの判断はいくつかキットを作るうちに身についてきます。

これはちょっとした改造。車体後部にあるL字型のワイヤーフックを0.7mmの洋白線に差し替え。ここには実際に付属部品のワイヤーを引っ掛けるので、プラ部品だと強度的に不安なんです。

さて、それではこの辺で今回のメインエベント。マジックトラックの組み立てにかかりましょう。

はい、一山。マジックトラックの特徴はランナーから切り離す手間がないこと。サイドピンがあるわけではないので組立て式といっても可動はしません。

マジックトラックのキャタピラは左右で成型色が違うので間違えることがありません。うむ、親切設計。まあ、あらかじめ塗装することが前提ですが。突き出しピンの後も気にしない。組んでから見えるところだけ削ればいいや、という、誠にぐうたらな手法で制作します。

こんな具合に繋いでいって形にするんですが、テーブルの上でひとつずつ接着していくと時間がかかりすぎて、動輪に巻く頃には一本のカチンカチンのキャタピラが出来上がっちゃいます。これをどうするかというと、

はい両面テープを貼った木の棒。まずはここに貼り付けていきます。両面テープは何回か手で触って粘着力を弱めておくこと。そうしないと後で剥がれなくなって泣きます。

よし出来た。説明書には『片方でピース何個』と書いてありますが、そんなことは気にしない。ある分全部組んじゃう。そうしたら、まずは中央の突起の左右に一気に流し込み用の接着剤を塗ってしまいましょう。その後、各ピースの隙間にチョロッとづつ接着剤を流し込んで待つこと10分程度。接着剤が生乾きのうちに両面テープから剥がします。

まあ、当然と言うべきか何と言うべきか、途中で切れちゃうこともしばしば。まあ後で繋げばいいやってことで、接着剤が生乾きのうちに転輪にまいて形を整えます。ちなみにこの時、転輪や動輪はまだ接着していません。なぜなら接着してしまうと転輪の中の車体などが塗りにくいから。固定していない転輪や動輪に固定式のキャタピラを接着して形を整え、取り外し可能にしてしまおうという趣向です。一般的にいう『ロコ組み』というヤツですね。

この『ロコ組み』。“ロコ”の語源は鉄道模型メーカー「Roco社」のこと。Roco社のHOスケールの軍用車両はキャタピラも転輪も一体成型されていることから、連結式履帯と転輪を車体に固定せずに組むことを「ロコ組み」というようになりました。決して“Loco”ではありませんよ。『Loco組み』だと“狂乱組み”になってしまいますからね。まあ、面倒くさくて狂乱するからLocoでもあながち間違いではないんですけど。

閑話休題。
さて、「もうロッコロコにしてやんよ!」的な勢いで組上げたキャタピラ。丁度良い長さになるよういくつかピースを取り除いています。5個か6個くらいかな。その辺りはお好みで。

微妙な撓みなども作っておきましょう。こういう表現ができるのが連結式履帯の良いところですからね。


理想どうりの形になったら、念のため各接着部に流し込み用接着剤を塗っておきます。その後は我慢して最低半日放置。接着剤が固まったのを確認してから車体から取り外します。

もう、ロッコロコに組みあがった足回り。これで塗装が少し楽になりました。

さて、今週はこの辺で勘弁してやるか、オレを。

ということで今週の成果。あんまり進んで無いように見えますが、組立てで一番手のかかる足回りは出来ているので気は楽です。次回までには塗装にかかりたいなぁ。

てなわけで、今回はここまで。次回も乞御期待!!

詳しくはプラッツHPへ
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