線香亭無暗のやたら模型制作室
はい、皆さんご機嫌いかがですか? 暑さに負けて夏バテという方もいらっしゃるでしょうが、そんなときはインドアで模型作りもいいものです。あ、換気だけには気をつけてくださいね。

さて、そんなこんなで引越しも終わり、毎週金曜日更新となった「やたら模型制作室」。そうです、タイトルが変わりました。「やたら模型制作」から「やたら模型制作」へ。「一文字だけじゃん」なんていう突っ込みは要りません。皆様おなじみのバナーもそのままで、気分も新たに再出発です。まあ、やることはあんまり変わりませんが……。これからも皆さんの応援宜しくお願いいたします。



さて、移転後一発目のお題はコトブキヤ フレームアームズ「スティレット」です。
じつは前のブログで、読者の皆さんから最も熱い反応をいただいたのが「轟雷」だったので、縁起を担いでフレームアームズをチョイスしてみました。移転したはいいけど全然人気がない、となると非常に悲しいので。え、何故三二式伍型 漸雷(ぜんらい)クファンジャルじゃないのかって? 何事も基本ですよ基本。何といってもフレームアームズシリーズの最初のキットですから。というのは実は言い訳で、作りたくって買っておいたものがあったので、つい出来心で。
そんな訳で、しばらく壽屋「フレームアームズ スティレット」でお付き合いのほどを。
さて、まずはパッケージとランナーの様子から。


おなじみのフレームアーキテクトは組み立て済み。相変わらずよく動く。


こんな風にスネちゃうこともできます。

パーツ数もそれほど多くなく、ストレスなく組み立てが出来るのがフレームアームズ・シリーズの特徴。さっそく仮組みです。

前にやった轟雷と違い、こちらは空戦用。つまり空を飛ぶフレームアームズです。今回のディテールアップはこの『空を飛ぶ』という所がポイントになりそうです。では各部を詳しく見ていきましょう。まずは上半身。


頭部はセンサー類が多いためかドーム状で、比較的大型です。肩口の羽は浮力を得るというよりもラダー的な役割を果たしていそうです。胸のダクト回りはデティールアップのしがいがありそうな場所ですね。


背面にはメインの推進装置であろうロケット的なパーツがついています。という事はこの機体の飛行原理は『ロケット』!!??

空中を飛ぶ機械には様々な飛行原理がありまして、代表的なのは航空機のように空力を利用して飛ぶもの。機体上面と下面に空気を流して、その圧力差で浮力を得て飛んでいます。これはその圧力、つまり推進力を大きくすればするほど空力的に不利な条件でも浮力を得ることができます。その究極とも言える形がロケットで、空力的には殆んど『浮く』ようにできていません。でも本体の質量と比較して、遥かに大きい推進力で発射されるため飛んでいられるのです。模型を見た所、この『スティレット』、あちこちに翼はついているものの、空力的にかなり不利な形状です。という事はとんでもない出力で推進力を得ているという事になります。恐るべしフレームアームズ。今回のディテールアップはその辺りを考慮して、「より航空兵器に見えるスティレット」を目指してみようと思います。

さて、続いてのディテール。

足元もなんとなく空力仕様。カカトには着陸用? のタイヤがくっついてます。でもよく見ると、

肉抜き穴が開いちゃってます。ここは穴を塞ぐかパーツを取り替えるか思案中。


付属武器はガトリング砲とミサイル。

さあ、この辺で具体的なプランを練りましょう。いつもは頭の中でアイディアをひねくり回して形にしていくのですが、皆さんにもわかりやすいように画像にしてみました。

ジャカジャン! 緑の所が改造予定部分。基本的には翼面積を増やして飛びそうなフォルムにしてやろうと。加えてメインロケットには「超強力」に見えるような工夫を考えています。まあ、細かいところは作りながら考えていくのでどうなるかわかりませんが、大体こんな感じで進めようと思っています。

そうと決まればまずは基本作業。毎度の事ながら面処理を行います。使うのはこれまたおなじみのHiQparts製サンディングスティック

私が面処理に使うのは大体写真に写っている240~800番までのもの。
人によっては240、320番は使わないという人もいるようですが、私は大きなヒケを修正するときには、この辺りの番手を使います。

ここで、ちょいとついでにパーツの「ヒケ」についておさらいしておきましょうか。

「ヒケ」とはプラスチック・インジェクション(プラスチックを素材とした射出成型)に付物といっていい現象で、パーツの広い面や接続ダボの反対側など、特に厚みのあるパーツには現れがちです。射出成型では熱したプラスチックを圧力をかけて金型に流し込むことでパーツを成型しますが、このパーツが冷えて固まる際にどうしても収縮が起きます(熱膨張の原理ね)。この時に、パーツの冷えやすい場所と冷えにくい場所の温度差でパーツに凹みが出来る現象を「ヒケ」というんですね。最近では技術が進んできて、以前よりずいぶん少なくなっているのですが、それでも全くなくなるというわけではありません。まあ、プラモデルの宿命ともいえる現象です。

具体的にはこんな感じ。二の腕パーツの出っ張り部分に丸く小さなヒケが見えます。
「このままでも全然気にならない派」の人はそのままでも良いんですが、気になる場合の処理方法は2つあります。
まずひとつ目、浅いヒケの場合はそのままパーツの表面を削って平滑にしてしまう、という方法。ふたつ目はヒケがひどい場合。一通りヤスリがけをして「これ以上やったらパーツの基本形状が変わってしまう」というところまで来たらパテを使ってヒケを埋めてしまいます。私の場合、ほとんどプラパテを使いますが、プラパテもヒケますから、若干盛り上げ気味に塗りつけておいて完全に乾いてから平面に成型するのが基本です。
あとはパーツごと作り直してしまうとか、ヒケのひどい部分を切り取って作り直すとか言う手法もありますが、現代のキットには、そこまでしなけりゃならないほどひどいヒケはないので安心してください。

さて、フレームアームズシリーズを組み立てる上で意外と忘れがちなのが「フレームの処理」。最初から組み立ててあるんで、もう出来上がってるように思いがちなんですが、意外と処理しておいたほうがいい箇所が点在しています。

フレームの中央、二重関節の真ん中にゲート処理をした後が露出してしまいます。ここはヤスっておきたい。ということで

サンディングスティック400~600番で処理した状態。若干白い後が残っていますが、塗装してしまえば大丈夫。こんな感じで、只今全体のパーツ処理中。感覚的にはキットのパーツを「かるーく一皮剥く」感じでサンディングを行っています。写真見せられてもつまらないと思うので載せてませんが、普通にプラキットを作っていると、このあたりが一番時間のかかる作業です。


さて、今週はそろそろこの辺で。次週からはキットの改修と改造に入ります。コメント、ご質問などありましたらどしどしお寄せください。
それでは次週も乞御期待!

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2 Responses to “フレームアームズ『スティレット』1回目”

  • 移籍第1号の記事楽しみにしていました。
    ほとんどガンプラしか触ったことのない私にはフレームアームズのようなガンプラ以外の題材は新鮮で読んでいて楽しいです。
    次週からのディテールアップも楽しみ。
    毎週の更新を楽しみにしています。頑張ってください。

    ところでGalleryに轟雷がUPされましたが、それ以外の作品も順次UPされていくのでしょうか。
    ホワイトグリントとかここから見れるようになったらいいなーと。。

    • 線香亭 無暗:

      >しろますさん
      どうも、線香亭です。
      こちらでもヨロシクお願いしますね。

      さて、旧ブログからの記事の移転についてですが、現在のところ非常に手間がかかるのと、少々の大人の事情で、今のところ移転の予定はありません。
      ただ、もしかしたら完成品のギャラリーだけ設置するかもしれません。まだ色々とバタバタしておりまして、決めなきゃならないことが目白押しだもんで、スイマセン……。
      これに懲りずに、これからも当連載をよろしくご愛顧くださいまし。

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